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現金よりも現物給付が大事。「大人の目」で見守る集団保育が基本。#240

こどもの日になると子どもの数が少ない!日本やばい!という報道がループされるものの、適切な対応は打たれません。

素人がきちんと少子化白書を読む限りは、出生数を高めていくには、結婚できないことが大きな課題です。

そのため、まずは結婚ができるような経済支援(つまり雇用をきちんと整える、正社員登用できないような会社は市場から追い出す)、そして、未婚の出産をきちんと権利保障して支援する、という分かりきったことをきちんと行うことが本筋です。

その意味から、現状の子育て支援は、出生数を増やす施策ではなく、子育て支援策の拡充にシフトしています。

しかしながら、その子育て支援も待機児童問題の解消、児童手当の経済支援などの打ち手が一巡し、次なる政策が見えないでいます。

政策としては目に見えやすい分かりやすい現金給付などの内容が打ち上げられますが、実際に双子を含む3人を育てていると、一緒に子育てしてくれる「大人の目」を確保することが、もっとも大切だと感じます。

連休中に保育園が空いていないため悪戦苦闘するなかで、やはり人類の基本的なフォーメーションは集団保育がもっとも合理的であるということを痛感しました。

子育てしてくれる「大人の目」の確保という視点から、地に足のついた子育て支援について考えたいと思います。


平日を任せられる最強の「大人の目」は保育園・幼稚園

日曜・祝日をどう乗り越えるかというのは、小さい子どもを育てる親の切実なテーマです。

専業主婦家庭でお父さんは、休みの日も仕事のゴルフなんてことが成立してたのは、本当にとんでもない幻想で、

いまの共働き家庭は、平日の仕事の疲れもあるなか、メーラーには続々とプロジェクト関連のメールが押し寄せ、来週の仕事も頭にチラつくなかで、目の前の子どもたちをどう遊ばせるかに苦戦しています。

こういうときに、平日に預かっていただける保育園のありがたさを身にしみて感じます。

月曜日の朝に子どもを送り出したときの安堵感は半端じゃないです。

保育士という専門の先生方に、集団で子どもの発育を見守っていただけるというのは、働く家庭を支える超重要な社会インフラなのだと痛感します。

日曜日・祝日も空いている保育園の整備

こういうときに思うのは、日曜日、祝日だけの保育園サービスがもっとあっていいのになということです。

公的サービスとして日曜日、祝日の保育園機能を開放して、預けられるようにすることで、日曜日午前中だけ髪の毛を切りに行ったり、学び直しに取り組んだり、整体で生命力を回復したり、半日預かっていただけるだけでも、かなりの効果があります。

一斉に日曜日祝日の保育を休むのではなく、日曜日祝日もやってる保育園を一定数確保しておくことは、サービス産業にシフトする社会においては大切な政策になると思います。

私の住んでいる自治体でも一部、子育て広場にてサービスがありますが、予約や支払いがアナログのため、予約枠が取れなかったり、なかなか不便です。

利用状況を可視化して、フレキシブルに活用できるように整備すると子育て世帯がホッとできるサービスを創れると思います。

祝日・休日の友人たちの「大人の目」

保育園に預けられないときには、子連れの友人たちの「大人の目」がとても貴重な社会資源だと感じます。

車が飛び出してこない公園などの環境で、皆で見守りつつ、大人もいろいろとコミュニケーションが取れるのは、気分転換にもなり、親の心身の健康にもプラスです。 

安心して遊ばせられる遊具と、その周辺に日陰のある芝生の広場、日陰にベンチと子ども用のトイレなども完備していく完璧な公園があると、市民の交流や憩いの場として最適だと思います。

ショッピングモールのネットワーク効果

公園が子育て世帯にアジャストしていないため、ショッピングモールがその代替機能を果たしていると思います。

困った時にショッピングモールに連れて行くのですが、トイレが子育て世帯にアジャストしていて使いやすいというのが大きな理由です。

トイレトレーニングやオムツ替えなど、外出時のトイレの手間はかなりの負担がかかります。

ショッピングモールでは、この動線が素晴らしいため重宝しています。

さらに、顧客にも子育て世帯が多いため、ネットワーク効果が働き、多少子どもがうるさくても、周りもそういう家族の為、お互い様で多めにみましょうという空気があるのもありがたいですね。

公的な子育て支援設備が貧弱なので、イオンモールなどのショッピングモールに子育て世帯が集まってくるというのも、なかなか皮肉な話ですが、マーケットが適正に働き、ニーズを汲み取ってるのだと思います。

現金よりも現物給付の拡充がポイント

子育てしていて、相談できる人がいる、一緒に子どもを見守ってくれる大人がいるというのは、見えざる資産です。

こうした、いわゆる現物給付のほうが現実的には子育ての負担を大きく減らしてくれます。

それは、特に時間というもっとも希少な資源を最適に配分することにつながるため、親の生産性も高め、社会全体にメリットがあります。

家族のふれあい、団欒の時間も大切ですが、現役世代がフル稼働して稼いでいくには、子育てを社会全体で最適化していくフォーメーションが不可欠です。

単独世帯だけで、子どもの面倒を見ることがデフォルトであるというのはおかしなことだという前提が必要です。

特に都市部では、親との同居は少ないため、現物給付による支援体制がより一層必要になるなと感じた祝日でした。

※経済学的な現物給付の重要性は山口慎太郎さんの以下の本に詳しいです

ということで、今日は親族たちの「大人の目」を借りつつ、動物園に行って、皆で遊ばせたいと思います。





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