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2024/4/5くもり時々雨。南葛SCのシーズン開幕を迎えて

現在配信されている南葛SC密着ドキュメント(#8まで)を、やっと全て観ることが出来ました(配信されたばかりの#9は観てませんが)。

それに加えて東京カップ2次戦で3試合を戦いました。

ここまでの感想と今季の予想を、サッカー素人ではありますが、素人なりの視点で書いてみました。

南葛SC密着ドキュメントを観て

毎回、映像を観て思うのが「実に理にかなっている」ってことです。

言葉に曖昧さが少ないんですよね。凄く細かいところから話すようにしている。

ざっくり例えるなら、「そこはもっとボールを速く蹴れ!」って指導するのではなく、「こうやって、こうすればもっとボールを速く蹴れるだろう」って指導する感じですね。

何というか、ボールって蹴るだけなら誰でも蹴れるじゃないですか。

だからあまり深く考えなくても蹴ることは出来てしまう。

でも風間監督は、蹴るという動作全てについて細かく考えるべきだ、と言ってるんだと思いますね。

ある意味、ボールを蹴るという線ではなく、それぞれの点を意識してボールを蹴る、と言っても良いかもしれません(点と点、なんちゃって)。

そんな風間監督の目指す究極の形としては、手で扱うのと同じぐらい上手に足でボールを扱えるようにする、ってとこなのかなと。

そこまで極めてしまえば、相手は足で、こっちはもう手を使ってサッカーをしているのと同じなわけですから、余裕で圧倒することが出来るわけです。

言ってみれば、相手はサッカーをやっているのに、こっちはバスケをやっているような感じですね。

バスケのゴールより、はるかに大きいサッカーのゴールなら、簡単に得点を量産することだって出来そうです。

とは言え、そこまで極めることは難しい。全員メッシを越えろ、と言ってるようなものですから。


映像を観る限りだと、練習方法も、かなり理想的な気がします。

練習に意味を持たせる、というのは当たり前だと思いますが、風間監督はもっと細かい。

練習の中の一つ一つの動作全てに意味を持たせているように見えます。

パスをする練習だとすれば、パスをする時のボールの蹴り方、受け方、その時の体の向きや使い方、視線(誰を見るか)、など、色んなことを考えながらやれ、と。

これらのポイントを全て試行錯誤しながら練習することで、ただの反復練習が単調にならないと思うんですよね。

周りからは、パス交換をただただ延々しているように見えても、やってる方は、色々考えながらやっているので、1つ1つがとても重くなる。

とすると、反復練習が苦ではなくなり、楽しいものとなっていく。

練習が楽しくなれば、反復練習を延々とやれてしまう。

そうすると技術がどんどん上達していく。

だいたいこんな感じなのかなあ、なんて思いながら見てます。


狭いエリアでの練習が多いのも特徴なのかな、って気がしますね。他の監督の練習とか見たことないので適当ですが。

サッカーって11人でやるスポーツですが、1つのボールに向かって22人が一斉に向かうことはありませんよね(サッカーが生まれたての頃はあったようですが)。

だいたい2~3人、敵味方合わせて多くても4人~5人でボールの奪い合いをするのが多い気がします。

そういった局地戦を想定した練習がメインなのかな、って気がします。

極端に言えば、全ての局地戦で勝利すれば、相手を圧倒出来るという考えなのかもしれません。


そうそう、忘れてならないのは、時間、ですね。時間という単語をよく口にする気がします。

まず、ボールを上手く扱えるようになることで、時間が生まれるという考えがあります。

例えば、ちらっと足元を見て、ボールを蹴りやすい場所に置いて(ちょこんと蹴って)、そこからパスを出す、という場面を見たことある人も多いのではないでしょうか。

ボールの扱いが上達すると、最初から自分の蹴りやすい場所でボールを止められるので、最初のちょこんが無くなるんですよね。足元を確認することもないので、それ以外のものを見る時間が生まれることにもなります。

また、ボールを蹴るのが上達すれば、蹴った方向を「ちゃんと思った方向に飛んだかな?」なんて確認しなくてもいいので、ここでもボール以外のものを見る時間が生まれます。

そうやって生まれた時間で、相手選手の位置や味方選手の位置を確認出来るので、ますます効率的に動けるようになる。

相手からすると、判断が速くて何が起こっているのか分からない、という状況にだってなるかもしれません(エリース東京戦での長島選手の裏への飛び出しは、まさにこんな感じだったのではないかと思ったりします)。


さて、チームの全員が、こういった技術の上達と、試合におけるイメージを共有することで、何が起こるのか。

異なる11人でサッカーをしているのに、他のみんながどんなボールを蹴るのか、次にどう動くのかが分かるようになる。

極めていけば、自分と一緒にサッカーをしている錯覚にだってなるかもしれない。

こうなればもう、どんな相手でも圧倒してしまうんじゃないかな、なんて思っちゃいますね。


弱点?としては、イメージの共有に失敗した時に崩れやすいかな、って気がします。

例えば、1人でも違ったイメージで動いてしまったり、天候や選手のコンディション等で、イメージ通りに動けなかった時、そういった場合には、まだこのスタイルになって日が浅いこともあり、崩れてしまうかな、と思いますね。

1年、2年と続けていくことで、こういった弱さは無くなっていくのだとは思いますが。

それ以外にも、相手選手の個人技や、セットプレーで崩されてしまうこともあるかと思いますが、こればっかりはどうしようもないですね。


何はともあれ、自分たちのサッカーをすれば勝てる!そう思わせてくれる監督だと思いました。


東京カップ2次戦を観て

1試合ずつ振り返ってみます。


まずは東京蹴球団との1回戦。

最初にスタメンを見て驚きました。サイドバックの選手が4人もスタメンなのですから。

まさかのダブルサイドバック?などという訳の分からない考えが頭に浮かんでは、消えていきます。

結局、始まってみれば、発表通りの布陣でした。昨季までのポジションとかは、あまり当てにならない感じですね。

3-4-3の布陣で、若い新卒の選手が半分を占めてました。

ライブ配信だと、前半は左サイドの選手がよく映ります。

そのせいか、左のサイドバック、田中選手が何度も駆け上がっていくのが、よく見えましたね。よく走る選手だなあと思いました。

それにしても、ボール回しが明らかに去年と違う。ボールを受けてから蹴るまでが、速い。

このスピードで試合をずっと続けられると、それだけ短時間で多くの判断をしなければならず、相手は大変だろうな、なんてことを思いました。

ただ、前半は先に失点してしまいます。セットプレーからの失点だったので、まぁ仕方ないかな、と。

途中、金田選手と加藤選手のポジション取りが重なってしまう場面があったように見えました(アーカイブが無いので記憶でしか確認出来ませんが)。

そこでボールをロストしてしまったので、なんだか勿体ないな、なんて思いながら観ていたのですが、それからしばらくして佐々木達也選手が交代の準備をしています。

さっき、ポジションが重なった加藤選手あたりが交代するのかな、と思っていたのですが、金田選手が交代になりました。

素人目には、加藤選手が重なってきたのかな、と思ってたんですが、たぶん違ったのかもしれません。

おそらく、金田選手はこの試合、イメージの共有が上手く出来ていなかったので、それを修正してきたのかなって気がしています。

この交代で佐々木達也選手は3トップの右側に入るのですが、見事なアシストで先制ゴールをお膳立てすることになりました。

ハーフタイムではボランチを2人とも交代させます。この交代の意図が、いまいちよく分からないんですよね。そこまで悪くなかったと思うのですが。

さて、後半は、相手チームの足が止まってきたこともあり、南葛が圧倒する展開となります。

ライブ配信だと、今度は右サイドがよく映ります。

なので、長島選手がよく走るのが見えましたね。

そんな長島選手なのですが、走り終わった後とかに肩で息をして疲れているような雰囲気を出していて、そろそろ疲れてきたのかな?と思いきや、それでも走り続けているので、あれは演技なのかも、なんて思ったり。

終わってみれば4-1で快勝し、風間監督の初戦としては最高の結果だったのではないでしょうか。


1週間後には、東京23FCをPKの末に破ったSHIBUYA CITYとの対戦となりました。

この試合は現地で観戦していたので、あまり細かいところは観えてません。

スタメンは、前の試合から大きな変化はありませんでしたね。

なお、スタメン以外の選手も会場には来ていて、自分が座っている後ろに宮澤選手と石井選手(かんかん)が座ったようで、緊張して最後まで後ろは振り向けませんでした。

さて、この日は非常に風が強かったので、高いボールは不安定になるから、あまり使わないでいくだろうな、なんてことを思ってました。

ただ、予想に反して序盤は高いボールを結構使ってた気がしますね。

上空に上がったボールは風に流されてしまい、なかなか落下点を予測するのが難しかったんじゃないかと思います。

前半は自陣の左サイドが目の前だったのですが、相手の22番に何回か突破されているのが、よく見えました。

得点には至りませんでしたが、南葛ゴールが何度か脅かされるシーンが目立ってきます。

なんとか凌いでほしいな、と思いながら応援してたのですが、今回も前半早々に風間監督が動きます。

左サイドハーフに居た神田選手に代わって、そのまま佐々木達也選手が入りました。

22番に対するケアなのかな?なんて思いながら観てたのですが、なんと交代で入った佐々木達也選手が前半終了間際にダイレクトボレーでゴールを決めました。

現地に来て良かったなあ、って思えた瞬間でしたね。

そして今回も、ハーフタイムではボランチを2人とも交代させています。

さて、1-0で迎えた後半ですが、どうにも噛み合わない時間帯が続きます。

ボールを前に進めようとはするのですが、相手選手に当たったり、カットされたりして、なかなか攻めに転じることが出来ません。

自分が観ている場所からは、反対側になる自陣ゴール前での攻防が多かったですね。

なかなか攻撃に転じることが出来ない原因はさっぱりなのですが、おそらく、風が強いことで高いボールを使いにくかったことと、通常のボール回しもイメージとズレることが多かったからではないかと推測しています(実際のところはどうなんでしょうね)。

終盤で今野選手が退場になったり、試合終了ぎりぎりでPKを取られてしまい同点に追いつかれてしまうというピンチを迎えますが、結果的には南葛の勝利となりました。

PK戦を目の前で観たのは、人生で初めての経験だったのですが、めちゃくちゃ緊張しますね。

観てるだけでこれなら、蹴る方は相当大変だな、なんて思いました。


決勝戦の相手は、エリース東京となりました。エリース東京は、準決勝で東京ユナイテッド相手に2-1で勝利しています。

この試合は、勝っても負けても次の試合(社会人代表決定戦)に進むことが出来るため、色んなことを試す試合になるだろうな、なんて思ってました。

思ってましたが、発表されたスタメンを見た時は目を疑いましたね。

スタメンにセンターバックが3人居るんです。

まさかそんな、と思ってましたが、普通にデイビッソン選手がボランチをやってました。

この試合は、これまでの2試合とは違う4-3-3の布陣で始まりました。

エリース東京は前にも後ろに大きくボールを動かしながら、ピッチを広く使うというサッカーをしてたように思います。

南葛も縦への意識が強いので、前半は攻守の入れ替わりが激しい、観てる分には面白い試合展開が続いていたように思います。

お互いチャンスは作っていたとは思いますが、前半はエリース東京が上回り1-2で折り返すこととなりました。

そして今回もハーフタイムでボランチを交代させます。意図は分かりませんが、毎回のことなので慣れてきました。

そのせいか、今回は4バックで始まりましたが、後半からは3-4-3に戻してきましたね。

さて、前半にも多くチャンスを作っていたので、後半はきっと巻き返せる、と思ってましたが、想像以上の結果でした。

3バックにして中盤の人数が増えたことも関係あるのかもしれませんが、エリース東京を圧倒してましたね。やりたい放題でした。

特に、大前選手のボールさばきが芸術的すぎて感動しましたね。

後半40分には、トップの位置に居る神田選手に代わって石井選手が入り、左のサイドバックに入ります。

今思えば、この時どんなフィーメーションだったのか、気になりますね。

試合は5-2で南葛が勝利し、東京カップ2次戦、初優勝となりました。


シーズン予想

そんなわけで、南葛SC密着ドキュメントや、東京カップ2次戦を見て、今シーズンについて色々と予想してみました。

まず、シーズン開幕のスタメンは、東京カップ2次戦で出場した選手を中心に組まれるんじゃないかと思います。

東京カップ2次戦では、毎試合ボランチをハーフタイムで交代させてましたが、それを続けるのかどうかは、いまいちよく分かりません。


実際の試合を観て思ったのが、風間監督は手を打つのが早い、ということです。

試合が始まってから、イメージの共有が上手くいってない選手(要は調子があまり良くない選手のことですが)の見極めと、交代の判断が早いですね。

全員が同じイメージを共有することで威力を発揮するサッカーだと思うので、そこの見極めと交代の判断も早いのかな、なんて思います。

ただ、実際のところ、試合が始まってみないと、どこがウィークポイントになりそうなのか、といったことを判断出来ないですよね。

そうなると、ベンチにはユーティリティな選手が求められると思います。

理想を言えば、左右どちらでもプレイ出来て、調子の波が少ない選手が望ましい。

まさに佐々木達也選手なんかは、それにうってつけの選手だと思うんですよね。

左右どちらもいけるし、サイドバックだってやったことある、アシストもゴールも決められるし、調子の波も少ない(どちらかと言えば尻上がりに調子を上げてくタイプで、試合の序盤はおっとりしてる印象がありますが)。

なので、今季は佐々木達也選手はベンチからの出場が多くなるのでは、なんて予想しています。

あとは、エリース東京戦で最後にチラッと出た石井幹人選手なんかも、センターバックとサイドバックをこなせるので、同様の起用(ベンチからの出場)をしてくるのではないか、なんて思ったりもしています。

いずれにしても、今季は自分たちのサッカーさえ出来れば、勝つ確率が非常に高いと思っています。

仮に自分たちのサッカーが出来なかったとしても、風間監督がそのポイントを修正するために、時には選手を交代し、時にはモチベーターとして選手を発奮させることで、自分たちのサッカーが出来るようになるんじゃないかと思えますね。

あれ?そうなると、今季は無敗で優勝しちゃうんじゃ・・・?

もちろん簡単なことではないですが、サッカーの応援まで現実を語っても仕方ないので、夢は大きく「無敗優勝」、今季はこれを信じて応援することにします!

まずは今日の、つくばFC戦!

南葛SCの伝説の幕開けとなるか、自分の予想がいきなり外れまくるのか、いずれにしても楽しみなシーズンが始まる、そんな予感がします。

がんばれ!南葛SC!


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