竹美書評③ カールハート『ドラッグと分断社会アメリカ 神経科学者が語る「依存」の構造』を読んで
ドラッグと社会の問題については、二年近く前になる、元彼のコカイン所持逮捕という事件を経て、幸か不幸か、かなり近い問題として考えるきっかけを得てしまった。映画と薬物のことについても書きたくなり、一応注意しながら見ている。そういう意味で、この本は、もっと早くに読みたかったような気もしたが、今でちょうどよかった、という感じもした。
神経科学者で違法薬物の使用と依存について研究してきた筆者は、フロリダの貧しい地区出身の黒人として生まれ育ち、努力により(本書では、彼の努力を引き出し、