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創#626「小1~小3で在籍した小学校は、全校児童が、二千人を超えていました。そこら中、人だらけです。この時代(昭和30年代)社会全体が、わさわさしてたような記憶があります」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー363」 「子供firstで、焼き物secondですか?」と、Mは、納得できないと言った口ぶりで言った。 「R子さんに、子供を産んでもらって、父親になる決心をしたわけだから、今やるべきことは、二人で子育てをすることだ。Mが子供の頃は、小さい村であっても、同級生も先輩もいた筈だ。オレは、保育園児の頃、小学校3、4年の兄ちゃんたちと、H山に行って、遊んだりしていた。Mだって、この田舎の村の子供時代、遊び友だちはいた筈だ」と、 私が訊
創#624「セザンヌは、山が好き。木も岩もfavorite。人間嫌いってわけでもない。が、様々なものを、全部、平等に好きってわけじゃない。セザンヌが一番好きなのは、サントヴィクトワール山。次が子供の頃、ゾラと一緒に見た松。そう好きでもなく、苦手なのは、多分、女性の裸体」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー361」 「まあしかし、こんな風に模範解答ばかり並べていると、R子さんも、きっと退屈しますよね。小4の時、アパートの隣の姐(ねえ)さんが、清涼飲料水を飲ませてくれました。この姐さんは、クラブかキャバレーのホステスさんだったんですが『アルコールじゃないから、飲んでも平気よ』と言って、まっ黒な飲料を勧めてくれました。確かにアルコールとは、とても思えなくて、醤油をグラスに注いでいるように見えました。私が躊躇(ちゅうちょ)していると、姐
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創#622「一日一食の食生活にして、5年が経過しました。それまでの一日二食よりも、一食少ない分、いろいろ楽です。私のような、食にたいして興味のない人は、結構、いる筈です。そういうタイプの方は、なるべく早く、一日一食にした方が、生活がすっきりして、快適になります」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー359」 「この山の奥には、魑魅魍魎がいて、K市の町中にはいないと考えても構いませんか?」と、R子さんは訊ねた。 「R子さんは、魑魅魍魎は存在しないと考えてますね。Mは、多分、半信半疑。私は、小2で、H山から降りて来る時、魑魅魍魎の存在を直観したんです。『機会があれば供養はしますし、お祈りもします。感謝することだって、吝(やぶさ)かではないです。ですから、取り敢えず、今夜は私を、無事、下界に還して下さい』と、謙虚にお願いしながら、
創#621「子育ては母親にとっては、人生の第一義ですが、父親にとっては、必ずしもそうだとは言えません。が、第一義のフリはしておかないと、後々、やっぱり、いろいろ厄介です」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー358」 「子育てをすることが、あたしの人生の第一義で、Mと暮らすのもそう。子育てと、Mと暮らすことを、巧みにアレンジすることを、あたしにも求めてますよね」と、R子さんは、確かめるように言った。 「read between lines、欄外を読み取って下さったんですね。まさに、そうです。私は多分、子供嫌いですが、子供が不幸に陥ることは、望んでません」と、私はR子さんに伝えた。子供が、不幸になることを望んだり、見過ごしたりする人は
創#619「判断をする時は、自己の内部の無意識界から答えを引っぱって来るしか方法はないです。私の場合は、黒と白のモノトーンのグラデーションの濃さ、薄さで、NoかYesか、決定されます」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー356」 「高校時代、世界史を教わったS先生という方にお世話になったんですが、このS先生は、私が世界史の教師になると、確信しているんです」と、私はR子さんに打ち明けた。 「世界史がすばらしく、良くできて、優秀だったから、そこを見込まれてるってことですよね」と、R子さんは返事をした。 「点数は取ってました。R子さんもMも、受験勉強は経験してないので、不案内だと思いますが、受験科目の中で、もっとも点数を取れるのは、社会です。社会って、
創#618「セザンヌは、晩年、南仏のエクサンプロヴァンスで暮らして、故郷の景色を描き続けましたが、セザンヌがもう少し、要領が良ければ、パリにいて、故郷の景色を描けた筈です。要領がいいということも、生きて行く上では、やはり大切な徳です」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー355」 「この山奥は、人が少なくて子供の教育に望ましくないのであれば、K市に戻るしか方法はないような気がします」と、R子さんは切り出した。 「それは、K市に戻りたいというR子さんの願望です。子供にとって仲間が必要なのは、児童期、学童期です。7、8歳、まあ10歳くらいまでは、この山奥で、タヌキやキツネ、イノシシなどを、友だちとして暮らしたとしても、何の問題もありません。10歳くらいで、寄宿学校なり、寄宿舎に行かせればいいんです。
美#112「森林浴と言うのは、森林の中の樹木の『生気』に浴すると言うより、森林の中をwalkingすることによって、健康に貢献してるんじゃないかと想像しています」
「アートノート112」 森林浴の記事を読んだ。手元にある岩波の第三版の広辞苑には「森林浴」のwordは、掲載されてない。第三版は、昭和時代の最後に編集された版。美術集でも、写真集でも、辞書でも、昭和時代に編集されたものが、もっとも便利で使い易い。平成、令和の出版物は、up to dateな事項を扱っていたりはするが、文章のノリが、軽めでしっくり来ない。本というのは、そのたたずまいや雰囲気で価値が決まる。「人は見た目が9割」というセオリーは、出版物
創#617「中学校を卒業したら、社会の荒波に揉まれると覚悟していました。ある一定の年齢を過ぎたら、大人にならざるを得ないと、今の若い人も、あらかじめ覚悟しておいた方がいいと思います」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー354」 「私は、小4までは、たいして学校には通ってません。小5、6は普通に登校しました」と、私はR子さんに教えた。 「小4まで、学校に行ったり、行かなかったりだと、学校の勉強はしてませんよね。小5からちゃんと学校に通って、本当に授業について行けるんですか?」と、R子さんは訊ねた。 「子供は、ほとんど全員、漁師の子供です。やたらと、わさわさしてて、静かに授業を聞いた記憶とか、正直、ないです。自分もそうでしたが、そこかしこで、立ち
美#111「セザンヌのヌードは、全く描けてません。セザンヌの絵を見る限り、女性裸体図が描けなくても、偉大なアーティストには、なれると理解できます」
「アートノート111」 ノンアルコールの記事を読んだ。私が若い頃、酒席のノンアルコールのドリンクと言えば、コーラー、ジュース、ウーロン茶あたりが定番だった。ペットボトルの緑茶などは、まだ出回ってなかった。ミネラルウォーターはあったが、それは、ウィスキーを水割りにする時に使う素材だった。アルコールが飲めなくて、ジュースばかり飲んでいる女性も、結構いたが、我々、左党(酒好き)の人間は、アルコールよりも、清涼飲料水のジュースの方が、はるかに有害だと判断して
創#616「恋愛の修羅場に乗り込んで行って、双方をなだめたりは、結構、しました。飲み会は、幹事しかやったことがないです。まあ、やっぱり人のお世話をすることが、好きだったと、多分、言えます」
「降誕祭の夜のカンパリソーダー353」 「子供が3、4歳になっても、近くに保育園とかないので、O駅の傍にある保育園に通わせることになります。それまでに車の免許を取って欲しいと、Mに言われていますが、自動車学校だって、O駅の近辺にしかないので、免許を取得するために、学校に通っている間は、育児ができなくなります」と、R子さんは実情を打ち明けた。 「Mは、小学校に行くようになったら、R子さんに車で子供を送り迎えして欲しいと言 ってました。保育園だと、3年後とかです