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G1 2024年NHKマイル:中間考察

皆さんこんにちは。
バークレーでございます。
天皇賞春ではドゥレッツァが熱中症だったようで…。悔しい結果となりましたが、それも競馬です。ドゥレッツァが大事に至らないことを祈ります。さて、今週はNHKマイルの中間考察をお送りしていくことにいたします。ただ、実は1月にもそういうことがあったのですが、身内の体調が芳しくなく今回この記事が書けるかどうかというところでございました。残念ながら日曜日に訃報が届きまして、片道4.5時間かけての移動が決まりました。その車中でこの記事を書き始めております。いつもに比べるとそこまで突き詰めて考察を記事にすることができない可能性がありますが、データ収集と考察に費やした時間と労力は変わりません。単純に記事自体が短くなってしまうかもしれないという意味です。どうかご勘弁ください。では早速考察を始めてまいりましょう。


G1 NHKマイル:予想基本方針

G1 NHKマイル:東京芝1600m左回り
【コース形状考察】

東京競馬場芝1600m左回り:コース形状

こちらがNHKマイルが行われる東京芝1600mのコースです。スタートは2角出口あたりとなっていて、最初のコーナーまでは542mと、最後の直線よりも長くなっています。この時点である程度このレースというもののポイントが見えてくるような気がします。このレースを大きく区分するならば、「542m向こう正面→3~4角→525.9m直線」このように分けられるわけです。東京競馬場は最後の直線での上がり勝負となりやすいですから、終いの脚は残しておかねばなりません。一方で最も重要なポイントは別のところにあります。それはNHKマイルというレースが「クラシック戦線の分かれ道」であるということです。2歳G1はホープフルSを除いて2戦とも1600mで行われます。しかし3歳牝馬は桜花賞1600mであるわけですが、牡馬は皐月賞2000m、ここまではマイル前後で戦ってきた馬でも対応が可能ではあると思うのですが、次のクラシックはオークスとダービーともに2400m。ここで一気に適性面における分岐点が出てきます。それが今回アスコリピチェーノやジャンタルマンタルのNHKマイル参戦が意味しているところです。

要するにどういうことか。
NHKマイルは今まで以上に「マイル戦らしいラップ」を刻むのではないだろうかということです。明らかにここから路線がはっきりしてくるわけですから。と仮定するならば、やはり「マイルらしさ」が表れるのは前半のペースでしょうか。ちょっと前半のペース過去レースを見ていきます。今回も良馬場の開催をデータとしています。

G1NHKマイルC:前後半ラップ

なるほど、前傾ラップになるだろうというのは予想の範囲内ではありましたが、やはり前半のペースが一気に上がっていくようですね。上記表から分かるように、NHKマイルの前半ペースは46.02秒、一方で桜花賞の前半ラップはどうでしょう。阪神競馬場1600mも形状としてはスタートから平坦な道を進んで下りの後に急坂ですから、桜花賞だって前半は流れるタイプのコース形状だと思うのです。しかし桜花賞の前半平均ラップはなんと『46.86秒』なのです。NHKマイルとの差は実に「0.84秒」となります。0.1秒差で半馬身程度の差と考えるならば、4馬身半もの差がついていることになりますね。それだけNHKマイルというレースは本格的なマイル路線のレースだということです。

今まで経験してきた中で、本格的に前3ハロンが流れるNHKマイル。この後開催されるヴィクトリアマイルや安田記念など同条件で行われるG1もやはりそういう要素があり、競馬ファンからすると本格的マイルG1というイメージがありますよね。NHKマイルはその本格的マイルG1の入口にあたるG1だと言えるわけです。では今まで今回の出走馬が経験してきた重賞の中でこの本格マイルG1に流れが近い重賞というのは果たしてあったのでしょうか?今回出走する馬たちのマイルレースのタイムをまとめてみたいと思います。
NHKマイルの前3ハロン平均は34.29秒、前半4ハロンの平均は46.02秒となっています。本当は全体平均タイムも見たいとは思うのですが、今回は「厳しい前半ペースを経験した馬」というのをあぶりだしたい思いでこの考察を行いますので、前3ハロンと前半4ハロンのタイムのみを調べていきたいと思います。

マイル戦の前半ペース厳しさ一覧

登録馬が27頭もいると調べるのが大変でした…。NHKマイルCの厳しい前半のペースに近い流れを経験している馬は上記桃色のレースで結果を出した馬たちと言えます。最も前半の流れとして近いレースについては➊~➏の順番で優先順位をつけてみました。新馬未勝利、あるいは1勝クラスとなると調べきれないので、いわゆる名前のついたレースのみを調査対象とさせていただきました。これを見てみると、やはり前半のペースが一番キツいレースは桜花賞ということになります。桜花賞組の成績を見てみると…?
アスコリピチェーノ…2着92.3秒
イフェイオン…11着92.9秒
マスクオールウィン…14着93.5秒
ちょっとアスコリピチェーノの成績はずぬけているように思えます。近年桜花賞惨敗組からの馬券というのがトレンドのようになっているようなのですが、これを見る限りではちょっとアスコリピチェーノを他の惨敗組が逆転すうる未来は見えないように思えます。2番目は阪神JF組です。これも牝馬ですね。世代の牝馬レベルが非常に高いことがこの時点で分かります。
アスコリピチェーノ…1着92.6秒
こちらは経験馬が1頭しかいないということになりましたが、ここでもアスコリピチェーノが結果を出していることになりますね。これはさすがに逆らえないのではないかと思ってしまいます。3番目は意外にもチューリップ賞でした。こちらの出走馬も見ていきましょう。
エボックヴィーナス…5着93.6秒
うーん…そこまでこの高速前半ペースを攻略しているとは思えない結果ですね。決して惨敗組ではないと思うのですが…。4位はここでようやく牡馬レースが出てきました。朝日杯FSです。こちらの登録馬の結果はどうなのでしょうか。
ジャンタルマンタル…1着93.8秒
ダノンマッキンリー…8着94.3秒
シュトラウス…10着94.6秒
エンヤラヴフェイス…13着94.7秒
オーサムストローク…14着94.8秒

こちらはジャンタルマンタルがトップではありますが、それでも総合タイムはイフェイオンどころか、14着マスクオールウィンにも劣るタイムということになってしまいます。それでもジャンタルマンタルは皐月賞で結果を出していますので、能力の高さを感じますし、2000mがギリギリの距離だったであろうことを考えますと、ここの距離短縮は決してマイナス評価ではないかと思います。ただ近年のNHKマイルCタイムを見てみると少し分かってくることがあります。

G1NHKマイルC:1着馬

こちらが過去14年の良馬場開催NHKマイルC勝ち馬のデータとなります。個人的には2022年は会心の馬連的中で嬉しかった記憶があるのですが、思い出話はこれくらいにしておきましょう。勝ち馬のタイムは多くの場合92秒台での決着となっているようです。ちなみ阪神と東京の1600mレースの平均タイム差は0.06秒程度。阪神マイルも外回りで開催されること、そして前半はほとんど平坦で下ってから急坂という形状で、時計は比較的に出やすいものであると考えられます。そう考えるとやはり阪神マイルで93秒台後半というタイムはどうしても今回のレースに対応ができないのではないかと思ってしまいます。

【断面図考察】
では続いて断面図考察をしていきたいと思います。

東京競馬場芝1600m左回り:断面図

こちらが断面図となります。相変わらず息が入りずらいコースであると感じます。ここで気になるのは、やはりどの部分にラップ的な強弱がくるのかというところでしょうか。

G1NHKマイルC:ラップタイム

NHKマイルCの基礎ラップは11.49秒。さすがに本格化マイル。結構速い流れになってます。その基礎ラップをさらに上回るラップで走るのは2~3ハロン、ゴール手前3~2ハロンの部分だけということになります。明確にメリハリがあるラップであるように見えます。実際の断面図で考えるとどの部分が速くなるのでしょうか。見ていくことにいたしましょう。

G1NHKマイルC:ペースが速くなる部分

2~3ハロン目にペースが速くなるのはある程度短距離寄りのレースであればあることなので置いておいて、後ろの2ハロンがポイントですよね。やはり直線に入った段階で勝負がかかるということが分かります。ゴール手前4ハロン目の部分の平均ラップが11.85秒であるのに対して、ゴール手前3ハロンは11.33秒ですから、明確にここで騎手たちは追い始めるということは間違いないでしょう。しかし毎回のように言いますが、これは逃げ馬が刻んだラップということになります。あくまでも逃げ馬が残り3ハロンでスパートをかけたにすぎません。これで前残りの傾向が強いのであれば、長く脚を使える方が良いということになりますし、差し傾向が強いのであればキレ重視ということで良いのではないでしょうか。先ほど1着馬は見ていきましたが、ここでは着内全ての馬に関して見ていくことにいたしましょう。

G1NHKマイルC:1着馬
G1NHKマイルC:2着馬
G1NHKマイルC:3着馬

意外にも勝ち馬というのは速い流れで進んでも前で競馬ができた馬が多いようです。今回は先行できる脚質で過去重賞において結果を出している有力馬がいますので、今回はある程度中段あたりで競馬ができる脚質が良いと判断できるかと思います。一方で2~3着はやはり後ろからの競馬をした差し競馬になっている馬が比較的多くなっているようです。ここはやはり経験したことのない速い流れに呼応するように差し馬が台頭するのでしょう。そうなると軸の1頭、そして上がりが使える馬を複数頭選ぶというのが一番今回の馬券攻略としては妥当ということになるでしょうか。

G1 NHKマイル:逃げ馬考察

【逃げ馬考察】
それでは次に、私の予想の根幹を担うことになる「逃げ馬特定」を行っていきたいと思います。天皇賞春ではマテンロウレオが逃げることは当てられました。そしてある程度単騎の逃げになるだろうということも考えられました。ペースは前1000mで59.7秒、最初の1000mは流れるペースになるだろうということも的中させられました。本当にあとはドゥレッツァの体調面だけが予測できなかったと言えるでしょうか。もちろんディープボンドとテーオーロイヤルが炎の先行をしてくるというところまで予測ができていなかったことも敗因の一つではあるのですが…。さて、今回も今までと同じように、ある程度逃げ馬の特定ができることが的中につながる要因となると考えていますので、この考察はいつもの通り大切にしていきます。まずは直近のレースで逃げたことのある馬から確認していくことにいたしましょう。
■逃げ馬候補■
オーサムストローク➊・キャプテンシー➋
ゴンバデカーブース➊・シュトラウス➋
スパークリシャール➊・ダノンエアズロック➊
デビッドテソーロ➊・ボッドテオ➊
ユキノロイヤル➌

いやぁ、さすがマイル世代トップを決めるレース。過去逃げたことのある馬が多いこと多いこと…。これだけ逃げたことのある馬がいるのであれば、ある程度今年もテンは速くなりそうですね。たださすがに9頭全頭の逃げ方をここで述べていってしまうと、それだけで10000字を超える文章量になってしまうかもしれません。ここはテン速さ比較を基に考えていくしかないかと思います。次の表をご覧ください。

G1NHKマイルC:テン速さ比較

さすがに27頭ともなると壮大なスケールになります…。グレーにしたのは残念ながら現時点では除外対象となってしまう馬たちとなります。テンの速さ平均だけで考えるならば、イフェイオンがトップということになりますが、実際この馬は逃げたことがありません。一方テンの最速はシュトラウスとなります。これは朝日杯FSの時に記録したテンとなっていますが、折り合い面で課題を持っていて、少し暴走気味にも見えますが、この時は外枠だったことの方が大きな要因だったようです。レース映像を見ると出遅れてから先頭につけるまでかなりの脚を使っていますし、先頭に立ってからほとんど息を入れるタイミングがないまま直線に向いたので、折り合い面が全く関係していないとはどうしても思えないのですが…。そして今回NHKマイルC自体が結構前半流れるレースとなっていると考えると、この馬は騎手の意思に反して「行っちゃう」可能性は十分にあるのではないかと思います。総合3位のアスコリピチェーノに関しては今回チャンスですよね。このテンで今までは中段あたりに位置することがほとんどだったにも関わらず結果を出しています。しかも今回はテンが登録馬の中ではかなり速い。いつも以上に楽に前につけられる可能性があると考えると、下手したら「楽な手ごたえ」で圧勝なんてこともあり得るかも…。そして逃げた回数というだけの観点で言えば「キャプテンシー・ユキノロイヤル」あたりが有力候補です。キャプテンシーはジュニアCで前34.8秒というペースで逃げて勝利、一方でユキノロイヤルは35~36秒台で逃げられたら逃げてしぶとく前残りを狙うというタイプの逃げ馬ですので、テンということで考えればキャプテンシーの方がより有力なのかなと思います。

平均テンの速さでトップのイフェイオン
流れるペースに反応して前に「行っちゃう」シュトラウス
逃げる意思をもっている可能性があるキャプテンシー
スローに持ち込めるなら多少無理をするかもしれないユキノロイヤル
この辺が今回の逃げ馬の候補では有力なのかなと思います。
しかし、この4頭、まぁユキノロイヤルはちょっと逃げるにはテンが足りないかなと思いますので実質残りの3頭のどれが逃げるのか。これは枠順が決まってみないとなかなか特定は難しいとは思います。しかし、間違いなく言えることは「流れる」ということでしょうか。ここで改めて前後半ペースを見ておきます。

G1NHKマイルC:前後半ラップ

NHKマイルCの平均前3ハロンタイムは34.29秒、下手したらこれよりも速くなる可能性もあると思いますが、幅としては34.1~34.4秒の間ということになるでしょうか。4ハロン目の平均タイムは11.74秒、レース全体の基礎ラップが11.49秒ですから、それを加味すれば45.5~46.1秒の間で前半を折り返すだろうと考えます。そうなると位置取りの参考年度は「2009・2011・2013・2016・2017・2019・2022」となるでしょうか。比較的勝ち馬は前の方で競馬をしていそうですね。ただ、2着以下はかなり後方からでも届きそうですね…。再びカワキタレブリーの再来があるのでしょうか?能力比較では上がりの部分に注目をしてみたいと思います。

G1 NHKマイル:能力比較

【能力比較考察】
それでは続いて、持ちタイムと上がりタイムの2つについて、能力比較を行っていきたいと思います。今回の1600mという距離を経験したことがないのはダノンエアズロックのみとなるでしょうか。それ以外の馬たちの比較を行っていきます。まずは久々に基準からです。

芝1600mタイム比較:東京基準

新馬未勝利戦を除いた過去15年全レースから平均値を出しています。マイル戦というのは全体タイムで考えると「二極化」していることが分かります。京都・阪神・東京の3会場は時計が出やすく、それ以外の3会場は平均値では時計がかかるようです。これは形状から考えると腑に落ちるものではあるのですが、例えば多くの方が「新潟は時計が出る」というイメージを持っていませんか?新潟1600mは外回りで開催されますので、最後の直線は日本最長。だから上がりは最も速い平均値をたたき出しています。一方でコーナーの回りがキツいというのも新潟競馬場の大きな特徴の一つです。そして最後の直線で終いの脚勝負となることが多くなるため、前半が若干緩み、結果としてタイムとしてはそこまで早くならないということになるでしょうか。このように競馬は結構「思い込み」というのが判断を鈍らせてしまう要素になり得るということを分かって、予想をしていかなければなりませんね。ではこの基準で考えた能力比較をしていきましょう。

能力比較:持ちタイム

持ちタイムではなんと、2走前のジュニアCを92.5秒で勝利したキャプテンシーがトップとなりました。たしかにこのタイムは非常に優秀ですよね。アーリントンCで3着に入ったチャンネルトンネルに0.4秒差をつけて勝利しているわけですから。前走重賞で2番人気にも推されますよね。鞍上がなんとも不安ではありますが、ここでは文句なしの当確ラインです。次にアスコリピチェーノが来ます。これは桜花賞のタイムから換算したものになりますが、このレベルのタイムを複数出しているというのがすごいところです。セルが灰色になっている馬は除外対象馬ですので、それを除くとチャンネルトンネル、アレンジャー、イフェイオンが次点扱いということになるでしょうか。アーリントンC組が2頭入ってますね。そもそもアーリントンC自体はそこまで時計が優秀というわけではなかったのですが、高速馬場でも対応できている馬が集まっていたということなのかもしれません。接戦ではありましたがレースのレベル自体は高いのかもしれません。続いて上がりタイムを比較していきましょう。

能力比較:上がりタイム

どんな条件であったとしても、上がり32秒台を記録できるというのはある種の才能だということをジャスティンミラノから私は学びました。確かにアーリントンCではマイルらしからぬ前半の緩みからの瞬発力勝負にはなりました。阪神マイルは外回りで右回りでは直線の長さ最長ですから上がりは出やすいコースにはなります。とはいえ、やはりディスペランツァとチャンネルトンネルの32秒台上がりというのはやはり評価すべきだと思います。もちろん東京1800mなど息が入りにくいコースで32秒台を出せることの方がより評価すべきことだということは分かっています。そもそも阪神マイルで上がり32.5秒以内で走った馬は過去どれくらいいるのか調べてみると、過去15年の全レース出走馬の中でたったの7頭しかいません。うち着内に入った馬は5頭のみ。さらにディスペランツァとチャンネルトンネルを上回る32.3秒を記録したムーンリットナイトという馬は1勝クラスでこの上がりを記録した時のラップとしてはどのようなものだったのでしょうか。「12.3→10.8→12.1(35.2)→12.7→12.5(60.4)→11.8→11.4→12.1」でした。一方で先の2頭がアーリントンで刻んだラップと比較して見たいと思います。「12.6→11.0→12.2(35.8)→13.0→12.1(60.9)→11.1→10.7→11.4」比較すると実はたいした差はないと分かります。ただ「位置取り」が全く違います。少なくとも上記2頭は中段あたりで競馬をしていました。そもそも同じような上がりを記録したことがある馬が極わずかであることに加えて、緩い流れとは言え中段から競馬をした中でのこの上がりです。ここは素直にアーリントンC組、特に32秒台前半を記録した2頭を高く評価します。上がり自体は32.9秒ですがアーリントンC着順はチャンネルトンネルを宇和待ったアレンジャー含めて3頭が当確ライン。その次にあたる3頭を次点とします。

能力比較:総合評価

こう見るとアレンジャーのアーリントンC好走はデータ的に裏付けがあったということですね。指数では上位に来ていたので勇気をもってそのまま買えばよかったと今更ながら後悔していますww 能力比較という観点だけで言えばチャンネルトンネルとアスコリピチェーノが不動の軸、あと3頭が続くというような印象でしょうか。

G1 NHKマイル:ラップ考察

【ラップ考察】
ここではラップの視覚化と現時点でのラフな隊列予想をしていきます。まずはラップの視覚化からしていこうかと思います。

G1NHKマイル:ラップ視覚化

視覚化をするとこのような形となりました。いやぁこれだけ見るだけでやはりNHKマイルはかなり前半が流れるというのが良く分かります。私はしっかり他のレースと比較ができるように、基本的にはグラフのラップ幅はそろえておりますが、2ハロン目はグラフを振り切ってしまうほどの速さであるということですね。これをつい最近開催された桜花賞と比較するともっと分かり易くなります。

G1桜花賞:ラップ視覚化

こう見るといかに前半がしんどい流れであるかが分かります。だからこそ差しの台頭が多くなってくるわけですね。

では、このラップを踏まえて、出走馬も枠順も確定していない今の段階でのラフなものではありますが隊列予想をしてみたいと思います。思わぬ出走取消がここから出てくると思いますが除外対象の馬を抜いた隊列予想となります。とここまで書いたタイミングでアスコリピチェーノ鞍上がルメール騎手に決定!というニュースが飛び込んできました。これは大きいですね。復帰したばかりというのは一抹の不安がありますが、心強いです。ではラフな隊列予想を見ていきます。

G1NHKマイル:隊列予想(ラフ版)

こちらが隊列予想となります。逃げ馬考察でも述べましたが、今年は前半流れるだろうという予想を持っていますので、想定は34.1~34.5秒というものでしたが、ちょうど中間点をとって34.2~34.3秒の前3ハロンペースを採用する形としました。このくらいのペース進んだ時、馬にとって「経験済」のペースかどうかを調べてみると青字の馬、4頭のみが経験したことのあるペースということになりました。これを見るとかなり実際のペースを見て、位置取りを変化させてきそうな馬がいますね。細かい部分に関しては最終見解でしっかり考えていきたいと思います。金曜日にはおそらく落ち着いていると思いますので…。

G1 NHKマイル:バー―クレー指数上位馬

【バークレー指数上位馬】
上がり優秀馬
1位 アレンジャー(0.9)
2位 以下の2頭が該当(0.8)
マスクオールウィン・ロジリオン

上がりトップはアレンジャーとなりました。
前走アーリントンCにて、総合指数でかなり上位に来た最大の要因は「コース適性」でした。今回は上がりでの指数上位のみとなりますので、前走ほど大きな穴を開けるという感じではないのかもしれません。ただ、終いの脚は安定して使えていて、上がり3位以内に入ったのはキャリア9戦のうち7回、そのうち2回が最速という結果になっています。中山1600のように、外回りのコースで比較的上がりがかかるようなレースにおいて良いタイムを出しているところを考えると、そこまで長く脚を使うタイプではないのかなと考えていました。それでも前走アーリントンCにて32.9秒の上がりを記録しています。その辺に成長が見えるのかなと思います。一方でそうはいってもまだ未勝利戦を勝ち上がったばかりの馬であること、そして今回は左回りというのが気になるところになってきます。中山は経験しているので輸送は大丈夫だとは思うのですが、あえて今まで左回りを避けてきたのか、たまたま選んだレースが右回りばかりだったのか…。おそらく前者なのかなぁとは思いますのでその部分に関しては割引です。
2位には2頭入りました。
まずはマスクオールウィンから紹介していきます。
フェアリーSで結果を出して、桜花賞に臨んだ時の私の評価は結構高かったんですけどね…。桜花賞では完全に出負けして、良いところなくレースが終わってしまいました。今まで1200mも複数経験している馬ですので、スタートからの行き脚は決して悪くない馬だと思うのですが…。ここ2戦は思うようなスタートが切れていません。今回も好走の鍵はスタートが握っているのではないかと思います。鞍上は岩田パパが担当するようです。何とも不気味な存在ではありますが、それでも今回のレベルの高さを考えるとちょっと厳しいのかなと思います。
次にロジリオンです。
この馬は完全にアレンジャーと逆のキャリアで、過去6戦のうち5回上がり3位以内、そういう安定した上がりは見せていますが、キャリアの全てが「左回り」となっています。特に東京では連対を逃したことがありませんので左回り巧者と考えても良いでしょう。次のコース適性でもトップに来ていますが、ここであえて紹介してしまいますね。この馬最大のポイントは「距離」と言えるでしょう。今までのキャリアで1600mに挑戦したのは1戦のみ。未勝利戦の新潟1600mということでした。新潟は先述の通り、上がりは出やすいですが前半が緩くなることが多いコースです。前半が流れないと全体的なタイムは出にくくなってきます。だから持ちタイム能力比較では上位に来ない訳です。東京ではすべて連対と述べましたが、それらは全て1400mという距離。残り1ハロン延長になった時にどうなのかというところがポイントになるでしょう。そういう時私は上がりの脚を使って着内に入っている時は単純に距離延長をしても大丈夫と判断するようにしています。なんか…馬場が渋ったらさらに面白そうですよね…。

コース適性優秀馬
1位 ロジリオン(1.6)
2位 ボッドテオ(1.5)
3位 オメガウインク(0.9)

コース適性トップはロジリオンとなりました。
こちらは先ほど紹介をしましたので割愛をします。
ここではまず2位に入ったボッドテオを軽く紹介します。
現状では除外対象となっていますので、今後違うレースに出た時のことを考えての考察です。新馬未勝利戦を勝ち上がるのに時間がかかっているのが気にはなりますが、非常に安定した結果を出し続けています。戦ってきた相手もコガネノソラに0.3秒差で2着、シックスペンスに0.2秒差で2着、キャプテンシーには0.6秒差つけられて3着、ディスペランツァには0.3秒差で5着ですから、結構力があると思うのです。一方でどうしても前が流れる展開だと行き脚がどうしてもつかず、隊列が長くなると前に届かないということも出てきます。その辺の見極めが重要ということになるでしょうか。ただ私はこの馬は結構力があると今でも思っています。
3位にはオメガウインクが入っています。
こちらも除外対象ですね…。安定して35~36秒程度の行き脚を使うことができますが、こちらもレース自体のレベルに位置取りが左右され、縦長になると届かないタイプの馬ではあります。ただボッドテオと比べるとちょっと力が足りていないかなぁという印象は持ちます。東京競馬場では強さを発揮しているので、そういうところを狙っていきたい馬です。

距離適性優秀馬
1位 ボッドテオ(1.2)
2位 エコロブルーム(0.8)
3位 以下の2頭が該当(0.7)
アスコリピチェーノ・ユキノロイヤル

距離適性でもボッドテオがトップとなり、高い数値をたたき出しました。
ここでは2位のエコロブルームから紹介していきましょう。
いつもよりも中間考察の公開が遅れてしまったことで、もたもたしていたら出走しないというニュースが入ってきてしまいました…。そうなるとアルセナールかエンヤラヴフェイスあたりが抽選ということになるのでしょうか。実は私の中では非常に評価が高かった馬なので残念です…。
2位の馬が出走しないということですので、ここは3位の2頭にまいります。
まずはアスコリピチェーノです。
この馬はもう紹介する必要がないのかな…。考察部分でもたくさん出てきましたので。今回ルメール騎手の復帰にともない新馬戦以来のコンビ復活となりました。北村宏騎手は悔しい思いをしていることでしょう…。新馬戦の時のルメール騎手のコメントはそこまで派手なものではなく、そこまで期待は大きくなかったのではないかと思います。結果その後北村宏騎手が鞍上となり、G1で結果を出し、今回ルメール騎手に戻ってきたわけです。なんかね…こういうのが少し寂しいと感じてしまうのは私だけでしょうか。多くは述べません。今から宣言しますが、今回私はこの馬を本命にします。とか言うとYouTube動画見てもらえなくなっちゃうかな…ww
次はユキノロイヤルです。
逃げ馬候補の1頭が出てきました。
典型的な好位から競馬をして突き出て結果を残すタイプです。前走NZTでは9番人気ながら3着と穴を開けました。エコロブルームとは0.1秒差となっています。稍重開催ということもプラスには働いたかなとは思いますがよく走ったと思います。私も勝っていました。キャリア6戦すべてが1600mでそのうち4戦で着内に入っているので、やはり距離適性は上位に来ますよね。ただこの馬で気になる馬柱は何かと言われれば、3走前の1勝クラス東京開催です。ボッドテオと0.8秒差の10着は明らかに負けすぎています。そう考えてしまうと…東京では買えないかな…。

総合指数優秀馬
1位 アスコリピチェーノ(11.352)
2位 ジャンタルマンタル(9.830)
3位 ロジリオン(8.585)
4位 ボッドテオ(8.165)
5位 エコロブルーム(7.892)
6位 ボンドガール(7.282)
総合指数ではアスコリピチェーノが断トツの1位となっています。
ボッドテオが除外対象馬ですので、ここでは今まで紹介していないボンドガールを紹介します。
現状では素質を買われてなのか4~5番人気と穴人気していますね。ただ、馬体的にはそこまで抜けた存在ではないように感じました。何よりもゴンバデカーブースとの対決をしたサウジアラビアRCでの直線を見てしまうと、0.3秒差ではありますがこの差がひっくり返るよは正直思えないでいます。総合指数はそこまで軽視するほど悪いわけではありませんので馬券を買わないとまでは言いませんが、ちょっと危険な人気馬の匂いがしているのも正直なところです。

G1 NHKマイル:中間考察該当馬

★中間考察該当馬★
アスコリピチェーノ➋・ゴンバデカーブース➎
ジャンタルマンタル➊・シュトラウス⓬
ダノンマッキンリー➑・チャンネルトンネル⓫
ディスペランツァ➏・ロジリオン➓

今回はこの8頭を中間考察該当馬とさせていただきます。中間考察といってもすでにこの記事が公開されるのが水曜ですから、あと2日もすれば最終見解を買わなければなりません。今回は改めて言わせてください。私はよっぽど不利な枠になるなどの特殊な事情がなければアスコリピチェーノを本命にします。ポイントは次の馬、いわゆる2着馬だと思います。中間考察では8頭も該当してしまいましたが、まず今回は2連系でしっかりと的中させたいと思います。

今回は非常に大変な執筆となってしまいました。ここ数日ろくに寝ていない中での記事となりますので、いつもに比べると文が乱れているかもしれません。どうかお許しください。最終見解に関してはまた一生懸命書かせていただきますので、ぜひまたよろしくお願いします。記事を読んでくださった全ての方に幸あれ♪

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