004/北島三郎「漁歌」(1983年)
作詞:山田孝雄 作曲:浜圭介 編曲:清水靖晃
大晦日の紅白にサブちゃんが復活。
紅白の黄金時代を支えてきた大御所(というか長老)が出て来ると妙に場が締まって見えるのは、番組の性質がその時代のものという証明なのかもしれません。
そんなサブちゃんの1983年、通算73枚目のシングル。
これ、曲は浜圭介(奥村チヨのダンナさん)が作曲というポップス系演歌のラインなんですが、アレンジがマライアのサックス奏者、清水靖晃なんです。
83年のマライアといえば、清水がイニシアチブをとって制作されたバレアリックな名作「うたかたの日々」(日本国内より海外での評価が高いかもしれません)をリリースした年。
デビュー21年目だったサブちゃんは、思い切った選択をしたものです。
そんなキレッキレの時代の清水は、演歌なのにリズムは打ち込みで制作。
ベースラインはまるでスローなグラウンドビートのよう。
ただ、踊らせるにはちょっと厳しいかな。
ネリー・フーパーによってグラウンドビートが生み出されるのはこの6年後です。
B面はなんと同曲のインストで、メロディラインは清水が吹いたと思しきサックスに置き換わっています。
ちなみに、この曲は北原ミレイとの共作になっており、生演奏による北原版は、より原曲のイメージに近いであろう仕上がり。
歌も情念の塊りw
それでもリズムパターンは演歌っぽくありません。
演歌も攻めていた時代でした。
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