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詩20230626-

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詩 20230626-
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詩:毎日プラス!

詩:毎日プラス!

マイナスなことばかり日記に書いても
どうしようもないだけさ
ああ朝が早く来ないかな
一日がはやい時と
一日がながい時が
プラスになって
毎日になる

マイナーなことばかり身につけるのは
それはそれでいいさ
ああ朝が早く来ないかな
一日がつらい時と
一日がたのしい時が
プラスになって
毎日になる

ああ
誰でもいいから
時計の針を進めてよ
毎日をかっ飛ばして行こう

ああ
誰でもいいから
時計の針を

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詩:汗

詩:汗

ハシッテミタラ
アセガデタヨ
デモ
カタイヒモヲトクホウガ
アセガデタヨ

詩:学ぶ

詩:学ぶ

学ぶ
いろんなことを学ぶ
目の前に来たことを学ぶ
学んで
学んで
学んで……
学びのうちには成功もあれば失敗もある
でも恐れず
学び続ける

それが生きるということ

詩:けっきょくは愛

詩:けっきょくは愛

愛し愛されないと
人は何もできない
恋もできない
仕事もできない
君を笑顔にすることもできない

ものを
見て食べて読んで聞いて使って
感想を言う
これも愛ゆえ

ものを
つくって
みんなに見て食べて読んで聞いて使ってもらう
これも愛ゆえ

けっきょくすべては愛

詩:海のにおい

詩:海のにおい

〈海のにおいがする〉
男は女にそう言った

〈そう?〉

あたたかな乳房に
ゆっくり顔をうずめながら
〈君はやっぱり
海とつながっているんだね〉
男は女にそう言った

〈あなたもそうよ
男だって
母親の海のなかから
生まれたのだから〉

〈そう?〉

〈そうよ〉

やさしく乳房を撫でながら
〈でもやっぱり
君からは
海のにおいがする〉
男は女にそう言った

詩:風邪は死の匂い

詩:風邪は死の匂い

父が風邪をひいた。
寝ていれば治るさと、
明るく振る舞う父。
影に、
死の匂いがツン。

結局父は風邪を平然と治した。
あの死の匂いはなんだったのか。
思えば父が風邪をひくたびに、
死の匂いを感じていた。
思えば父のみならず、
家族や友人や知人、
誰かが風邪をひけば、
死の匂いを感じていた。

今日も誰かが風邪をひく。
大丈夫だとその人は明るく振る舞う。
その影に、
死の匂いをツン。

詩:東京が好きだ

詩:東京が好きだ

東京が好きだ
人が行き交い
街は美しいし
映画はいっぱいやってるし
劇場はいっぱいあるし
会社もいっぱいあるし
行くべき所もいっぱいあるし
有名人にも簡単にあえそうだ

皇居のまわりを走ってみたいな
スカイツリーに登りたいな
いろんな人に会いたいな

でもきっと
東京に住んだら
田舎に憧れるんだろうな
人に押しつぶされるのが
嫌になるんだろうな
冷たいところが見えてくるんだろうな

でも
東京が好

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詩:天国に行く方法

詩:天国に行く方法

天国に行く方法があるんだ
と彼が言った
教えてくれ
と私が言った
死ぬことさ
と彼は言って飛び降りた
私にはできなかった
以来死ぬことができぬまま
私は今ここにいるが
彼の言うことはほんとうに正しかったのか
私にはまだわからない

詩:ぼくはだれかのお父さんになれるのかな

詩:ぼくはだれかのお父さんになれるのかな

最近みんなと話が合わないんだ
たぶん発達障害
人付き合いが下手くそなんだ
おかげで友人は離れるし
おかげで彼女もできない
ぼくの父は会社で普通に営業やってて
ぼくの母は社交的
だからぼくがいるわけだけど
ぼくはだれかのお父さんになれるのかな

最近集中力がないんだ
おまけに幻覚も見る
たぶん統合失調症
やる気もおきないんだ
おかげで友人は離れるし
おかげで彼女もできない
ぼくの父は彼女が途絶えたこ

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詩:めんどくさいなと思ったときは

詩:めんどくさいなと思ったときは

めんどくさいなと思う
その時こそチャンスかもしれない
めんどくさいことは
めんどくさいだけの価値があることだと思ったほうがいい

詩:人生はどうしようもないことの積み重ね

詩:人生はどうしようもないことの積み重ね

人生はどうしようもないことの積み重ね。
だから積み重ねていくしかない。
自ら壊してはいけない。

詩:読んでもらわなければ意味がない

詩:読んでもらわなければ意味がない

どんなにすばらしいことを書いても
どんなに美しいことを書いても
どんなに人をメロメロにすることを書いても
どんなにあの人を愛することを書いても

読んでもらわなければ意味がない

そんなことはわかっているけれど
だからこそ書かないといけないのだけれど

〈そりゃ書かなきゃ読めないよ〉

書いている自分は虚しくなっていって
煙草がまた増えていく
ああもう嫌だ
勘弁してくれ
どうか読んでくれ

〈そう

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詩:波が足を攫う

詩:波が足を攫う

波が男の足を攫う
人はなぜ生きなくてはいけないのだろう
男にはわからなかった

波が女の足を攫う
私はなぜ生きなくてはいけないのだろう
女にはわからなかった

波が子の足を攫う
きゃっきゃと喜びはしゃぎまわる
大人の悩みなど子にはわからなかった

詩:中原中也賞受賞作

詩:中原中也賞受賞作

中原中也賞受賞作の詩集を読んでみた
わからなかった
なんでこんな難しい詩が評価されるのか
なんでこんな言い回しが評価されるのか
なんでこんな詩が思いつくのか
まるでわからなかった
詩集を読みながら貧乏ゆすりが止まらなかった
この詩集が評価されるのなら詩はますますマイナーな表現になってしまう気がして
やばいと危機感を感じた
だってこの詩、朗読できるかって言われたら
とてもできないだろうね
言葉が音を

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