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社会人にとっての自律とは

ビジネス書とか、コラム等で「自律型人材」という言葉がよく言われます

これには、「単に指示を待つのではなく、自らの意思で考え能動的に業務を遂行できる人材を指す」とあります

ですが、私個人的にはこの解釈では少々物足りなく感じています

この解釈では、業務上の事柄や問題に対して個人で解決していって、どんどん成果を上げていく、ある種のビジネスエリートを表しているようですが、その裏に「会社にとって都合の良い」人材のような印象を受けます

本来「自律」とは、「価値観や信念などを持つ個人が、総合的に全ての情報を与えられた(得ている)状態で、他からの干渉を受けない自由な意思決定をすることが可能な状態」(by wikipedia)だそうです

なので、指示を待たないのではなく、そもそも指示がない状態が前提となるはずなのです

あくまでも、
自分の意志や信念に基づいて行動すること
この時点で、既に労働者の範疇を超えていますね
「管理者からの指示命令に従って労働力を提供する」のが労働者ですが、「自らの成果をあげるために、管理者から課題やテーマという情報を受け取る」ということになります

そして、
実現するための情報は貰えること
これは商品やサービスの知識だけでなく、原価構成やら市場でのシェア、成果や活動に対する報酬、成約やペナルティー等、活動にまつわるすべての情報です

最後に、
実現する際に干渉を受けないこと
これって、自営業や自由業の請負契約とほぼ同義だと思うんですよね
でなければ、プロ野球選手の選手契約ですかね?

つまり、「自律的な社会人」とは、企業に所属していながら、限りなく経営者や自営業者のように振る舞うことができる人って訳です

これは従来のサラリーマンの考え方(従業=従属)とは違うため、従来の考え方や価値観では非常に厳しいものだと思います
しかし、これだけ世の中が不安定で、信頼できるものが無い社会の中では、この考え方はこれからのサラリーマンにとって非常に重要な考え方だと思うのです

とは言え、具体的にどうすればよいのか?
それは、「会社から給料をもらっている」から、「会社貢献の結果として当然の報酬を得ている」と気持ちを入れ替えるのです

これは一見して余り変わらないように感じますが、「自分の意志に基づく行動」だと意識づけるためには重要なのです

そして、自分の貢献度と報酬とのバランスが取れないと判断できれば、転職を考えることを躊躇わないことです

まぁ、そこまで実行できなくとも、「報酬に見合った貢献度を自分で判断して」その代わり副業で収入の多角化を図ることで一企業に依存しないように心掛けるべきです

今はネットなどでも簡単に転職や副業を探せる世の中ですし、企業側も副業を認める企業が増えていますから、結構実現可能です

ほぼ30年前から企業は家族的経営から欧米式経営に変化してきましたが、労働者は古い価値観のまま企業に「仕えて」来たことにより、色々と歪みが出てきたように思います

その歪みを是正するためにも世の社会人が「自律」的に社会に関わることで、世の中が少しでも良くなると良いのですが

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