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本好きの人に向けて。ある書店員への返答。

PISAという国際学力到達度調査によると日本人の三分の一は文章が読めないらしく、作家橘玲氏の「言ってはいけない」やChatGPTの出力にもそう出てくる。

そうなってくると、文章を読めるだけですごいことだし、小説やエッセイ、ましてnoteを読みこなす人は実際は希少な人々で、学術書レベルの本を読める人間は上位三分の一を軽く上回るという推測が立つ。

何を言いたいかというと、橘玲氏の書いているように日本社会もとっくに知識社会に突入しており、知力とくに文章読解力がないと何も始まらないということになる。

その点、文章を読みこなせるようになるには、長期に渡る読書の繰り返しを行うしか無いので、高校で現代文を教わっただけの人間というのはあまり本を読もうとしないようだ。知識量も少ないし、考えも粗雑なように感じる。

さらに橘玲氏の説を進めると、知的能力が収入差に反映すると書いているので、読み書きができ、それが高度であればあるほど収入は多いという事になりそうだ。結婚相手を選ぶときも相手がどのようなレベルの本をどれくらいの頻度で読んでいるか確認するのが、ちょっとしたライフハックとして役に立つかもしれない。

以前、ダイアモンド・オンラインの記事で「本を読んでも頭は良くならない」と言っていた書店員の記事がバズっていたが、事実は正反対で、本を読んで読解力を身に着けた人間ほど高学歴になり高収入に結びつく割合が高くなる。橘玲氏の「現代は知識社会である」という前提を基にするなら。

文章を読み書きできるだけで上位三分の二に入るわけだし、スラスラと読めるなら上位三分の一には入るだろう。いやー、本を読んでいるとクラスメートから「ガリ勉ー!」とか言われていたから、形勢が逆転してよかったよ。(笑)

それにしてもこれほど文章を読めない人が多いのにも驚いたが、読書習慣がない人が多いのと同時に、人の知能も知能指数のベルカーブとして正規分布しているから三分の一の人が文章を読めないというのも妥当だ。

読書週間などと生ぬるい事を言っていると、意思疎通や文章のやり取りさえままならない人が増えるなやっぱり。アメリカのトランプ支持者が脳裏に浮かぶ。

と言ってもスパルタ的に読書をするのも確かにしんどい。ここは小学生のうちに読書好きにしてしまい、図書室に入り浸る少年少女を増やすのが一番だな。読み聞かせの効果は不明なので、それはググって確認してもらえばいい。

「不都合な真実」らしいのだが、Xのポストを見ていてもちゃんとした文章を書ける人はそんなにいない気がする。読める人はそれより若干多いとは思うが、やっぱり橘玲氏の説というか国際学力到達度調査(PISA)でちゃんと示されているから、世の中の人はそれほど賢くないのかもしれない。自分のことは棚に上げるが。

うーん、あのダイアモンド・オンラインの記事の書店員はおバカさんだったということと、再度名前を出すがライターいしかわゆきさんの本「書く習慣」に書かれているように、叫ぶように文章を書き気持ちをぶつけても、インテリ階層は見向きもしないということになりそうだ。

結論を言うと、橘玲さん的に世の中は「知識社会」化しているので、とっくに知識階層化しているはずだ。それが収入格差に結びついているというのが彼の説。僕もそう思う。本当にスポーツをやるくらいなら本を読ませろ、勉強させろという身も蓋もない結論になるが、「知識社会」に突入してしまった現在、体育会系ではビジネスにもついて行けなくなるだろう予測が立つ。

考えを改めろとは言わないまでも、文章を読めるか読めないかは人生を分けるかもしれないということだけは書いて締めくくりたい。


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