見出し画像

2018年 夏、オレゴン ポートランド②サステナブル編 居心地を求めて世界中から人が集まるコンパクトでサステナブルな街

「アパレル・サバイバル」(日本経済新聞社;2019年2月出版)の取材もかねて、2018年夏にアメリカ西海岸に出かけたインスピレーショントリップの回想録。

オレゴン州、ポートランドのデジタルトランスフォーメーション編に続く、2回目は、書籍には書かなかった、ポートランドの街の魅力に関するエピソードを綴る、サステナブル編です。

サステナブルな起業を支援するフードカートと個人ガイドによるローカルツアー

ポートランド滞在中、Airbnb(エアビー)のアプリで当地で体験できる1DAYツアーを探し、フードカート(トラック屋台)食べ歩きツアーに参加しました。

個人のツアーガイドに案内され、街中にたくさんある、世界の料理の屋台を数ヶ所巡り、各店ではツアー限定の少量(クオーターサイズ)のフードを試食できるというツアーです。

サンフランシスコでフードライターだったと言うマイケルの案内のもと、観光ガイドを聞きながらポートランドのダウンタウンを歩き、いくつかのフードカート密集エリアを訪れてワールドフードを楽しみました。

画像8

マイケルよれば、当地では、儲かるかどうかわからないのに、店舗を借りる、人を雇うという、飲食店の起業のリスクを低減するため、飲食起業希望者が店を構える前に、行政が用意した駐車場に固定されたフードカートを借りて、ローコストでプチ起業をし、料理の腕を試すことができます。そして、フードカートビジネスでそこそこお金がたまったら、行政に融資を受けて、本格的に飲食店を出店するというステップを踏めるしくみです。

訪れる各カートでは、マイケルが店主はどこの国から、どんな思いでポートランドにやって来て、こんな夢を持っている、など、彼らの起業を愛情をもって応援していることが伝わって来ます。

画像8

こちらがワールドフードのテイスティングのハイライトです。3時間のツアー中、6か国10食の屋台料理を頂きました。

画像3

ひとりで回って1人前ずつ食べたら、せいぜい2-3食しか食べれないでしょう。一度にこれだけいろいろ楽しめるツアーはいいですね。
AirbnbやTrip advisor経由で、マイケルのサイトに申し込んだ世界から来た参加者たちとのトークも楽しく、大満足でした。

それにしても、このしくみ、とても素敵だと思いませんか?

ポートランドの行政が、世界から来た移民の母国料理による飲食起業を支援する。
全米から、ポートランドが好きでやって来た専門性を持ったフリーランスたちが、彼らを支援しようとTripAdvisorやAirbnbなどのSNSを経由して、ローカルツアーを企画する。
世界からポートランドにやって来た旅行者たちがそのツアーに参加することで、フリーランスの収入にもなるし、飲食起業志願者たちを応援できるというしくみ。

SNSをフル活用した、未来の社会貢献のしかたのひとつを垣間見た気がしました。

僕も、将来、世界からやってくる旅行者のために、旅行系SNSを使って、日本の素敵なところを紹介するショートタイムローカルツアーガイドになるという道もありだな、と自分の未来のビジョンのひとつを夢見させてもらった思いもしたものでした。

旧ポートランド税関事務所をリノベーションした素敵なWe Work

日本では、サテライトオフィスとして、We Workを活用していますが、良い機会だと思ったので、当地のWe Workのワークスペースを1DAY利用させてもらいました。

画像5

商業港であるポートランドの旧税関事務所はさすがに歴史を感じる建物、すごく素敵にリノベーションされているので、しばし、空間を楽しませていただきました。

画像6

世界一のクラフトビール天国?

ポートランドは70以上のビールのブルワリーがあって、世界一ブルワリーが多い都市、クラフトビール天国として知られています。
今回ポートランドで頂いたクラフトビールはテイスティングを含めて21種類‼️

画像2

すべてUberのドライバーさんたちや現地の方々にオススメ頂いたパブに立ち寄って頂いたものです。中には、グレープフルーツサワーというちょっとバツゲーム系の味のものもありましたが(笑)
特に美味しかったのはMountain skyline IIPA(下左) とSunflowerIPA(下右)でした♪

コンパクトシティ=ポートランドで感じたクオリティ・オブ・ライフ(QOL)

ポーランドは3泊4日でしたが、もっと長く、しばらく滞在したいと思った都市でした。
コンパクトな都市で、歩きやすい。移動距離が短いので、1日の目的を一通り果たしても、
まだ外は明るい。仕事が終わって、明るいうちからパブに行って、クラフトビールを飲み始めている人たちをたくさん見かける。

画像4

そんな彼ら、彼女らに交じって、僕らも明るいうちからオープンパブでビールを飲んでいると、なんか、これぞ、クオリティ・オブ・ライフだよね、なんて思えて来ます。(東京で暗くなるまで働いている僕らは、いったい、何なんだろうと)

徒歩で十分歩き回れる街ですが、Uberもたくさん利用させてもらいました。
Uberでクルマを呼べば、いろいろなアメリカの都市、いろいろな国から、この街が好きでやって来た、という人ばかりでした。
所得税は高いようですが、消費税0%は生活もしやすいでしょう。
ローカルのトライバーの方でも、子育てが終わったのでたまにUberドライバーをするという主婦の方や、大手企業の幹部を務めた後にリタイヤしたが、話好きでいろいろな人と話をしたくて、Uberドライバーをやっているという方にも乗せてもらったこともあります。
みんな、この街が、人が好きなんだな、相手のことを考えて譲り合う人が多いこの街で、僕自身も居心地の良さを感じたものでした。

きっとまた、もっとたくさん時間をとって、当地に戻って来たいと思いながら、ポートランドをあとにしました。

画像1

さて、翌年2019年は、サステナブル、スマートシティ、クオリティ・オブ・ライフをテーマに、ロンドンから北欧ヘルシンキ、タリン(エストニア)に出かけます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?