カワサキタカヤ

2度目のフルブライト奨学金を得て家族で渡米し、今年8月よりボストンのエマーソン大学で映…

カワサキタカヤ

2度目のフルブライト奨学金を得て家族で渡米し、今年8月よりボストンのエマーソン大学で映画を学ぶシンガーソングライターフィルムメーカー。2007年にNYUを卒業後、報道カメラマンディレクターとして数々の受賞作を手がける。目の難病と闘いながらも、映画と音楽と人生を融合する旅を続ける。

最近の記事

渡米8ヶ月 スプリング・ハズ・カム・・・春はもうすぐ!?

(更新中) 長男の脊髄炎の予防に向けて、4/2(火)より免疫グロブリン(IVIG)の投与を開始。今後、半年に渡り毎月投与が続く。また担当医によるフォローアップ検診も3ヶ月おきに予定されている。脊髄炎は再発すると怖い病気だけに治療が功を奏することを願ってやまない。 長男はその後、体力的にはとても元気で、今月、友達と一緒にあのボストンマラソン(初心者向け・5キロコース)にも参加した。また以前よりも英語を自ら学ぼうとする姿勢が見られるようになり、僕も長男に頼まれて学校の宿題を手伝

    • 渡米7ヶ月 まさかこんなことになるなんて・・・

      (更新中) ボストンは今年は暖冬で雪も1月以来ほとんど降らず、3月中旬にサマータイムにシフトしてからは夕方が一時間長くなった。 3月12日(火)に長男の脊髄炎のフォローアップ検診でBoston Children’s Hospitalの神経内科を受診した。自己免疫が原因のMOGと判明したとの連絡を事前に受けていたが、はっきりしたデータはないものの、もし何も治療をしなかった場合、半数近くが再発する可能性があること。もし再発した場合には最悪の場合、視力の低下や損失、感覚の麻痺をも

      • 渡米半年 緊急入院 心が悲鳴をあげている!?

        渡米187日目 2024年2月25日(日) 長男が最近、一週間近く入院した。今月に入ってずっと体調が悪く、Boston Children’s HospitalのERでMRIを受けたところ、3度目の検査でようやく脊髄炎と判明した。まだ採取した髄液と血液の検査が続いていて、詳しい原因はわかっていない。2月17日(土)の深夜から緊急入院し、22日(木)に退院するまでの間に、免疫力を高めるグロブリンの投与を受けたが、2度目の接種の後には激しい嘔吐と頭痛に襲われた。退院した当日には全

        • 渡米119〜130日目 冬休み突入!?思春期の感性に向き合う日々

          12月19日(火)~12月30日(土) エマーソン大学が冬休みに突入した。昨日まで学生で溢れていたそれまでの街並みを知る人にとって、同じ通りはまるでゴーストタウンにでもなったかのように静まり返り、冬の冷たい風がその空間を吹き抜けていく。多くの仲間はそれぞれの故郷に帰り、また全米各地を旅するべくこの日を境にボストンから離れていった。 一方、僕はこの冬はボストンで過ごすことを決めていた。なぜなら子ども達はクリスマスの直前まで学校があり、また1月2日にはすぐに次の学期が始まるた

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          渡米104〜117日目 秋学期ファイナル、今ここにある全てを映画に!

          ▼2本の短編映画の完成に向けて 2024年12月4日(月)~12月18日(月) 秋学期最後の二週間は、撮影を終えた素材と向き合い、2本の短編映画を完成させるためにひたすら日々編集作業を続けた。12月3日の週に監督クラスとRough Cut(荒編集)の提出締め切りがあり、ひとまず素材を感覚的に繋ぎ合わせて、それぞれのクラスに提出した。 Fiction Film Directing (監督クラス)では、10人それぞれのクラスメイトが実在する2本の映画の中から、それぞれワンシー

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          渡米99〜103日目 初のキスシーンに挑む監督作、まさかの事件が!?

          2023年11月29日(水)〜12月3日(日) ▼2本目の監督作「Pariah」撮影に向けて 初の監督作「Ghost Booth」の徹夜の撮影を終えて、息をつく間も無く、次の短編映画の撮影が控えていた。監督クラスでは、この作品の撮影のためにこの秋学期はずっと準備を進めてきたと言っても過言ではない。Ghost Boothの撮影を終えた火曜日の朝に撮影機材一式を一度返却した後、翌日水曜日の日中、再び機材をチェックアウトし、夕方、撮影現場となるクラスメイトのノエルのアパートへと向

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          渡米95〜98日目 ミッション・インポシブル、真夜中のホラー映画撮影!?

          映画「Ghost Booth」はこちら: http://www.youtube.com/@TakayaKawasaki 2023年11月25日(日)〜11月30日(水) ニューヨークでの最終日、お世話になっているMarciaのマンションのリビングで、来週撮影が控えている短編映画「Ghost Booth」の絵コンテを書き進めた。翌朝、撮影前にクルーの全体打ち合わせを予定しているため、早めにコンテを書き上げて送ってしまいたかった。 普段、ドキュメンタリーの撮影の際には、自分

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          渡米89〜94日目 サンクスギビング、家族でニューヨークへ!?

          2023年11月19日(日)〜11月24日(金) 今、2023年の年の瀬にこのNOTEを書いている。この1ヶ月は、ひたすら忙しく、そして真摯に懸命に映画と向き合うことができた1ヶ月だった。その結晶として、ホラー映画とラブストリーという全く毛色の違った2本の短編映画を制作することができた。僕の知る限り、2本の短編映画をこの短期間に完成させたクラスメイトはいない。今、1ヶ月前のことを思い出すと、果たしてこの無謀とも思えるミッションが成功するのか。とても不安を抱えていた。それだ

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          渡米76〜88日目 映画と絆とフルブライト・プレゼンテーション

          2023年11月6日(月)〜11月18日(土) 前回の更新以来、二週間ぶりの更新となる。この二週間はしつこい咳に悩まされながらも、学業に専念し、沢山の撮影経験を積み、仲間との絆をより深めることができた時間だった。 サマータイムが11月5日に終わって以来、ボストンの秋も一気に深まり、日没が1時間早くなり、夕方の4時を過ぎると薄暗く、5時にはすっかり夜になる。日本との時差もマイナス13時間から14時間に広がった。 ▼「撮影監督」を引き受ける この二週間の中でまず一番の収穫と

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          渡米54〜75日目 「映像と記憶の魔術師」に向き合った6年間

          2023年10月15日(日)〜11月5日(日) この三週間はとにかく忙しすぎてブログを更新する心のゆとりさえなかった。日中はエマーソン大学の大学院プログラムで映画を学び日々押し寄せる大量の課題をこなしながら、夜は東京の制作チームとやり取りをして、10月末に放送予定のあるドキュメンタリー番組の編集の最終段階の仕上げの作業を進めた。それは長年、その晩年を取材させていただいた大林宣彦監督に”遺言”を託された岩井俊二さんに密着した番組で、まさに自分自身のこの6年間の集大成となるドキ

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          渡米53日目 デイビッドは快く何度も車体の下に潜り込んだ

          「Thank you so much. This is for your family!」 朝9時45分に迎えにきてくれることになったコーチのブラッドさんのクルマを待ちながら、長男が手に持ったお菓子を渡す際のフレーズをマンションの前で練習していた。 「でもパパ、僕、英語が話せないよ」 昨日、そう話していた次男だったが、それも練習だよと周りが背中を押してくれて、今日はブラッドさんの車に乗り、彼の同級生のお子さんと一緒に試合に向かうことになったのだ。少し不安げな次男をブラッ

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          渡米52日目 地獄の黙示録からサッカー教室まで

          2023年10月13日(金)金曜日の朝はいつも忙しい。Foudation (映像と音響制作)のクラスが朝10時からあるためだ。クラスが始まる一時間前に担当教授のDavidが課題の制作に必要となるイラストレーター、フォトショップの使い方のわからないところをマンツーマンで教えてくれることになり、ボーイズ達を学校まで見送るとその足で大学へと向かった。 大学院の秋学期も3分の1が終わり、まもなく、半分に達しようとしている。このクラスでは(1)イメージ、(2)サウンド、(3)照明、(

          渡米52日目 地獄の黙示録からサッカー教室まで

          渡米51日 キャスティングコール開始!!

          2023年10月12日(木) 担当のハーレン教授の許可を得て、先週に引き続き、特別にCinematography(映画撮影術)のクラスを聴講させてもらえることになった。その引き換えに撮影モデルを務めることが条件だ。 今日の授業では、シネマカメラのキャノンC70の撮影レンズを望遠の80ミリから広角の15ミリまで順番に切り替えながら、同じ画角でどのように見え方が変わるかを実践的に体感する。またブラックプロミストなどのフィルターを入れて、どのように映像の雰囲気が変わるかを実感す

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          渡米50日目 僕たちは果たしてどこまでいけるのか・・・

          2023年10月11日(水)「初めて自分でやりたいことが見つかって頑張っていたところだったから」 昨日の長男の発言について、妻に尋ねてみるとそのような返事が返ってきた。音楽が好きでドラムを習ってきた長男は、東京の中学校で吹奏楽部に入り、一年生ながらも演奏会のメンバーに抜擢されるなど充実した日々を送っていた。そこから引き剥がすようにして、ボストンに連れてきてしまったのだ。そしてこちらの学校では、まだ打ち込める何かに出会えていない。果たして、アメリカに連れてくるという選択は正し

          渡米50日目 僕たちは果たしてどこまでいけるのか・・・

          渡米49日目 様々なブルーが入り混じる・・・

          2023年10月10日(火) 朝目覚めてもやはり腰痛は治っていない。腰をかがめようとすると激痛が走り、家族に手伝ってもらわないと靴下を履けない始末だ。子ども達を学校まで見送りながら、どうにかこの腰痛がこれ以上激化しないことを願わずにはいられない。 先週から懸案とあっていたアカデミックライティングクラスをこの先継続するかについて、担当教授のエイミーと9時半からzoomで話した。 「もし課題を提出できないならば、参加していてもライティングの力は向上しません。ふたつのブロダクシ

          渡米49日目 様々なブルーが入り混じる・・・

          渡米48日目 ヤバい。あいつ帰ってきた・・・

          ▼渡米48日目(10/9祝) 昨日、ボストンクルーズを終えて、祝日観光客で賑わうクインシーマーケットをクラスメイトと散歩し、夕方帰宅して以来、あいつにやられている。年甲斐もなくクルーズ船内で踊ったのが響いたのだろうか・・・。 10年ほど前、報道カメラマンとして沖縄に赴任していた当時、腰痛で一度起き上がれなくなったことがあった。もはや職業病のようなものだ。その後、肩や膝を痛めて、完治するまでにそれぞれ数年の歳月を要したこともある。再発しないように、毎朝なるべく欠かさす体操や腕

          渡米48日目 ヤバい。あいつ帰ってきた・・・