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【論文レビュー】イランでのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:McKenna et al. (2016)

イランでもSavickas & Porfeli(2012)のキャリア・アダプタビリティ尺度が翻訳されています。後ほど引用しますが、ペルシャ文字で書かれた文言が入った論文を読むのは人生で初めての経験でした。いちおう、学部でアラビア語の一般教養の授業を受けていたのですが、全く記憶に残っていませんでした。

McKenna, B., Zacher, H., Ardabili, F. S., & Mohebbi, H. (2016). Career Adapt-Abilities Scale—Iran Form: Psychometric properties and relationships with career satisfaction and entrepreneurial intentions. Journal of Vocational Behavior, 93, 81-91.

記述統計

イランでの調査では204名の社会人(平均年齢36.88歳)を対象として行っています。他の国々との比較ではやや年齢的には上の方になります。

そして、みなさんお待ちかね(?)のペルシャ語翻訳版のキャリア・アダプタビリティ尺度の記述統計は以下の通りです。

p.84

モデル適合度

4つの下位尺度の24設問でのモデル適合度は微妙です。特に、RMSEA=0.080、CFI=0.899といった値がだいぶイマイチです。査読でツッコまれたと思うのですが、どう回答したのかが興味深いです。

1因子構造でのモデル適合度と一つの設問を除いた構造でのモデル適合度を併記した上で4因子・24設問のモデル適合度が比較的に良いという書き方をしているので、この辺りが査読コメントへの対応の痕跡なのかもしれません。邪推ですが。

翻訳許諾

本論文での記述を読んだところ、特にオリジナル尺度を開発した両先生に許諾を取ってはいないようです。依頼したがレスがなかったのか、そもそも依頼していないのか、はわかりませんが、そんなものなんですねー。

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