【施術を受けた後、状態が悪化しました】と患者に言われたときの対応
X(旧Twitter)で「施術を受けた後、状態が悪化しました」と言われたらどうしますか?」というアンケートを実施しました。
※アンケート結果をご覧いただく前に、自分だったらどうするだろう。と考えてみませんか?
どのような変化が起きたか聞き取るに、1番多くの票が集まりました。
この記事では、Xでは触れられなかった選択肢の詳細な状況について述べます。
記事の内容が、あなたの将来の患者対応に役立つことを願っています。
〔私のプロフィールはこちら〕
Xの選択肢について【自分はこの様に対応している】
①どのような変化が起きたか聞き取る
もし患者から「前回の施術後に状態が悪化しました」と告げられた場合、私の対応は以下の通りです。
「申し訳ございませんが、〇〇さんに混乱を招かないため、そして誤った情報を提供しないためにも、具体的にどのような変化が起こったのか教えていただけますか?」
と尋ねます。
これにより、患者は話し始めやすくなり、私は相手の話を遮らずに注意深く聞きます。
※表情や口調は穏やかで、急かさないように心掛けます。
不機嫌な表情を見せることは、患者に恐怖感を与える可能性があるため、注意が必要。
対話するとき気をつけているのは、
どこが痛くなりましたか
施術を受けた以外に変わったことはしていませんか
施術を受けた日に、体に負担がかかることはしていませんか
など、尋問(取り調べ)のように続けないことです。
圧迫感や恐怖感を与えないためにも、患者が話をしやすい雰囲気づくりを心がけるのが重要です。
②謝る
謝罪する際には、まず変化の詳細を確認した後に行います。
なぜなら、症状の悪化の原因は患者に帰せられることもあるからです。
例えば、施術後に患者が以下のような行動をした場合、症状が悪化する可能性があります。
ゴルフの練習をした
施術前に痛みがあった動作を繰り返した
自身の体調が良くなったため、通常以上に家事や掃除をおこなった
ただし、施術者が適切な指導を行わなかった場合には、謝罪します。
※ここで謝罪するのは、適切な指導を怠ったことに対するものです。ただし、無理に謝る姿勢を取ることは危険であるため、慎重に判断します。
(僕は初診の患者には施術後の過ごし方や、瞑眩反応について記載した説明書を提供しています。)
圧倒的に少数派かもしれませんが、不当な主張をしたり、金銭的な要求したりする患者もいます。
こうした場合、私は医療の専門知識を持つプロとして、適切な対応を心がけています。
最悪のケースは↓のようなパターンです…
③瞑眩(好転)反応ですと言い切る
この表現も、施術後数日間の患者の状態、言動、表情を確認した上で使用するべきですね。
たとえば、「施術を受けた翌日には症状が悪化しましたが、2日後に急に調子が良くなった」と患者が満足している場合、これは瞑眩(好転)反応ですと断言するのは適切かもしれません。
※このような断言は、患者が安心感を感じるのに役立つことがあります。
しかし、次のような場合、「誤った施術だったかも?」と疑念が生じることもあるため、謝罪せずには済まないでしょう…
寝違えの患者が、施術後数時間で症状が悪化
ぎっくり腰の患者の患部に強い指圧を施し、その結果、動けなくなった
急性の肩の痛みを抱えた患者の、肩関節を過度に動かして夜間痛が増加
※ただし、これらの症例において、患者が施術後に無茶な行動をとっていないことが前提条件です。
瞑眩(好転)反応自体は、症状が改善される過程の一部であるため、来院時に症状が悪化している状況で「これは瞑眩(好転)反応です!」と断言するのは不適切であると僕は考えます。
④施術料金を返金する
①~③の過程を経て、
「明らかに自分のおこなった施術で、患者の状態が悪化した」
と思うなら、施術料金の返金もありだと思います。
ただし、
返金して事態を穏便に解決したい
説明した内容を患者が理解していない
自分のおこなった施術・説明に自信が持てない
という理由で返金することは、今後、患者との関係悪化やトラブルの原因になってしまう可能性も考えられます。
個人的には、明確に自分に非がない限り、返金しない方が得策と考えます。
最後に【患者と良い関係を構築するために】
この記事をご覧いただいた皆さんにとって、患者とのコミュニケーションや施術に関する課題について考えるきっかけとなれば幸いです。
私たちは常に患者と信頼関係を築き、適切な対応を心掛けることが大切です。
患者の声に耳を傾け、良い関係を築く努力を惜しまず実践することで、より良い施術効果・満足感を提供できるでしょう。
また、私はXでも定期的に情報発信しているので、気軽にご覧いただければ嬉しいです。
今後も皆さんのお役に立つ情報を提供できるように力を尽くします。。
では、またお会いしましょう。
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