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カッコいいデザインできますか?④

とある工務店に頼む気満々の奥様を
なんとか一旦落ち着けたい。

そんなご主人からのご相談に対して、
OB見学会→場所を移動して面談までいきつきます。

それまで、ほとんどお話ししなかった奥様から、
突然こんな問いかけ。
「美しいデザインできるんですか?」

それに対して
「奥様のおっしゃる美しさって、どんなところに感じますか?」
と問いかけした。

そこまでお話ししましたよね。

今日は、その続きです。

奥様が、ついにお話しを始めていきます。

大まかなところもあり、細かなところもあり、
建物のいろんな部分を取り上げながら、
それが、どう見えると美しいのかを
説明してくださいました。

話を始めたら、どんどん出てきて、
まるで、奥様がデザイナーなんじゃないかと
思うほど、アツくお話しされます。

一通りお話しされたら。
「思いついたのは、それくらいです」

それをお聞きしたところで。
「ずいぶんと専門的なところまでご存じなんですね」
ってお伝えしました。

「もし、ほんとにそれを美しいと思うのであれば、
 形として表現することは全然できます」

「そうなんですか?全部ですか?」

「私は、お客様らしさを引き出してカタチにすることを
 コンセプトにしていますので。
 本気でそれを美しいと思っているようでしたら可能です」

「・・・・」
「こんな感じにもできるんですか?」
といいながら、スマホで、画像を見せてくれました。

「はい。でも、ほんとに美しいと思ってるのであればですが」

そうお伝えした後、ご見学いただいた家のデザインについて
いろいろと解説していきました。

奥様がおっしゃった美しさの意図と重なったところとか。
違うところは、どういう美しさがあるのかとか。

それを一通りお話しした後に、こんなお話しをしました。

美しさとかカッコよさって、これだ!って特定できる
なんてことでもないのではないかと。

もちろん、設計者がそれを主張することは、
設計者らしさを表現する意味で、あっていいと思います。

でも。
それが万人にとって、美しいということでもない。
何を目指すのかで、美しさは違ってくるんですよって。

そうしたら、その工務店のお話しになって。。
見た目として、最初は美しいと思っていなかったけど、
話聞いているうちに、どんどんそれが美しいと思うように
なっていったんですとの告白(笑)

しかも。
その美しさは、その工務店でしかできない!
そうも思っていたので、私の話は意外だったそうです。

ここまで行きついたところで、ご主人を見たら、
ほっとした表情されていました(笑)

人から、これが美しい!って言われて決めるのも一つですが、
せっかくのマイホームなので、「自分が好き」を基準に
家づくりしていただけるといいのではと思います。

長くなりましたが、この話はここまで。

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