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未熟な大人からの稚拙な指導への対処

皆さんはご経験ないでしょうか

例えば、スーパーのお菓子コーナーで、親から「好きなものを選んで良いよ」と言われた子どもが高価なお菓子を選んだら「そんなに高いのはダメ、他のにしなさい」と言われた

あるいは、上司や先生から「何故このような失敗をしたんだ理由を説明しなさい」と言われ理由を話したら「言い訳するんじゃない」と叱責された

あるいは、恋人や家族から理不尽に暴力を受けた後に「貴方のためにやってる」「こんなことはしたくないがお前いうことを聞かないから仕方ない」と訴えられる

これらは心理学では「ダブルバインド(double bind)」といいます

直訳すると「2重の拘束」ですが、要は言葉と態度に矛盾があったり、言葉とは裏腹な別の意味が見え隠れするような、困ったコミュニケーションのあり方のことです

例えば、親から「好きなものを選んで良いよ」と言われた子どもが選んだお菓子を見て「そんなに高いのはダメ、他のにしなさい」と言われたとすれば、子供は自分の選択に自信がなくなるとともに親の言葉も信じられなくなり、顔色を読むようになるでしょう

また、上司や先生から「何故このような失敗をしたのか理由を説明しなさい」と言われ理由を話したら「言い訳するんじゃない」などと叱責されたら、反省できずに混乱して相手を怒らせた罪悪感となんとかこの場をやり過ごそうと、ただ頭を下げて反省する振りに終止するように学習します

あるいはDVのよくある例として、恋人や家族に暴力を振るった後に「本当はこんなことはしたくないんだ。お前のためなんだ」と訴えられると、さも怒らせた自分が悪いような気にさせられて混乱してしまうでしょう

このように、言われた側からすると矛盾だらけで不安と混乱を生じさせるようなコミュニケーションは実は日常において良く起こります

これは、年齢や立場が上であるという事だけで自分が「目上」であり「自分が正しい」と思い込んでいる人が、自分の価値観を「目下」に強要することが指導や躾であると勘違いした結果です

そして、親、教師、上司など、目上という「役割」を「権威」と履き違えるような幼稚さが、この状況を引き起こすと言っても良いでしょう

つまりはダブルバインド的なコミュニケーションをしてくる相手は己の未熟さをアピールしているのと同じなのです

どんなに相手が幼くても、どんなに知識や経験がなくとも、むしろそうであればなおのこと相手にして欲しいことにはきちんと条件や理由、そうすることで自分はどう思うのか、をしっかり伝える努力ができる大人と付き合いたいし、指導を受けたいですよね

逆にそんな人から指導を受けなきゃいけない場合は、「未熟なやつだなぁ」と見下げて、できるだけ近寄らないようにしたいものです

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