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写文集「 そうだったのか! 一乗谷 」

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こんなこと、あんなこと、知られざる情景を現場百ペン主義に基づいて写真と文章で綴った記事を集録しました。(随時、記事を追加していく予定です。このマガジン自体は現在も今後も有料ではあ… もっと読む
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記事一覧

「いのち」 -2-

 一乗谷を撮り始めてから17年目に入っています。  撮影の本来の目的は、戦国時代の本物の遺構(朝倉氏遺跡)を通して、そこに住んでいた朝倉人の気配を撮ることでした。  しかし、目に見えないものを撮るということは非常に難しいことです。往々にして独りよがりの自己満足に陥りがちなことは否めません。  写真界の巨匠、土門拳をもって「眼に見えないものは、いくら長時間露出をかけようと、写らないということだ。」(土門拳著「写真随筆」ダヴィット社刊、1979)と言わしめているカメラの物理的

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「いのち」 -1-

 私は動物写真家ではありませんが、一乗谷朝倉氏遺跡に生きる「いのち」には人一倍の親しみと愛おしさをもっています。  遺跡内で偶然見かけると、かなり近くまで接近し、最後に飛び立つ瞬間まで1時間でも2時間でも愛しき「いのち」に付き合います。  今回は羽ばたきのダイサギ君をご覧いただきたいと思います。

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 されど仲良き

   仲よき事は 美くしき哉  (武者小路実篤)

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📖拾い読み📖

 今から60年前、学生だった頃、私が読みふけっていた一冊の文庫本があります。「大和古寺風物誌」(亀井勝一郎著、新潮文庫、1953) です。  我が人生の晩年にカメラを通して一乗谷や平泉寺等の史跡にのめり込んでいるのは、この文庫本の影響もあるのかもしれません。  「歴史に参入するものは、まず廃墟に佇んで己が愛を傾けるべき人間と邂逅しなければならぬ」という一行は、朝倉氏遺跡や白山平泉寺の史跡と対峙している私にとって、撮影スタンスの根底をなすものです。

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一乗谷  アジサイの咲く頃

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一乗谷 汽笛がこだまする

 哀愁をおびた汽笛が      戦国の世へとどけとばかりに鳴り響いた

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花咲く城下町 一乗谷

 戦国の城下町跡、一乗谷朝倉氏遺跡(国特別史跡:福井県)には国の重要文化財に指定されている貴重な出土物がたくさんあります。  その一つが「花器」です。地元の越前焼のものや、遠く外国で造られたものまで多種多様です。  戦乱の殺伐とした世に、山懐の一乗谷で朝倉人が花を愛でる文化的な生活を過ごしていた、これは当時の朝倉文化の質の高さを示していると言えるでしょう。

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花咲く一乗谷 西山光照寺跡

 桜の話題は季節外れですが、「冬来たりなば春遠からじ」の言葉もあります。また、1月は「行く月」、2月は「逃げる月」、3月は「去る月」とも言われます。冬は足早に過ぎてゆくと思います。  春爛漫の4月も遠い先のことではありません。    国特別史跡「一乗谷朝倉氏遺跡」は桜の名所です。一乗谷の春と言えば桜です。一乗城下町跡では谷全体に桜の花が咲き誇り、甘い香りが漂います。  戦国時代に103年間、外敵の侵攻を一度も許さず栄えた平和の理想郷、一乗城下町です。春は華やかさに満ちていまし

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一乗谷  『 春爛漫 + 』

 花咲く戦国城下町跡「朝倉氏遺跡」に、桜の花見時でも観光客の皆さんがどなたも訪れない(ご存じない)区域があります。もったいないです。  今回は発掘&整備がほぼ完了している平面復原区を中心に、花見シーズンにも見学者にほとんど知られていない「桜見物の穴場」をご紹介します。  現地を散策しながら春爛漫の一乗谷を独占している気分でご覧ください。  なお、巻末には特別画像集「一乗谷に春を呼ぶ花」と題して、早春の一乗谷の風物詩である「マンサク」の画像も12枚(撮影年月日付き)貼らせてい

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一乗桜の咲く頃   蛇谷・中の御殿跡

 戦国の一乗城下町には山裾の緩やかな斜面に12段に造成された住宅団地がありました。地元言葉では「ジャダン」と呼ばれています。  この蛇谷は未発掘ですが、朝倉氏一族の屋敷跡だと伝えられています。  数年前までは一面杉林に覆われていましたが、現在ではほとんど伐採されて、原状に近い地形がはっきりと確認できます。  今回は桜の香りが漂う「蛇谷」とそれに隣接する「中の御殿跡」を、未公認ボランティアガイドの北野がご案内したいと思います。  いつの日か桜のシーズンに朝倉氏遺跡へお出でになり

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僕らはみんな生きている

We are all alive in Ichijodani. ☆ Healing Version ☆     本記事は昨年7回シリーズで、1月から2月にかけて初稿を、     7月には一部を手直しして投稿した再稿をもとに、     約4300字、55枚の画像で新しく作成した全面改訂版です。 

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早春の一乗谷 冬から春へ

 国特別史跡「一乗谷朝倉氏遺跡」の早春の花の話題です。  朝倉氏遺跡に関する資料で調べてみました。  450年前の一乗城下町にはどんな草花が咲いていたのか、このような調査結果はこれまで公表されているのを見たことがありません。  動物音痴であるだけでなく、「花音痴」をも自認する私ではありますが、朝倉関係の書物で調べた結果は次の通りです。

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一乗谷は泣いていた

 冒頭から過去の文章を転載し、失礼しました。

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四季の草花が咲き乱れ‥‥‥

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