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G2 弥生賞ディープ記念:中間考察

皆さんこんにちは。
バークレーでございます。
今週は弥生賞の中間考察をお送りしていきたいと思います。
ちょっと中山記念と阪急杯は悔しい結果となってしまいました。展開的にはある程度読めているのですが、馬場の特殊性をつかみ切れていない感じがいたします。参考にしてくださった方は申し訳ありませんでした。来週は的中を勝ち取れるよう、がんばって考察をしていきたいと思います。こうやってちょっと不的中が続くと、「あれだけ文字数書いてて当たらない」みたいな感想を多くいただきます。甘んじて批判は受け入れます。一方で静かに闘志を燃やして、どん欲に的中を求めて研究をしていきます。

今週も最終動画は作成いたしません。ここで中間考察を述べること、あとは木曜日に他のレースの全頭診断を追記していきたいと思っています。良い時も悪い時もずっと応援してくださる方がいます。その方のために、そして何よりも競馬というパズルをしっかり解いていく研究を続けていきます。今週の中間考察におけるテーマは以下の2点です。

➊弥生賞はある意味典型的なレースである
➋馬の良し悪しを端的に捉え、順位をつける

この2点をテーマに再び考察を重ねていきたいと思います。
では早速考察を始めていきましょう。


G2 弥生賞ディープ記念:予想基本方針

G2 弥生賞ディープ記念:中山芝2000m右回り
【コース形状考察】

中山競馬場芝2000m右回り:コース形状

こちらが弥生賞が行われる中山芝2000m右回りコースです。スタートは4角出口あたりから。スタートをしてすぐにゴール盤手前にて1回目の急坂を上り、1角に向かいます。1角までの距離は405mとなっていて、丸々2ハロンということになります。中山記念よりもスタートが1ハロン後ろからということもあって、最初のコーナーまではある程度距離があることが分かります。特殊なコース形状でない限り、日本競馬は2ハロン目が最もペースが流れる部分となりますが、弥生賞も同じことが言えるでしょう。そしてコーナーに向かうことでそのペースは一旦緩さを生み、その後は静かなレース展開となります。ここでラップタイムを見てみましょう。

弥生賞過去レース:ラップタイム

さて、弥生賞過去レースのラップを見てみると、やはりスタートから2ハロン目が最も流れるようです。これは形状から予想した通り。続いてペースは一気に落ち着いて最後の3ハロンで一気に勝負気配が高まるという感じであるようです。2ハロン目の11.25秒という平均ラップも結構緩い気がするのは私だけでしょうか。2ハロン目が極端に緩む中山記念でも2ハロン目平均は11.61秒ですから結構緩いとも言えます。2番目にペースが速まるゴール手前2ハロン目とも0.09秒しか差がありません。やはり3歳重賞ということがこういうラップを作り出しています。これが古馬となればこうはなりません。となるとするならば、やはり基本は上がり3ハロンヨーイドンの競馬になる傾向があるということを表しています。
もちろん中山競馬場の直線は310mしかありませんので、上がり3ハロンでタイムを出すというのは3~4角の時点でスパートをかけていく形となります。いわゆる「まくり」を決められるような馬に関しても注意をしておきましょう。

さて、上がりの脚を使える馬が好走するというのは昨年のレースにおける中間考察でも証明されました。次の表をご覧ください。昨年の中間考察内で紹介した「上がり能力比較表」です。

2023年弥生賞:上がり能力比較

これが「昨年の」弥生賞上がり能力比較となっています。勝ち馬となったタスティエーラは当時芝2000mの経験がありませんでしたが、2・3着となっている馬は上がりでの能力比較において上位に入ってくる馬でした。そしてともに中京競馬場において上がり最速を出している馬というのも少し引っ掛かります。東京や中京競馬場は直線が長い競馬場です。こういう競馬場で上がりを使えたことのある馬は当然長く脚を使える可能性が高いです。直線が短い競馬場だからと言ってキレ脚重視というわけではなく、前半が緩む傾向にあるからこそ最後に上がりの脚を3ハロンに渡ってしっかり使える馬が好走するということでしょうか。

弥生賞過去レース:ラップタイム

もう一度先ほどのラップタイム表を見ていきます。表の左下にある「12.08秒」というのはどういう意味を持っているのかを説明します。これは私が展開を考えるにあたって参考にしているこのレースの「基礎ラップ」です。スタートから1ハロンは馬が止まっているところから始まるのでどうしてもペースが遅くなります。しかしそれ以外のハロンはすべて走った状態でのラップということになります。したがって弥生賞の最終タイムの平均「121.22秒」から最初のハロンの平均12.54秒を引き、残りのタイムを9ハロンで割るという形で算出しています。これが弥生賞の基礎ラップです。そうなるとこの12.08秒よりも速いか遅いか、それによってペースと勝負所をつかめます。今回は明らかに1400→1600mの部分、いわゆる上がり3ハロンの入口からペースが速まるということが分かります。

【断面図考察】

中山競馬場芝2000m右回り:断面図

こちらが中山2000mの断面図となります。そして赤色になっている部分が一気にペースが上がる部分です。ペースが上がる部分は3角最後の方、4角に入る手前というところでしょうか。皆様ご存知の通り、各ハロンのラップを作り出しているのは常にその時点で「ハナに立つ馬」です。逃げ馬のペースがここで上がるということは何を表しているのでしょうか。
中山記念でも感じたのですが、中山競馬場でのレースというのは最後馬群が縦長になる場合と横長になる場合があります。ちょっと微妙な表現なので私が意図するように伝わるかが不安なのですが、4角出口の部分でそれを見分けてみます。

2024年中山記念:4角出口

こちらは中山記念の4角出口の部分にあたります。ご覧の通りかなり隊列が横に広がっているのはお判りでしょうか。こういう横長の隊列は何がそうさせるのだろうかとレース後にずっと考えていました。また回顧については月曜日にでもXにてポストをしようと思うのですが、こうなった理由はラップにあります。

2024年中山記念:ラップ

先ほど紹介した弥生賞の勝負所に比べると、ハナを切っていたドーブネ鞍上吉田隼騎手が刻んだラップは少し早いタイミングで仕掛けていることが分かります。そしてゴール手前3ハロン、いわゆる3角終わり部分から一気にラップを緩めているわけです。そうなるとコーナーを進んでいる中で後方からまくりを決めたいと思っている馬は前への進出がしやすいペースになる一方で、隊列が短くなって直線向いた時に外へ大きく張りだす他なくなります。改めて明日ポストはしますが、土曜の時点であれだけ外差し不利な馬場であることが分かっていたにも関わらず、なぜ今回このような騎乗をした騎手が多かったのだろうと疑問に思っていました。それは吉田隼騎手が仕掛けた罠だったということになります。これは本当に素晴らしい騎乗だと思います。予想が外れてしまって凹んでおりましたが、この吉田隼騎手の騎乗を見て完全にテンションが上がりました。

では続いて昨年の弥生賞を見てみます。

2023年弥生賞:4角出口

もちろん少頭数であるということも関係するかとは思いますが、それは今年も同じことが言えます。明らかに弥生賞の方が隊列が横に広がっておりません。この時のラップを見てみましょう。

2023年弥生賞:ラップ

このように弥生賞における典型的なラップを刻む場合、ラップいわゆる逃げ馬がペースを上げる部分がもう少し後ろということになります。そうなると後方に待機している馬たちが前へ進出し始めるゴール手前4ハロン時点のラップがそこまで速くないため、前へ進出するのは比較的容易になります。ということは隊列縦の長さは短くなり、わざわざ後方馬が外へ張り出さなくても前には十分届くということになります。結果として上がり3ハロン勝負になる傾向が強くなるということです。

今回も基本的にはこの考え方で予想を進めていきたいと思います。

G2 弥生賞ディープ記念:逃げ馬考察

【逃げ馬考察】
では続いて逃げ馬の考察を進めていきたいと思います。まずいつもであれば直近5走で逃げたことのある馬をピックアップしていくところなのですが、今回は別のアプローチをしていきたいと思います。なぜ違うアプローチをしていくのかについては、次の表を見ていただければ分かります。

弥生賞登録馬:テン速さ比較

今回の登録馬過去レースからテンの速さを比較したものになります。そして各馬の基礎スピードを表すタイムが青字になっている馬、これらが過去逃げたことのある馬です。これを見てみると直近で逃げたことのある馬は3頭のみ。しかもその3頭が決して速いテンで逃げているわけではないということが分かります。3歳重賞の場合、競馬を教える意味で前からレースを進めることがあります。特に新馬戦や2戦目などはそういうことが多くなります。こういうところで競馬ってやるもんなんだよーみたいな感じですね。決してデビューした時点で馬の脚質というものは決まっているわけではありません。どういう位置で、またどういうペースで競馬をした方が馬が折り合うのかを探りながら練習を積んでいく形となります。

さて、話を戻します。右側の表にある通り、弥生賞というレースの前3ハロンは平均すると36.02秒。今回出走するどの馬よりも速いテンが求められます。これが2歳戦から一気に重賞になった場合に訪れる展開です。これは何も逃げ馬にだけ訪れる試練ではなく、出走馬全てに関わることとなります。そう考えれば速いペースで結果を出してきているサンライズジパング、シンエンペラーあたりは素直に評価すべきでしょう。冒頭で述べた通り、今回の中間考察のテーマは「馬の良し悪しを端的に捉える」ことです。テンが速いレースでも結果を出している2頭は必ず押さえておかねばなりません。ただ一応今回の予想内容に大きく関わるであろう「ホープフルS」のことについては、簡単に分析をしておきましょう。

2023年ホープフルS:ラップ分析
12.5→10.8→12.1(35.4)→12.5→12.1(60.0)→12.2→12.1→12.4→12.0→11.5
ホープフルSのペースを見てみると、弥生賞の典型的なペースとは異なるラップであるということが分かります。昨年のホープフルSは珍しく時計の出る馬場であったことを考えると、冬の中山が荒れた馬場が関係していたわけではなさそうです。そしてホープフルSがAコースで行われたことを考えるとコース替わりが原因ということでもなさそうです。唯一考えられることは前半1000mまでのペースが大きな要因となっているでしょうか。前半3ハロンタイムは35.4秒で弥生賞の平均タイムから0.6秒ほど速いペースとなっています。さらに前半1000mで考えたとするとどうなのでしょう。弥生賞の前後半ラップを見てみます。

G2弥生賞:前後半ラップ

2016年を除いて弥生賞の前半ラップは61秒を切ることはありません。そう考えるならば、ホープフルSの前半ペースは弥生賞と比べると非常に速いものだったと考えられます。この前半でついた1秒ものペース差がレース後半の勝負所の場所を変化させたと考えられるでしょう。さて、ホープフルSに出走していた今回の登録馬は「アドミラルシップ➍・サンライズジパング➌・シリウスコルト➏・シンエンペラー➋」の4頭となります。数字は着順です。2着だったシンエンペラーと3着に入ったサンライズジパングとの差は0.3秒。ここにはある程度大きな差が存在すると感じます。ただ、記憶に残っている方もいらっしゃるかとは思うのですが、サンライズジパングは最後の直線でかなり不利を受けています。次の写真をご覧ください。

2023年ホープフルS:最終直線

こちらをご覧ください。ホープフルSは最後の3~4角でペースが緩み、外側へ馬群が広がった状態で直線を走ることになりました。赤丸で➋となっている馬はシンエンペラーとなります。シンエンペラーは最終直線を内ラチ沿いにロスなく進み前に出る形となりましたが、ゴール直前にシンエンペラー鞍上のムルザバエフ騎手は右鞭を入れ、一気に左側へ寄るような騎乗となりました。左に寄れる前、ムルザバエフ騎手は左側に視線を送っている様子も見られるので、意図的に斜行をしたのではないにしても進路をある程度絞りにいったようにも見えます。そしてこの不利に関しては誰もレース後に触れていないんですかね…。この不利がなかったとするならば、実は2着と3着の馬には0.3秒ほど差はつかなかったのではないかと考えます。そして4着に入ったアドミラルシップ、6着に入ったシリウスコルトについては、両馬とも内側から進出していたのを考えると、この中で最も評価すべきはもしかたしたらサンライズジパングなのではないかとも思います。事実前走若駒Sは馬場が重かったこともあって典型的なヨーイドンのレースとなりましたが、頭数は少なく隊列は縦に短いという意味では今回のレースと似ています。そして最後の直線ではちょっとレベルが1頭違う感じの脚に見えました。ホープフルSの時は人気薄での好走でしたが、その後のリステッド競走でこれだけの走りができるのであれば、十分力をつけてきたと判断してかまわないでしょう。

さて、話は少しそれてしまいましたが、今回の出走馬の中で考えると現状逃げ馬の特定は難しいというのが正直なところです。それこそ枠順と正式に決まった騎手の傾向を考えての予想ということになるでしょう。しかし一つ言えることはありますね。「よーいどん」になるということです。

G2 弥生賞ディープ記念:能力比較

では続いて能力比較を行っていきましょう。先ほども述べた通り今回はヨーイドンの競馬になる可能性が高いので、持ちタイムよりは「上がり」を重視して考えます。まずは持ちタイムを比較していきましょう。

能力比較:持ちタイム

昨年の考察データとも比較して考えた時、この5頭は十分に好走の可能性があると考えます。まぁ今回は全頭が中山でのタイム比較となりましたのであと考慮すべきは時期のみです。一方先述の通り12月の中山は時計の出る馬場でしたのでそこまで前のレースでなければこのタイムをそのまま重視しても構わないだろうとも思います。ちょっとどの時期のレースだったのかを調べてみましょうか。

能力比較:持ちタイム(時期比較)

こう考えるとシュバルツクーゲルのみ昨年9月のタイムで後は12~1月に記録した形であることが分かります。レッドテリオスについては重馬場でのタイムということになりますが1/21が前走というのはちょっとレース間隔が狭いような気もします。シュバルツクーゲルの9月に関しては開幕週などの時計が出やすい時期ではないにしても極端に時計の出にくい時期でもないと考えられるのでここではやはり補正を加える必要はなさそうです。一方、1/8開催のタイムについてはどうでしょうか。これは正直開幕週であることを考えるとどうなのかなというところはあります。12/28のホープフルS開催から1/8のレースまでおおよそ10日間しか休みはありませんでした。これの期間で強烈に時計が遅くなることも速くなることもないと考えると2つの日程は馬場的には同等と考えておくことにいたしましょう。

では続いて上がりの能力比較を行っていきたいと思います。

能力比較:上がりタイム

このデータでは圧倒的にトロヴァトーレが良いという結果になりました。突出すべきことはこの33.8秒という上がりが新馬戦で記録したものであるということです。もう少し分析をするならば、正直新馬戦だけで考えるならばこれくらいの上がりが出てもおかしくはありません。もっというと次の葉牡丹賞でも33.9秒という上がりを記録しているというところに注目をしてみます。新馬戦の前3ハロンは38.6秒と新馬戦らしい前が緩むペースとなりました。一方葉牡丹賞の時の前3ハロンは「36.9秒」と比較的流れるペースで進んでいき、ラップも以下の通りになっています。
2023年:葉牡丹賞
12.6→11.2→12.4(36.2)→12.7→12.8(61.7)→12.2→12.1→11.7→11.3→11.4
完全に弥生賞のペースと同じような時計であったと言えるレースでした。この中で5番手からの追走で上がり33.9秒というのは結構強烈な数字ではないかと思われます。

では続いて能力比較の総合評価を見ていきます。

能力比較:総合評価

今回は人気馬の該当が少ないですね。これは純粋な能力比較ではあるものの、レース数がそこまで多くない今の時期ですから紛れは当然あります。たがそれでも能力の土台は見えるデータとなりますので十分参考になります。今回の能力比較考察では上記5頭を該当馬といたしましょう。ただ、1頭だけ気になる馬がいます。ダノンエアズロックです。今回の登録馬で唯一2000m未経験馬ということになります。しかし未経験馬であるからといって単純に軽視するわけにはいきません。昨年勝ち馬タスティエーラについても2000m未経験馬でしたので。昨年の同時期のタスティエーラはどういう数字を持っていたのでしょうか。
2023年勝ち馬「タスティエーラ」
新馬戦:東京1800m→「107.2秒(上がり33.5)」
G3共同通信杯:東京1800m→「107.2秒(上がり33.7)」

これしか情報はなかったわけです。データとしては少ないですが、今回唯一2000mの経験がないダノンエアズロックと比較してみましょう。
ダノンエアズロック
新馬戦:東京1800m→「108.1秒(上がり35.2)」
LアイビーS:東京1800m→「108.2秒(上がり32.7)」

こう見てみると、この2頭は非常に戦歴が似ているということが分かります。それにしてもアイビーSの上がり32.7秒は結構強烈ですね。新馬戦は稍重ですし、アイビーSは6頭立てでタイムが出にくいレースだったと考えると十分戦えるようにも感じます。唯一違うところがあるとするならば、2戦目から4か月以上も間隔が空いているというところくらいでしょうか。そう考えるとここでは決して軽視はできないかなと感じます。
★能力比較考察該当馬★
エコロレイズ➓・コスモキュランダ➑
ダノンエアズロック➐・トロヴァトーレ➋
ニシノフィアンス⓫・ファビュラススター➍

能力比較で考えた該当馬はこの6頭とします。

ホープフルSという試金石になるレースで好走の可能性が高い馬、そして能力比較において上位にきたこれらの馬を中心に印を検討していくことになります。

G2 弥生賞ディープ記念:ラップ考察

【ラップ考察】
それでは続いてラップを詳しくみていくことにいたしましょう。

弥生賞過去レース:ラップ

いつ見ても非常に典型的なラップのように思います。3ハロン目のコーナーでペースが緩み、道中の動きは少ない。そして残り800mあたりから少しずつペースを上げて直線ではある程度の塊になって上がり勝負となる。そういう図が頭の中に浮かびます。

枠順発表前:隊列予想

現段階の情報で考えた仮の隊列予想となります。シュバルツクーゲルは東スポ2歳Sにおいて、番手で進んで2着にはいった実績のある馬となります。東スポ2歳Sは1800m戦ですが、この1800m戦で結果を出した馬というのは決して軽視ができません。東スポ2歳Sのラップをちょっと見てみましょうか。
東スポ2歳S:ラップ
12.3→11.2→11.8(35.3)→12.0→11.8(59.1)→11.6→11.7→11.7→12.4
東スポ2歳Sはこういうラップを刻んだレースです。見てわかるように本当に東京1800mで行われるレースというか重賞は、馬にとっては淀みないペースを刻みます。こういうペースのレースにおいて番手で競馬をして結果を出したのですから、力があると言っても良いでしょう。実際はテリオスルルという馬が単騎に近い形で逃げて、番手でペースをコントロールしたというのが事実ではあるのですが、強烈な単騎逃げでもなかったはずですのでこの馬が刻んだペースも十分力がないとできないものだったと言えるでしょう。これは加点ですね。実際この弥生賞というレースでは逃げ切った馬もいるのでしょうか。次はその辺を調べておきます。

弥生賞過去レース:着内馬

実際に逃げ切った馬もいそうですね。てかタイトルホルダーやん!そこまでの馬かなぁとは思いますが現実逃げ切る可能性があると分かっただけでも収穫です。そしてなんといっても好位からの競馬をした馬が多いこと多いこと…やはり前半緩んで後ろからだと厳しいところがあるのかもしれませんね。後ろからでも勝ち切れるのは強烈な末脚を持っている馬が多そうです。

隊列予想で言えば青字で書かれた馬が軸には最適。そして上がりで圧倒的な数字を出したトロヴァトーレあたりは抑えておくという形になるでしょうか。

G2 弥生賞ディープ記念:バークレー指数上位馬

【バークレー指数上位馬】
上がり優秀馬
1位 以下の3頭が該当(0.5)
コスモキュランダ・サンライズジパング・シリウスコルト

上がり優秀馬には同率で3頭が並ぶ形となりました。
まずはコスモキュランダから見ていくことにいたしましょう。
レース数が6戦と比較的多いことも該当した理由の一つと言えるでしょう。前走では1勝クラス中山芝2000mにおいて上がり34.9秒を記録して2着に入りました。このレースは前半が59.9秒とまぁまぁ前が流れたレースとなりました。レースを見てみると完全にキレ脚タイプの末脚ですね。34.9秒で4角9番手で追走しながら2着に入れるというのはそういうことだと思います。ただ、レース展開としては結構道中流れるような形となっています。ラップは「12.3→11.2→12.4→11.6→12.4→11.9→12.3→12.4→11.6→11.7」となっていて、太字の部分から分かる通り道中そこそこペースが流れる展開となったことで差しが効く土壌ができ、そして最後は2ハロンでのキレ脚勝負となりました。今回もそういうレースにならないと断言することはできませんが、可能性は低いと考えます。そう考えるとやはり一枚劣る感じになってしまうでしょうか。
続いてサンライズジパングです。
私は結構この馬を評価しています。この考察内では特に触れてきませんでしたが、弥生賞が行われる週の天気は結構あれるようです。当日道悪であるかどうかは分からないですが、少し時計のかかる馬場になる可能性もあります。ホープフルSでもあの脚が使えて、そして道悪だった前走でも上がり最速を記録しています。ストライドが大きく馬格もある馬なので瞬発力というよりはゆっくりスピードを上げていき、トップスピードに入ってからはそのスピードがしっかり維持されるという印象を持ちます。展開的にそれがはまるようなことがあって、前走のように他に邪魔が入らないような場所を走るようなことができれば、十分に突き放す力はあると思います。鞍上は前走から継続で武豊騎手。溜め殺しが発動しないことだけを願います。
そして次はシリウスコルトです。
新馬戦は1200mだった馬えす。その後は徐々に距離を延長して前半ペースが緩くなったことで上がりの脚を使えるようになってきたという印象でしょうか。前が流れたホープフルSで後方から競馬をして、内内を回って6着という結果から見ると、そこまで力的には上位には入らないのではないかというのが印象です。

コース適性優秀馬
1位 エコロレイズ(1.0)
2位 以下の2頭が該当(0.7)
コスモキュランダ・サンライズジパング

コース適性でトップに立ったのはエコロレイズでした。
中山では「2着→3着→1着→4着」と安定して成績を出している馬です。これだけ中山経験が豊富で安定して結果を出していればそれは上位には入りますよね。ただ、前走は今回のレースでも出走するファビュラススターに0.4秒差をつけられての4着と少し力の差がありそうです。こちらも先ほど紹介したコスモキュランダと同じレースであるということを考えると評価はしにくいのかなという感じがします。
2位には同率で2頭該当しましたが、どちらとも先ほど紹介した馬となりますのでここでは割愛をします。

距離適性優秀馬
1位 エコロレイズ(0.7)
2位 サンライズジパング(0.6)
3位 以下の2頭が該当(0.5)
コスモキュランダ・シンエンペラー

距離適性もトップはエコロレイズでした。
ここでは同率2位に入ったシンエンペラーから見ていくことにしましょう。
ホープフルSは名伯楽矢作調教師の談話では馬込みを避けて少し早い段階で前に出たのが敗因とのこと。実際最後の1ハロンというか100mは馬としても結構限界に近い状態だったのが斜行へとつながったのでしょう。今回はホープフルSと比べて前半のペースは落ち着くと考えられる中、どれだけ脚を溜めた状態で直線に迎えるかといったところでしょうか。鞍上は川田騎手へと乗り替わります。その辺を考えれば陣営の本気度も高いのではないかと推測できます。ポイントは「直線でまっすぐ走れる余力を残した場合、この馬の能力はいかほどか」というところでしょうか。普通にぶっちぎる可能性も十分にありますが、ギリギリかわされて2着とか3着というのも十分にあり得るように感じます。

総合指数優秀馬(途中経過)
1位 シンエンペラー(9.415)
2位 サンライズジパング(8.541)
3位 エコロレイズ(6.436)
4位 トロヴァトーレ(6.415)
5位 シリウスコルト(6.389)

総合指数の顔ぶれはだいぶ変わりましたね。
ここではここまで紹介していないトロヴァトーレのみ紹介していきます。
この馬のポイントは「位置取り」でしょうか。前走のように36秒台で5番手くらいの位置が取れれば、十分に最後突き出る可能性は高いと考えます。そういう競馬ができる土台というものは、前走で身につけられたとは思うので、やはり大切なのはスタート直後の行き脚となるでしょうか。終いの脚の決定力は出走馬でも上位だと感じます。ルメール騎手に再び鞍上も戻ります。今回はシンエンペラーがというより、サンライズジパングとこの馬がレースの中心に来るように思えてなりません。本命は…もう少し悩ませてくださいwww

G2 弥生賞ディープ記念:該当馬の判断

【該当馬の判断】
今まで候補として出てきた馬の良し悪しを端的に判断して、より分かり易い取捨ができるような土台を作りたいと思います。
ホープフルS評価組
シンエンペラー」
(プラス要素)
・ホープフルSのペースを考えると3着までは力があると判断
・川田騎手を鞍上に迎え本気度は高い
(マイナス要素)
・ホープフルSは最後の斜行で2着になった要素あり
・並び次第では前に行ってしまうことも?
「サンライズジパング」
(プラス要素)
・ホープフルSに留まらず前走でも好走
・ホープフルSは直線不利が響いた?
・馬場が重くても対応は可能
(マイナス要素)
・前走が1/20なので間隔的には狭い
・武豊騎手の溜め殺し発動の可能性
能力比較該当馬組
「エコロレイズ」
(プラス要素)
・中山での経験豊富
・しかも中山はすべて2000mという距離
(マイナス要素)
・力関係では劣る可能性
・前が緩むペースでは力出せない可能性
「コスモキュランダ」
(プラス要素)
・キレ脚の馬としては十分力はある
(マイナス要素)
・上がり3ハロン勝負となると少し分が悪い可能性
・溜めが効かないとキレ発揮が難しい
「ダノンエアズロック」
(プラス要素)
・東京1800mでの好走歴は高い心肺能力の証拠
・東京で上がり32秒台を出せる長い脚
(マイナス要素)
・タスティエーラと比べると持ちタイムが遅い
・2000m未経験かつ2桁出走のレースも初
「トロヴァトーレ」
(プラス要素)
・中山でも33秒台の上がりが使える脚
・ルメール騎手鞍上で陣営の本気度高い
(マイナス要素)
・スタートで失敗して後方からの競馬の可能性あり
「ニシノフィアンス」
(プラス要素)
・中山2000mで上がり34.7秒は十分な数字
(マイナス要素)
・京成杯のレベルは正直疑問
「ファビュラススター」
(プラス要素)
・中山での持ちタイム119.8秒
・横山武騎手の連続騎乗で馬の把握◎
・まくりのようなレースをしたことがある
(マイナス要素)
・行き脚は果たしてつくのだろうか
・後ろからの競馬とういう風になると届くのか疑問
総合指数該当馬組(重なっている馬は除く)
「シリウスコルト」
(プラス要素)
・中山2000mでの好走歴
・1200mデビューということで前半のスピード感を経験
(マイナス要素)
・ホープフルSは内を回っての6着なので差がありそう
・前半速いペースでの好走歴がない

G2 弥生賞ディープ記念:中間考察該当馬

★中間考察該当馬★
エコロレイズ➓・サンライズジパング➌
シンエンペラー➊・ダノンエアズロック➐
トロヴァトーレ➋・ファビュラススター➍

今回はこの6頭を中間考察該当馬とさせていただきます。
今回は大きく荒れる可能性は少ないとなんとなくではありますが感じています。となるとここからどうやって絞っていくかが勝負ということになるでしょうか。ただ、だいぶ自分の中では腑に落ちる考察ができたとも感じています。おそらく現時点の私の本命はサンライズジパングかトロヴァトーレのどちらかになると思っています。紐荒れはあると考えつつ、できるだけ無駄を絞って点数を少なくして、堅い結果に終わったとしても十分勝ち切れる馬券を1週間で考えたいと思っています。

今回の考察は以上です。
結局12000字以上の長文となってしまいました…。原稿用紙30枚分ですねwただ、本当にいつも応援してくださる方の声に救われています。もしよければ考察の感想などお聞かせください。よろしくお願いします。

予想には一切妥協しません!独自の指数データを日々改善させて的中率をあげていきます!