20240331_木原直哉さんのブログから考えてみるNo.2

木原直哉さんの下記のブログから考えてみるシリーズ第二弾

ポーカーにおける戦略の変遷を踏まえた上で、有効な戦略を取らせない合理的なプレーとしてオーバーベットが行われているということであり、いずれの記事も非常に納得感がある内容であった。

基本となる考え方は、安いベットにはコールヘビー。高いベットには絞ってフォールドオアレイズ。しかし、これをさせないプレーをしましょう、というのがAIが推奨するオーバーベットであって、盲点になるけど実はかなり合理的なプレーだと思います。

以上の文章が上記の記事の結びとなっている。
すなわち、ポーカーにおいては3betが増えたり、それによってlight4-betが生まれたり、ベットサイズが3倍から2倍に変化したりと、色々と変遷がある訳である。また、人のタイプ別にも戦略が変わり、アグレッシブな人にはよりアグレで攻めるか、ベットサイズが小さい人にはコールを多めにしたりする。
安い額にはコール、高い額には絞ってフォールドorレイズとなる。
しかし、仮に相手からポット*2倍のベットが飛んできた場合に、レイズをするとなるとAll-inによる訳で、そうすると基本はフォールドが増えることとなる。このように、基本線の戦略として取りたい「安い額にはコール、高い額には絞ってフォールドorレイズ」に対抗するために、あえて高過ぎるベット額とすることで、相手をフォールドに寄せる行為がオーバーバットになるのである。
このとき、相手がフォールドに寄るブラフでのオーバーベットとして有効になるのは、

①ハンドレンジ上、相手にナッツ級又はレイズできるハンドがないボード(例:BTN自分がオープンしボードがAQ8rの場合のBBの相手のハンドレンジには、レイズできるAA、QQ、88、AQは含まれていない。むしろ、BTNに含まれている。)
②相手に押し込めば、降りてくれそうな印象やテルが見えている状況
③ポット額に免じて降りてくれるMTTのディープな序盤の局面

などであろう。基本線としては、相手を降ろす局面として使うということで、使い方の示唆になる非常にわかりやすい記事であった。

自分のレンジがポラライズされ、相手のレンジはキャップされている。そこがまさにオーバーベットを考慮すべきポイント

https://pokeracademy.jp/overbet/

これは、個人的に考えてみたいのだが、オーバーベットの額と2024年現在の国内アミューズにおいて有効な使い方はいつになるのであろうか?
例えば、使われがちだなと思うのが、ターンでチェックチェックで周り、リバーで使うケース(自分がたまにやってしまう)。これは、高い頻度でブラフと読まれてコールされがちな気がする。
使いやすいオーバーベットの額はどのくらいであろうか。
JOPTなどで2倍のオーバーベットなどを例えばするとすれば、極端にバリューに寄っていそう。ましてや、自分みたいなタイトなプレーヤーが突然2倍のオーバーベットをした場合には、相手であれば降りてしまいそうである。しかし、うまいプレーヤーにはアミューズなどでは怖いもの見たさにコールもされそうである。
普段のアミューズでいつもプレイしている相手に対しては、1.2~1.5倍くらいが使いやすいであろうか。1.5倍~2倍くらいになるとあからさまなオーバーベットの額になるので、相手も色々と読んできて無駄な深読みが入りそう。
すなわち、普段のプレイに組み込むとすれば、1.2~1.5倍くらいな気がする。
あまり面識ない下手なプレーヤーには分かりやすく1.5倍以上のオーバーベットで下ろしに行くのも手である。
次に、有効なタイミングとしては、「相手のレンジがキャップされている」ときなのであるから、やはりしっかりのレンジを個別具体的に考えることが大事である。普段から「相手にはAAや88ポケ以上のハンドはない」とか「BTNから入ってフロップとターンで打ってきているから78sなども見える〜」とか、個別的なハンドである・なしを検討する癖をつけておくと、レンジのキャップのあるなしなども見えてくるのであろう。


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