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【創業note】志に向かう経営者の想うこと~24年1月振り返り~

こんにちは。株式会社シンシア・ハートで代表取締役をしている堀内猛志(takenoko1220)です。
このnoteでは、起業を志してベンチャー企業に新卒入社したのに、結局17年も所属してしまった結果、38歳6か月にしてやっと起業した人間のヒューマンストーリーという名のポエムブログを書いています。

24年1月が終了したということで振り返りを行いたいと思います。


行ったこと

◆ゴールとコンセプトがシャープになった

独立して1年間はぼんやりと考えていた自分のビジョンに対して、どんなアプローチがあるのか、そこにマーケットはあるのか、勝てるのか、をずっと考え続けてきました。

面白いくらい思考が行ったり来たりして、色々見失いかけたりもしました。貧すれば鈍すると言いますが、キャッシュがどんどん減っていくと思考深度が極端に浅くなりますね。儲かる方に、やりやすそうな方に思考が流れていくことがよくありました。

これはビジョンがぼんやりしているからだと考えたので、自分らしい言葉に落とせるようにプロに壁打ちに付き合ってもらいながら、メッセージを磨いてきました。そこでまとまったものが以下の通りです。

シンシア・ハートの世界観

僕が独立起業したきっかけは、日本に昔からある「耐えることの美学」に違和感を覚えたからです。昭和のモーレツ世代の成功体験がはびこっているからだと思いますが、泥臭く修行すること、やりたくなくてもhave toに向かうことを大人は新人に要求します。しかし、この考えはこれからの時代はもう通用しないと思っています。

それは時代の変化という単純なものではなく、社会のゲームルールが変わっているからです。高度成長期のような伸びることが確定している社会では、個人は集団にまとまって、徹底的にオペレーションの一部になることこそが強さの推進力であり生産的だったのに対して、今は自律型でイノベーションを起こせる人材が個人で社会を変えることができる時代です。人は集まるとバカになります。だから管理者が考え、統制し、分業させました。これが資本主義の基本構造ですが、この仕組みは限界を迎えています。

レガシーな産業ではいまだにオペレーションは重要ですし、どの組織でも基本のコンテキストは揃えた方が効率的な場面は多いと思います。しかし、学校教育でオペレーションの一部になることが是とするような思考を育むことは、時代遅れも甚だしいと考えます。さらに、そのような教育を経て価値観や思考特性が出来上がった人材に対し、社会に出た瞬間に自律やイノベーションを求めるのは無理ゲー過ぎます。

努力を否定しているのではありません。努力は変わらず重要ですが、国や社会や会社が思考し、国民、住民、従業員に思考させずに努力だけを強いていた時代は終わり、思考しながら努力するという人材を国をあげて育む必要があるのです。そして、努力というものの定義を、泥臭く、耐え忍ぶものから、面白く、効率的かつ効果的なものに変えなければならないと思っています。

嫌なものは嫌と言いやすい時代になりました。それによって一番否定されやすいのが、効果が見えづらいのに負荷を強いられる修業期間(≠努力)です。勉強、受験、就活、勤労、などがそれにあたります。それぞれが非常に重要なのですが、目的と効果が明確で、その修行自体を自主的に楽しんでできる努力と、そうじゃない努力では、実施する人数やその効果は雲泥の差になります。昭和の人はこの耐え忍ぶ努力ができましたし、僕がこんな話をすると「個人の意識の持ちようだ」ということを言われるのですが、個人の意識に依存するのは戦略ではないし、再現性はないし、サステナブルではありません。今ここから努力の定義を変えていかないと、努力そのものを若者に否定されてしまいかねません。それでは社会が崩壊します。

目的達成のために努力を強いるのではなく、努力そのものを楽しいと感じるようにデザインする『頑張る2.0』が必要な時代になったと思うのです。僕はそれを『おもろい』と表現します。関西人が発する「おもろい」とは、爆笑するようなことだけではなく、創造的なもの、独創的なもの、ユニークなモノを指します。つまり、「頑張る」こと自体が創造的で、独創的で、ユニークで良くて、みんなが同じ方向に向かって同じ努力をしなくてもいいと思っているのです。

人は「おもろいもの」には自然に集中し前のめりに取り組めます。大人が新人や子どものためにできるのは、「頑張ること」を「おもろい形」にデザインして渡すことだと思います。それが人生の先輩としての知恵であり思いやりではないでしょうか。僕はそんな大人でありたいし、そんな社会を作りたいと思います。人生の後半は、そんな社会を作るために初等教育を変えることに全振りしようと思いますが、子どもを変えるためには大人から変える必要があります。だから大人に対してのアプローチから始めます。

最終的に行いたいのは、初等教育を通じた「人類全員アントレプレナー化計画」です。全員が起業する必要はないのですが、アントレプレナーマインドを持つことは全員必須だと思っています。だからこそ、アントレプレナーに優しい社会を作ることが必要不可欠だと思い、アントレプレナーやスタートアップの支援を事業の中心に据えることにしました。大人を変えていくことで、大人が作る初等教育のあり方自体を変えていきたいと思っています。

人にはそれぞれ違った才能があります。これらの才能を組み合わせた方が強いし、やりやすいのに、これまでは全員同じ努力をさせたせいで、強さも弱さも包括した金太郎アメ人材をひたすら量産してきました。しかし、この戦略で勝てる時代は終わりました。人は自分の強みを活かした方が楽しいし、効率的だし、効果的です。海外ではスキルを定義し始めているのは、個人の強みを最大限に活かすためです。このスキル定義、特定、測定の分野が日本は強烈に遅れているのです。

このゲームルールの変化によるパーセプションの変化(頑張る1.0から頑張る2.0への変化)をコンセプトの中心におかずに、労働人口が減ったという表面的な問題の対処療法のような施策が走りすぎています。人的資本経営、ジョブ型雇用、心理的安全性、well-beingなどです。これらはブランディングと離職防止のために使われていることがほとんどであり、本質を欠いているため、外面と実態が違う企業や、実のない施策で従業員を困らせている企業が生まれています。

大事なのは、パブリシティ数やインプレッション数をかせぐことではなく、社会全体のパーセプションチェンジ、そしてビヘイビアチェンジにつながるための施策をすべての企業が行うことで、みんなで当たり前を変えていくことです。人材の獲り合い競争を止めて、みんなで人材を育む社会を作る方が、よほど効率が良いと思います。

シンシア・ハートのアプローチ

僕は上図のとおり、社会のビヘイビア・チェンジのために、スタートアップ、アントレプレナーの格をあげること、そのために人々の意識の中の面を取り、スタートアップ、アントレプレナーの存在を「当たり前のもの」にする必要があると考えています。そこを僕はやっていきます。

◆発信量と発信手段を増やした

ちょっと最初に思いの丈を込めすぎて長くなりすぎたので、ここからはサクサクいきます。

前述の行動を行うにあたり、自分自身の発信を増やそうと考えました。現状の僕は何者でもないですし、理想を語っても今現在ではただの妄想家です。しかし、だからこそできることは無限にあり、まずは発信量と発信手段を増やすことにしました。

僕にはマスに対して一気にアプローチできるリソースはありません。一方で、SNSがある現代だからこそ、オンライン上で個人同士が繋がることができます。僕はデジマがめっちゃ得意なわけではありませんが、営業と人事を行ってきたので1to1アプローチは得意です。細かいことを書き出すと相当長くなるので始めたことだけ伝えます。

①Tiktok始めました。

②podcast始めました。

恥ずかしいとか、痛い目見そうとか、手間がかかるとか、他に大事なことあるやろとか、コンセプトもっと固めた方がええんちゃう?とか、いくらでも始めない理由があふれ出るので、一旦自分の中のクリエイティブアボイダンスはとっぱらって始めることにしました。自分は何者でもないし、傷つくブランドも持っていない。うん、やってから考えよう!って流れでスタートです。日々振り返りながら、改善していきたいと思います。

◆「聴く」ことに向き合い続けた

コーチングセッションもおかげさまで順調です。note経由で様々な人にセッションのお申し込みをいただき、様々な人とのコーチングセッションライフを送っています。

年初のnoteでは「聴くこと」を目標に掲げました。

「聴く」ということに集中すると、自分がいかに耳で聞いて、頭で聞いていなかったのかがわかってきました。聴いているふりをしながら他のことを思考しているのは論外ですが、構造化したり、要約したり、自分の言葉に言い換えたり、様々な解釈を自分の頭の中でしていることに気づきました。これだと相手から「ちゃんと聴いてくれていない」と思われて当然です。

「相手の発している言葉を、その言葉通りに聴く」ということがいかに難しいかがわかりました。相手の立場に立とう、相手の本質を理解しようという意識が働くたびに、言葉以外の情報を集めて思考を進めていました。ラポールの技術(オウム返し、ペーシングなど)が重要な理由がわかってきました。ラポールの技術を使うと、相手の言葉をそのままインプットすることに意識が向くからです。

40歳にしてようやくわかってきた気がします。まだまだですが、プロコーチとして聴く技術をさらに磨いていこうと思います。

気づけたこと

◆「じっくり思考する」ことが苦手である

自分についてもさらにわかってきました。脳のメカニズムである「システムⅠ」と「システムⅡ」、つまり「速い思考」と「遅い思考」の話は何度もしてきていますが、私はつくづく速い思考しか使っていないんだなとわかりました。

絶対に外してはいけない決断や、考えれば正解が見つかる問題はしっかり考える必要がありますが、根本的に遅い思考が苦手な自分がこの分野に向き合っても生産性が低いと考えました。得意な人は世の中にいくらでも存在するので、その人たちにバシバシ任せていきたいと思います。

ワンピースより

これ、あらためて名言だなと思いました。ここまではっきりと自分のことを認識しているからこそ、助けたい人が現れていくんですよね。「できない自分をさらけ出す」ことは経営者の必須スキルだと考えるようになりました。

◆無意識に「クリエイティブアボイダンス」を発信していた

「できないことを認める」ことと「できない理由を探す」ことは似ているようで激しく違います。前者は「できる人を探す」という行動に繋がりますが、後者はその思考を持った時点で終了です。前職で鍛えられていたつもりでしたが、無意識に後者の思考を持っていた自分に気づきました。

独立して1年は軸足を探す旅だと決めていましたが、なかなかひとつに絞れずに手当たり次第にやってしまう自分がいました。それはそれで大事なことだと思っていましたが、コーチング仲間にセッションをしてもらっているときに言われました。「『新しいことを始めることが好きだから絞れない』というのはクリエイティブアボイダンス(=創造的回避)だよ」と。

言われるまで気づけなかった自分にびっくりでした。コーチにもコーチは必要です。自分一人では絶対に気づけなかった自分をコーチングを通じて見つけることができました。コーチングを始めて本当に良かったです。

これに気づけたことで「やらないことを決める」ということをどんどん実施して、上記の事業コンセプトまでそぎ落とすことができました。読んでもらってわかる通り、まだまだ贅肉があり、そぎ落とす部分が多いです。ここからの進化に期待しておいてください。

◆「即動く」と意外と「見つかる」

できないことも止めておくわけにはいかないので、自分ではやらないと決めた瞬間からできる人を探す癖がつきました。そして、始めてみてびっくりしましたが、意外と近くにできる人はいました。

これも上記に繋がることですが「そのスキルや経験を持っているよ」という人は実は結構身近にいるのです。直接の友達にいなくても、友達の友達を探せば、欲しい人は確実に見つかると実感しています。

コミュニティが多い人、ライトタイの持続的関係づくりがうまい人が世界を制す理由はここにありますね。僕はこれができる人は社会関係性資本を多く持つ人だと思っており、どのスキルよりも評価されて然るべきだと思っています。なぜなら、上記ができる人は、持たざる人と比較しても、お客様や働く仲間や外部の専門家を自分のコミュニティから引っ張ってくることができるのですから、そりゃ価値がありますよね。

この点については思考が進んでいるので、また別のnoteにまとめていきたいと思います。

任せて欲しいこと

◆「出会える」けど「内定承諾」に至らない企業様の承諾率を上げて見せます

最後に読んでいる人に向けて、自分ができることをアピールして終わります。

僕は前職の時から採用を得意としていますが、採用のどの部分がめちゃくちゃ強いかが改めてわかりました。それは「承諾までのストーリーデザイン」です。

マッチング(出会う)までできるツールは世の中に数多くあります。しかし、出会っても内定、承諾、まで至らないのが採用の難しいところ。ここを僕は高確率で承諾までもっていけます。

自分がやれば100%に近づけますが、このノウハウを顧問先企業様に展開することで価値発揮しています。ここのノウハウをもう少し体系化したら自動化できないものかを検証していこうと思います。

ご興味のある経営者、人事の方はお声がけください。良い仕事します!笑

◆年収、環境、世間体を気にしてスタートアップにチャレンジできない方に、「安心」できる初めてのスタートアップ転職をサポートできます

新卒から大手企業にいるモヤモヤさんたちのキャリア相談を数多く経験しながらわかりました。ビズリーチはじめ、簡単に転職できるツールは増えましたが、安心して転職できる仕組みは世の中にまだありません

転職が初めて、特に大手企業からスタートアップからの転職をしようという人ほど欲しいのは安心感です。ここに企業やエージェントは気づき、介在価値を発揮しなければいけません。しかし、「そういう人はスタートアップ向きではない」というスタートアップ側の村八分感情がそれを邪魔します。

いやいやいや、、と思うのです。人には防衛本能があります。これがなければ危険な場所や食べ物を回避できずに死んでしまう人が大量に出ます。特に人は慣れの生き物です。長年大手企業にいた人の慣れの感情を理解してあげて欲しいです。逆に言うと、新しい環境にも3週間あれば人は慣れることができるのです。

その両者のハブになり、安心を提供することを行う中で、大手企業人材とスタートアップ企業のマッチングの成功確率が上がってきました。

スタートアップに挑戦したいけど不安、、、という人はお声がけください。良い仕事します!笑

◆現状に「不満」はないけど「不安」のあるミドルレイヤー人材のゴールを設定できます

コーチングセッションも引き続き実施しています(24年2月現在)。特に、「現状に『不満』はないけど『不安』のあるミドルレイヤー人材が得意であることがわかりました。セッション後に『不安』を『ワクワク』にできると思いますので、是非以下よりご応募ください。

コーチングに関するnoteも毎週出しているので、セッション事例を見てもらうとわかりやすいと思います。


2月からも色々動き出すことがたくさんあります。ワクワクしますね!毎月振り返りとして自分の考え、行動、成果なんかを公開していきますので、追いかけてもらえると嬉しいです。

それでは今日も素敵な一日を!

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