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憂鬱な京阪電車 1

はじめに


 乗客の減少に悩む京阪電車。首都圏を除く各鉄道は乗客減は、今や常識といってもよいのではないかと考えられる。少子高齢社会の到来が大きな要因であるが、それ以外の地元特有の要因を探っていきたい。京阪電鉄は減少幅が関西私鉄の平均より大きい。
 そこで、地区別に探っていきたい。

伏見地区
各沿線の特徴


 京阪・近鉄京都線・JR奈良線と並走している区間である。
 JRと近鉄は京都駅発着で京都駅と行き来する際は利便が高い。
 京阪は、東山地区との行き来は利便は高い。また、各観光地を結ぶには京阪が有利といえる。
 通勤通学という点で考えると、近鉄が利便が高い。竹田から地下鉄烏丸線直通という点が大きい。烏丸線は非常に利便が高く、事業所・官公庁が多いのと同時に大学・高校が沿線に多い。
 JRは、未だ単線が残っているので運転本数が制限されている。日中ベースで1時間に快速2本、普通4本である。もうすぐ、完全複線化がなされるのでその後は楽しみである。

ダイヤ


 京阪のダイヤはこの3社で最も、利便度は高い。日中は10分パターンで特急と各駅停車系統の1本ずつである。丹波橋と三条で緩急接続している。
 近鉄は1時間パターンになっている。特急が1時間に4本入っていることや、地下鉄線直通の急行や普通入り乱れていることもあり、わかかりにくい。
JR奈良線は、2001年のダイヤ改正で京都~JR藤森の複線化でずいぶん改善されたといってよい。ここで、結構JRにシフトしていったといえる。

観光利用


 伏見地区の最大の観光地は伏見稲荷である。外国人観光客の1番人気といってよい。京阪も伏見稲荷駅があるがボリューム層のインバウンドはJRを使う傾向が強い。これは、伏見稲荷に近いということ、ジャパンレールパスが使えること、京都駅と近いことが大きな要因と考えられる。ここで利用客の取りこぼしといえなくない。

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通勤通学


 伏見地区にも学校なども多く、特に駅名変更した龍大前深草などかなりの利用が見込まれる。ただ、他線からの乗り換えという点から考えると利便はよくない。東福寺でのJRからの乗り換えは利便が高い。しかし、ボリューム層のJR京都線や琵琶湖線などからは乗り換えしにくい。阪急からの河原町→四条は鴨川を地上で渡らなければならず徒歩でも結構かかる。また、少子化で通学生そのものの利用減が考えられる。


 近鉄直通の烏丸線の利便度が高い。朝は特に、混雑が激しい。このため、京阪でなく近鉄・地下鉄に切り替えた人も多いと考えられる。また、丹波橋で乗り換える人も多いと考えられる。
 ただ、伏見地区から大阪方面は圧倒的に京阪が便利で結構利用者多いようである。しかし、長距離通勤であり絶対数は昔からそんなに多くないと考えられる。つまり、全体から見ると利用者数は限られると思われる。やや、伏見地区から離れるが宇治線沿線からは中書島乗り換えで本線に流れる利用客もある程度見られる。宇治線沿線からの京都方面へはJRは乗り換えなしで、京都方面行けるが、京阪は中書島という乗り換えが必ずあり、ここがネックになる。


 京阪の乗客数を伸ばせるか

 京都全体の観光客数は、まだ右肩上がりといえる。一方でもう飽和状態といえなくない。特に道路系交通機関は混雑により所要時間が読めない。そこで、鉄道系交通機関は京都市内を社局問わず、利用できるフリーパスを販売すると絶対に受けると思う。東山方面には最も近くを走る京阪であるから、新幹線などで来られた観光客を東福寺経由などで取り込む作戦にしてはと思う。
 通勤通学に関しては、地下鉄烏丸線のバイパス路線としての存在感を出してほしいと願うばかりである。

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