見出し画像

詩:風邪は死の匂い

父が風邪をひいた。
寝ていれば治るさと、
明るく振る舞う父。
影に、
死の匂いがツン。

結局父は風邪を平然と治した。
あの死の匂いはなんだったのか。
思えば父が風邪をひくたびに、
死の匂いを感じていた。
思えば父のみならず、
家族や友人や知人、
誰かが風邪をひけば、
死の匂いを感じていた。

今日も誰かが風邪をひく。
大丈夫だとその人は明るく振る舞う。
その影に、
死の匂いをツン。

この記事が参加している募集

私の作品紹介

今こんな気分

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?