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ねこのなまえ

 どうも、どうもどうも。

 わりとたくさん猫を飼っているものです。

 のんびりしたのにしっかりしたの、良く食うやつに凶暴なの、丸いのにごわごわのに、でっかいのに美しいの、茶色いのに黒いの黒いの黒いの黒いの茶色いのにオレンジ色のに白いの……。
 毎日もふもふ、隙あらばなでなで、たまにいててだったり、いつの間にか腹の上でぬくぬくなどなど、この季節になるとパチパチなんてのもあるわけですが、基本ニマニマしながら猫まみれの生活を送っております。

 猫もたくさんおりますと、個体識別がやや困難になる場合がございます。ぱっと見黒いのが複数おりますと、あれはどの猫なんだと迷う瞬間がございます。茶色いのが二匹並んでおりますと遠めではどっちが丸い猫なのか判別できないのですよ。

 が、名前を呼べばそれなりに反応がありますので、わりと判別が容易になります。
 返事をする黒いのはコイツだとか、まったく反応しない茶色いのはあいつだなとか、喜び勇んで飛び掛ってくるのはしっぽの長いやつだとか、そんな具合です。

 名前というのは本当に必要、重要、肝心カナメでございます。

 願いをこめて、呼びやすいものを、憧れの名を、つけたかったものを、良い画数を、わかりやすくておぼえやすいものを、口にしやすく愛着が湧くようなものを、呼ぶだけで幸せな気分になれる最高のものを……!!うんうんうなって名前をつける方も多数いらっしゃることでしょう。
 命名というのはかなり重要な事だと思うのですが、私はどうも悩んだりした経験がございませんで、かなりその場の空気というか流れでサクッと決める癖があったりします。
 長年にわたり苦楽を共にするかけがえのない家族の一員になるという一大事なのに、熱意が薄くて申し訳ないのですが、なんといいますか私はわりとかなり随分相当ネーミングセンスというものがないので、考えれば考えるほど樹海に迷い込んでしまうというか、答えが出せなくなるタイプなんですよね。

 本日は…気が向いたので、私がつけた猫の名前とその由来/背景的なものをまとめてみようと思います。よろしければお付き合い下さいな。

 一匹目:ニケ

 私が中学生の頃、友人に押し付けられた猫。
 白地に茶色のブチがある雌猫。
 のちに畜産業のお宅にもらわれていった。

 ~ネーミングした時の私のココロのつぶやき~

『三毛猫は白、黒、茶の三色でミケなのだ、だから白と茶色でニケにしよう』

 ~その後~

 ニケはムクという名前をもらってウシと仲良く暮らした模様。


 二~五匹目:ちび、キロ、クロン、ビジ

 娘が保育園の時幹線道路沿いの歩道橋の下で見つけた、段ボール入りのへその緒付き猫の皆さん。
 全員黒猫、ぱっと見はネのつくあいつにそっくりで一瞬悲鳴をあげた背景あり。見分けがつかないので首に色違いの髪ゴムを付けていた。

 ~ネーミングした時の私のつぶやき~

「ちょ…この猫80グラムしかない!!ちびすぎる!!チビとしか呼びようが……ない!!!」
「ちょ…黄色はもうミルク飲んだじゃん!!きいろはすぐにゴムを齧る!!ギャー!キーロがのぼってきたー!!キロいの!!もうこの猫はキロでいいや!」
「ちょ…オレンジはすぐにどっか行く!!アンタ一番黒いから見つけにくいんだよ!!何この風来っぷり!!…そうだ、旅の神様クロンの名前を頂こう!!」
「ちょ…最後に目が開いたピンクのこの子、めっちゃ美人!!これはビジだな!!」

 ~その後~

 ちびは小柄のくせに腹の皮がたるんだしっかり者の姐さんに。
 キロは黄色い瞳のイケメン猫に。
 クロンはごつくて筋肉質の強い癖にビビりヘタレ猫に。
 ビジは実家にもらわれて行きツンツン猫に…からの我が家に出戻り。

 六匹目:ズズ

 娘が保育園の頃、どこぞの猫が家の前に置いていった猫。
 黒味の少ないキジトラ猫。
 顔面に大けがを負っていたので一部ハゲがあるが美猫。

 ~ネーミングした時の私のつぶやき~

「埃だらけのタンスの奥に逃げ込んだのをズズっと引っ張り出したから、この猫はズズだな!!」

 ~その後~

 噛み猫だったが穏やかな黒猫たちに愛されてマッタリ成長し、美猫なのに重量過多で狸そっくりに。

 七匹目:ルンルン

 娘が小学生の頃、家の前の生け垣の上から転がり落ちてきた猫。
 六匹目にそっくりなキジトラ猫。
 とにかく気が強くてしょっちゅうシャーシャー言っている。

 ~ネーミングした時の私のココロのつぶやき~

『なんか威嚇する時の動きがご機嫌でルンルンしてる人のスキップにしか見えない!よし、ルンルンだな!!』

 ~その後~

 ぶよぶよとした腹の上にのっかってはルンルン気分でのどを鳴らす猫に。

 八匹目:ニアー

 娘が中学生の頃、友人に押し付けられて飼う事になった猫。
 オレンジ色の主張が激しいキジトラ猫、一部サビっぽい。
 しっぽの先端に大怪我をしていて、ちぎれて取れた。

 ~ネーミングした時の私のココロのつぶやき~

『なんかこの猫気付くとそばにいる!!よーし、この猫はnearだな!!』

 ~その後~

 家のど真ん中の階段の上から住人を見下ろす趣味を持つ、近いくせに触れない猫に。

 九匹目:チョコラBB (チョコ)

 娘が専門学校の頃、近所に住む息子の友達の家で生まれた猫。
 とにかく黒い、そしてしっぽが長すぎる。
 コージーコーナーのプリンひと箱と引き換えにうちにやってきた。

 ~ネーミングした時の私のココロのつぶやきなど~

『この黒さはブラック・ブラックだ…BBという名前にしよう、だがしかしちょこっとカッコ良すぎやしないかい』

 私「うーん、この猫の名はチョコラBBだな!!!」
 娘「ええー?!長過ぎ!!チョコラび?!うーん、変!」
 息子「チョコにしよう」

 ~その後~

 やけにへそが出てるなと思っていたらジャンボシュウマイ入りみたいになってしまい、手術を受ける羽目になり大変だったものの、今はジャンピングぬりぬりをかますほどに元気いっぱい、しっぽのびのび猫に。

 十匹目:紅茶王子 (コッチ)

 娘が就職した頃、近所に住む息子の友達が持ち込んだ猫。
 黒っぽい猫ばかりいる我が家で目立ちすぎる、とにかく麗しい、そして貧弱なシロサバ猫。
 鼻水とおなかの弱さがすごいので検査したらアレルギー持ちだった。

 ~ネーミングした時の私のココロのつぶやきなど~

『見える…見えるぞ!!窓辺の薄手のカーテンが揺れるテーブルで、遠くを見ながらため息をついて紅茶を嗜むプラチナブロンドのアイスブルーの瞳の王子様が!!!何この美しさ、はかなさ、高貴なオーラ!!これはまさに王子、紅茶王子だ!!でも鼻水が!!お子様ゆえに仕方なきこと!!いずれ育ってあんなことやこんなシチュエーションで以下略』

 私「うーん、この猫の名は紅茶王子だな!!!」
 娘「はーい、おかお拭くよ、紅茶王子こっちおいで―!って、なんか長すぎない?!縮めた方が良くない?!こーちゃ、こーじ、こちゃじ…うーん、なんか変!!」
 息子「コッチにしよう」

 ~その後~

 一袋7000円もするご飯を毎日腹いっぱい食べ、わりとかなりぶくぶくと肥えて極上の手触りもゲットしたらしい!!!


 足元でじゃれてるのもガツガツご飯食べてるのもしっぽでバシバシ攻撃してくるのも寄り添ってくるのも色々訴えかけてくるのもいつも通りに監視してるのも空の上から目を光らせてるのもおりますが、どの猫も名前を頭に思い浮かべるだけで個別に色んなエピソードがあふれてまいります。

 きっとこれからも、事あるごとに猫達の名前を頭に浮かべては記憶を何度も何度も思い出して…幸せなひと時を過ごしてゆくことになるのでしょう。

 猫と暮らす皆様は、どのような過程でどんなお名前をお付けになりましたか?

 よろしければ教えてくださいな(*´−`)

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