Yuksz

英国ヨークシャー地方在住。 これまで訪れた国は30カ国以上。 街歩き・美術館・市場巡り…

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英国ヨークシャー地方在住。 これまで訪れた国は30カ国以上。 街歩き・美術館・市場巡りが旅の楽しみ。 旅で得たインスピレーションと 日々のおもしろいことを自由に綴ります。

記事一覧

夫婦別姓で快適な旅を

結論日本のパスポートでビザなしで渡航できる国は約190ヵ国。かなりざっくりした結論だが「選択的夫婦別姓」で増える選択肢と、渡航できる国の数は同じようなものでは?と…

Yuksz
2か月前
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旅一期一会

4年ぶりに日本へ一時帰国する。 会いたい人、訪れたい場所、食べたいもの、数ページに渡る買い物。4年の間にリストは幾度も修正を繰り返し、短くなったり長くなったり、進…

Yuksz
2か月前
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画材のにおいとシェルター

匂いフェチの私は、そんじょそこらの誰よりも匂いの引き出しが多い。 湿った押し入れのにおい。校庭の砂埃のにおい。昆虫の標本のにおい。 温かな気持ちにさせるにおいや、…

Yuksz
1年前
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こどもとかオトナとか

ここのところ「感情ぶつけられる祭り」だった。向き合っている相手がことごとく私に感情を剥き出しするキャンペーンだったようだ。 園子温監督の「愛のむきだし」という作…

Yuksz
3年前
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「なんとなく」を手放す

驚いた。気がついたら5月になっていた。 まだ私は3月ぐらいの気分で過ごしていたのだ。驚いた。 季節がすっかり移り変わっていた。 宝くじに当たるぐらいの確率で2回も陽…

Yuksz
3年前
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パスポートとワクチン

春になった。 食料品の買い出し以外には どこへも行かない春。 おまけに絶対に感染しないはずだと 根拠のない自信があった私は 例の新型ウイルスにまんまと感染し 自己隔…

Yuksz
3年前
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ベイクドビーンズの缶詰

年末も押し迫った日のことだ。 いつもと同じスーパーに いつもと同じ時間に パートナーと買い出しに出掛けた。 クリスマス前で 店内は混みあっていた。 例年なら キラキ…

Yuksz
3年前
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エモいアデル

朝 目覚めると 銀世界が広がっていた。 樺太島と同じぐらいの北緯にある ヨークシャーだから 冬はシベリアのように寒く 雪も降ると思ったら そんなことはない。 グレー…

Yuksz
3年前
9
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リスボンの街角

Yuksz
3年前
9

ピンクの呪縛

私は「ピンク」が恐い。 正確には「ピンク」を身にまとうのが恐い。 服なんてとんでもない。 バッグも小物もノートも。 2020年は 3月から美容院が閉まっていて どこにも…

Yuksz
3年前
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わたしのなかの小さな女の子

はじめまして。 日常から拾ったインスピレーションを 言葉で表現します。 初体験のリーディングセッションで 出会った女の子について。 まだ記憶が鮮明なうちに 書きたい…

Yuksz
3年前
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夫婦別姓で快適な旅を

夫婦別姓で快適な旅を


結論日本のパスポートでビザなしで渡航できる国は約190ヵ国。かなりざっくりした結論だが「選択的夫婦別姓」で増える選択肢と、渡航できる国の数は同じようなものでは?という仮説から「夫婦別姓」について考えてみた。

夫婦別姓について考えるきっかけ2024年2月に経団連会長が「選択的夫婦別姓」を国が推し進めていくべきだと発言し、再燃している「夫婦別姓」。前情報として、私は在英、日本国籍で外国籍のパートナ

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旅一期一会

旅一期一会

4年ぶりに日本へ一時帰国する。
会いたい人、訪れたい場所、食べたいもの、数ページに渡る買い物。4年の間にリストは幾度も修正を繰り返し、短くなったり長くなったり、進化し続けた。

今回のフライトはドイツのルフトハンザ航空を利用し、英マンチェスターから独フランクフルトを経由し東京羽田まで約20時間。チェックインでほぼ空のスーツケース2つを預け、しょっちゅう遅れるマンチェスターからのフライトもほぼ定刻通

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画材のにおいとシェルター

画材のにおいとシェルター

匂いフェチの私は、そんじょそこらの誰よりも匂いの引き出しが多い。
湿った押し入れのにおい。校庭の砂埃のにおい。昆虫の標本のにおい。
温かな気持ちにさせるにおいや、官能的なにおい、はたまたギュッと目を瞑って遠ざけたい悲しみを含んだにおい。死のにおい。赤ちゃんのにおい。
絵具や絵筆、キャンバスや鉛筆、木炭のにおい。画材のにおいはいつだって私を幼少期に引き戻す。

生まれて数ヶ月してから、5歳ぐらいにな

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こどもとかオトナとか

こどもとかオトナとか

ここのところ「感情ぶつけられる祭り」だった。向き合っている相手がことごとく私に感情を剥き出しするキャンペーンだったようだ。
園子温監督の「愛のむきだし」という作品があるが、タイトルを付けるならまさに「感情のむきだし」だった。

中でも露骨だったのが母である。母の日だったし、たまたま休みだったので電話をかけたら「イベントなんて私は無関係だから。」とカワイゲのない台詞を吐いてきた。いつものことなので、

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「なんとなく」を手放す

「なんとなく」を手放す

驚いた。気がついたら5月になっていた。
まだ私は3月ぐらいの気分で過ごしていたのだ。驚いた。
季節がすっかり移り変わっていた。

宝くじに当たるぐらいの確率で2回も陽性反応が出て、
合計20日の自己隔離も体験した。今ではすっかり笑い話。

どこへ出かけるわけでもないし、
相変わらず仕事も時短勤務で、
自分の時間が増えたから、それに比例して困ったことも増えた。
困ったことだと表現するのは、ちょっと違

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パスポートとワクチン

パスポートとワクチン

春になった。
食料品の買い出し以外には
どこへも行かない春。

おまけに絶対に感染しないはずだと
根拠のない自信があった私は
例の新型ウイルスにまんまと感染し
自己隔離を余儀なくされた。

自己隔離中だと連絡した
友人らの反応はさまざまだったが
「知り合いでかかった人は初めて!」
そんな好奇の眼差しが多かった。

それもそうだろう。
なんとも反応しがたい気持ちも
理解できる。

情報が錯綜して

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ベイクドビーンズの缶詰

ベイクドビーンズの缶詰

年末も押し迫った日のことだ。
いつもと同じスーパーに
いつもと同じ時間に
パートナーと買い出しに出掛けた。

クリスマス前で 店内は混みあっていた。
例年なら キラキラ ワクワク
人々は浮かれた気分で
そわそわと買い物している。

2020年の暮れのスーパーは
どんよりとして
厚い雲に覆われた
しかめっ面した
冬のイギリスの天気のようだった。

私とパートナーは
映画「Chef」で観た
『キューバ

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エモいアデル

エモいアデル

朝 目覚めると 銀世界が広がっていた。

樺太島と同じぐらいの北緯にある
ヨークシャーだから
冬はシベリアのように寒く
雪も降ると思ったら
そんなことはない。

グレートブリタン半島の周りを
暖流と寒流が流れており
冬でも氷点下を回るのは稀だ。

雪が降ると 軽く絶望感を抱く。
なぜだろう。

人間は無力だ。文明の利器は無力だ。
自然の力には太刀打ちできない。
そんな 至極当たり前のことを
思い出

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ピンクの呪縛

ピンクの呪縛

私は「ピンク」が恐い。

正確には「ピンク」を身にまとうのが恐い。
服なんてとんでもない。
バッグも小物もノートも。

2020年は 3月から美容院が閉まっていて
どこにも行けないし なにかしたくて
自分で 髪の毛をピンクに染めてみた。
私にとっての「清水ダイブ」だった。

ピンクヘアにしたら メイクも変えたくなって
ピンクメイクを研究した。

美容院が営業を再開した夏。
すぐに飽きたピンクヘアも

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わたしのなかの小さな女の子

わたしのなかの小さな女の子

はじめまして。
日常から拾ったインスピレーションを
言葉で表現します。

初体験のリーディングセッションで
出会った女の子について。
まだ記憶が鮮明なうちに
書きたいと思います。

縁があって在英の友人に
Zoomで
遠隔リーディングをしてもらいました。

半信半疑
おっかなびっくり
ちょっと怖いもの見たさ。

友人の声に耳を傾けると
そこには 小さな女の子が
膝を抱えてぽつんと座っている。

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