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強みを生かして人の役に立つ

こんにちは、トライフルの山口です。どんな障害があっても、たくさんの挑戦する機会を創り続けるTRYFULL事業に関わって、6年以上が経ちました。そこで一緒に活動しているSさんとは、平日には7〜8時間活動し、休日にはウォーキングやイベントに一緒に参加する関係で、私にとっては、家族や友人以上に今一番一緒に過ごす時間が長い正に相棒のような存在です。

そんな彼と2ヶ月前から大手宅配事業会社の流通センターで、週に1度職業実習を行なっています。たくさんの挑戦といっても、ただ闇雲に挑戦を行う訳ではなく、確かな経験になるように、個に合わせた構造化の実施が重要なポイントになると思っています。実習をとおして感じたことを紹介します。

やりとりができる手段がある安心感

自閉スペクトラム症と知的障がいのあるSさんとは、言葉だけで上手にやりとりをするのは難しさがあります。でも、学齢期の頃から継続してきた絵カードやアプリを使った方法で、会話ができますし、一日のスケジュールを確認しあう事ができます。このやりとりが成立する方法が身についていることが、とても助かります。

スケジュールのアプリケーションを持ち込む

実習先は、当初職場内へのスマートフォンの持ち込みが禁止されていました。しかし、事前の打合せにおいて、力を発揮するために必要な”合理的配慮”として、彼が大事に使っている様子をみていただきました。その結果、間違って荷物に混入しないよう、ネックストラップを装着することをご提案いただき、現場への持ち込みを了承されました。このおかげで、 Sさんは見通しを持って取り組んだり、柔軟に変更を理解できたりするので、落ち着いて作業に集中することができています。

ガムテープをうまく千切るために

作業では、商品梱包のための段ボール箱づくりを任されました。いきなりは取り組めないので、スタッフが事前実習をして作業手順書を作成し、何度も練習をして臨みました。職場は冷凍倉庫のため手袋の装着して作業に当たります。すると、ガムテープの切り取りがとても難しい・・・。そこで手袋に細工(親指と人差し指先の部分だけ切り取り)させてらもらい、オリジナルの手袋を装着することで、自分一人で一から組み立てができるようになってきました。今では2時間で150箱以上を集中して作れるようになりました。

役割を果たしたときの充実感

彼は、元々仕事が好きで、集中すると黙々とやり続ける力があることが強みです。言葉には出さないけれど、人の役にたつことが好きな彼の気持ちは、仕事の後に見せる清々しい表情が全て物語っていています。私の気持ちも癒される瞬間です。
これから益々寒くなるけど一緒に頑張ろうね!

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