タカミハルカ

コピーライター・構成作家を経て、編集ライターに転身。文筆業30余年。本・映画・美術館・…

タカミハルカ

コピーライター・構成作家を経て、編集ライターに転身。文筆業30余年。本・映画・美術館・エッセイなどなど、大人視点での記事もつまみ読みしてください。「タカミハルカ」はnoteだけのペンネーム。

マガジン

  • 愛すべき本屋さんについての、あれこれ

    主に街の本屋さんの記事をまとめています。

  • 辞書ほどオモシロい本はない

    辞書のオモシロさを伝えます。笑いあり驚きあり。アナタの知らない世界かも。

  • やっぱり本が好き

    作品のこと、読書のこと、感想、思い出など、本にまつわるトピックを集めたマガジンです

  • ワタシ自身を、語る

    好きなこと、恋のこと、悩んでいること、孤独と仲良しなこと、友人のこと、学生時代のこと。エッセイ風に語ってみました。

  • 映画のこと、深掘りします

    深掘り、考察系の映画記事が多いです。映画を観る楽しみが広がりますように

記事一覧

固定された記事

全記事一覧 書籍仕様の総目次

これは掲載記事すべての目次一覧です。 日付順ではなく、ジャンル別に一覧できような目次になっています。 電子書籍のように目次から記事にジャンプできます。 よろしけ…

タカミハルカ
8か月前
193

弾丸ソロ旅、やみくも古書店めぐり★ 千葉佐原〜埼玉深谷、栃木まで

私の旅に、観光情緒は無縁。 これまでも幾度か旅記事を出してきたが、ただただ寝台特急に乗ってみたり、行き当たりばったりでウロチョロしたい派なんである。 今回は、千…

タカミハルカ
2週間前
135

“夢の違和感”が現実に! 街の本屋さんに、古書もSALEもある風景。

あれ? ここは普通の本屋さん? 古書店なの? え、ええええー??? いや、確かに書店のチェーン店、リブロだ。 でもリユースショップの駿河屋の看板もある。 店内は新…

タカミハルカ
1か月前
170

客のオモロイ注文が、今日も本屋さんを困らせている。

noteで本屋さんのことをあーだこーだと投稿している身ではあるけれど、本屋さんだって客のことをいろいろ噂していると知ってしまった。 『本の雑誌』2月号—。 ここで書店…

タカミハルカ
1か月前
151

爽やかさの裏の死と官能。スピッツ・草野マサムネの歌詞は文学を超えるか

90年代の音楽シーンでブレイクし、以来ずっと人気を誇っているスピッツ。 その印象は爽やかで切ないラブソング? いやいやそんな軽いもんじゃない。 私は楽曲も大好きです…

タカミハルカ
2か月前
145

拝啓 佐野洋子サマ。私だって『死ぬ気まんまん』!

もう長生きしたいと思うのをやめた。 死ぬのはイヤだけど、ワケもなく長生きなんかしてどうする。 そんなことを思うと元気が出てきた。 どうしよう……長生きしそうだ。 …

タカミハルカ
2か月前
119

スローに始める休日の朝、あるいはボサノバヴォイスの覚醒時間

今回は、久しぶりに自分のことを綴ろうと思う。 ゆったりした朝を、何気なく過ごした日の記録として──。  めずらしく早起きをした。  いつも8時過ぎにしか起きないの…

タカミハルカ
3か月前
130

“ちょいと本屋に顔出してくる“

嬉しい話を耳にした。 街の一角で、元気に賑わっている小さな本屋さんがあるらしい。 街からどんどん本屋さんの姿がなくなって、大型新刊書店も閉店したり、寂しい話題に…

タカミハルカ
3か月前
167

「女」を語って思わずクスッ 〜辞書コラム

女とは、いったいどんなものだと説明できるだろう。 魔性だとか女神だとか、小うるさいだの逞しいだの形容することばは数あれど。 辞書で引いてみると、これがなんとも素…

タカミハルカ
4か月前
145

あなたをもっと知りたくて 〜辞書コラム

こんな会話が熟年夫婦の間でさえ、交わされているらしい。 もちろん男ばかりの溜息でなく、女も実社会のやるせなさと戦っている。 ところで。……実社会ってなに? 社会で…

タカミハルカ
5か月前
202

笑う国語辞典 〜辞書コラム

惰性で会う、惰性で付き合う。 こんなこと言われて嬉しがる女がどこにいる! でも男の方は涼しい顔してこんなことを言う。 習慣化したことから抜け出せずに新しい展開…

タカミハルカ
6か月前
141

寝台列車で辿りついた遠くの町を、あてもなく歩く

サンライズ瀬戸・出雲という寝台列車があるのをご存知だろうか。 東京〜岡山間を14両編成で走る寝台特急である。岡山からは7両編成ずつに分割され、それぞれ山陰方面、四国…

タカミハルカ
7か月前
173

消えた“ことば”、わかりますか 〜辞書コラム

次の言葉の共通点、お気づきになられるだろうか。 1)西ドイツ 2)iモード(アイモード) 3)キーパンチャー 4)ウォームビズ 5)MD(エムディー) 昔懐かしい言葉なんだ…

タカミハルカ
7か月前
140

自分の“幸せな死にざま”を、意識したことありますか。

タイトルで大きなことを言ってしまった。 今日はそれに見合う小説と、人生観について話そうと思う。 紹介したい小説は、『たったひとつの冴えたやりかた』。 宇宙冒険も…

タカミハルカ
8か月前
138

本のタイトル、見比べまSHOW☆

人間は外見じゃないよと言うけれど、キレイな顔やスタイルのいい人にハッとすることがあります。 同じように、本もタイトルだけで惹かれるときがある。 吸引力というか、…

タカミハルカ
9か月前
139

夏はワクワクミステリを。子供の頃の興奮、再び。

夏、真っ盛り。 涼を求めて図書館で読書なんて方、けっこういらっしゃるかも。 そんな図書館の本にも、思わぬガッカリがあるものです。 コーヒーの染みがついていたり、ペ…

タカミハルカ
9か月前
158
全記事一覧 書籍仕様の総目次

全記事一覧 書籍仕様の総目次

これは掲載記事すべての目次一覧です。

日付順ではなく、ジャンル別に一覧できような目次になっています。
電子書籍のように目次から記事にジャンプできます。

よろしければこちらからもどうぞ。
目次からお好きな項目を選び、お読みいただければ幸いです。

CONTENTS

〈第1章 本のことを語る〉

■やっぱり本が好き。本と暮らす日々のこと

■ワンダーランド・ザ・本屋!

■書評エッセイ 日本文学

もっとみる
弾丸ソロ旅、やみくも古書店めぐり★ 千葉佐原〜埼玉深谷、栃木まで

弾丸ソロ旅、やみくも古書店めぐり★ 千葉佐原〜埼玉深谷、栃木まで

私の旅に、観光情緒は無縁。

これまでも幾度か旅記事を出してきたが、ただただ寝台特急に乗ってみたり、行き当たりばったりでウロチョロしたい派なんである。

今回は、千葉の佐原にノープランで行ってきた。
佐原は利根川水運の中継基地として栄えた場所。江戸情緒溢れる町並みに期待大だ。

だが、ノープランな旅は何が起こるかわからない。

気の向くままに動いていたら、埼玉・栃木まで遠征する弾丸2泊3日旅になっ

もっとみる
“夢の違和感”が現実に! 街の本屋さんに、古書もSALEもある風景。

“夢の違和感”が現実に! 街の本屋さんに、古書もSALEもある風景。

あれ? ここは普通の本屋さん? 古書店なの?
え、ええええー???

いや、確かに書店のチェーン店、リブロだ。
でもリユースショップの駿河屋の看板もある。
店内は新刊も売ってりゃ古本もある。
こんなこと、ありえるの!?

ここ東京・江東区にある「駿河屋リブロ南砂町ショッピングセンターSUNAMO店」は、仕事がらみで見学していた店舗の中のひとつである。

しつこいようだが、ここは駿河屋だけど本のリブ

もっとみる
客のオモロイ注文が、今日も本屋さんを困らせている。

客のオモロイ注文が、今日も本屋さんを困らせている。

noteで本屋さんのことをあーだこーだと投稿している身ではあるけれど、本屋さんだって客のことをいろいろ噂していると知ってしまった。

『本の雑誌』2月号—。
ここで書店員さんたちが、困った客やオモロイ客のことを暴露している。

今回は、『本の雑誌』からそんな噂話の一端を紹介してみよう。

●解読できる? こんな注文
お客さんの中には本のタイトルを間違ったり勘違いして注文する人がいるらしい。
いや、

もっとみる
爽やかさの裏の死と官能。スピッツ・草野マサムネの歌詞は文学を超えるか

爽やかさの裏の死と官能。スピッツ・草野マサムネの歌詞は文学を超えるか

90年代の音楽シーンでブレイクし、以来ずっと人気を誇っているスピッツ。
その印象は爽やかで切ないラブソング?
いやいやそんな軽いもんじゃない。

私は楽曲も大好きですが、爽やかさを装った毒のある歌詞にゾッコンです。
切ない欲望丸だしの官能世界に痺れます。
まさに草野マサムネワールドですね。

▲公式チャンネルspitzclipsより「スピッツ/美しい鰭」2023年劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影

もっとみる
拝啓 佐野洋子サマ。私だって『死ぬ気まんまん』!

拝啓 佐野洋子サマ。私だって『死ぬ気まんまん』!

もう長生きしたいと思うのをやめた。
死ぬのはイヤだけど、ワケもなく長生きなんかしてどうする。
そんなことを思うと元気が出てきた。
どうしよう……長生きしそうだ。

いま、佐野洋子のエッセイ『死ぬ気まんまん』が浸みている。
あの絵本作家にしてエッセイストの佐野洋子、『100万回生きたねこ』の佐野洋子である。
私は密かに洋子サマと呼び、親近感100%の友人みたく思い馳せてる女流作家だ。72才(2010

もっとみる
スローに始める休日の朝、あるいはボサノバヴォイスの覚醒時間

スローに始める休日の朝、あるいはボサノバヴォイスの覚醒時間

今回は、久しぶりに自分のことを綴ろうと思う。
ゆったりした朝を、何気なく過ごした日の記録として──。

 めずらしく早起きをした。
 いつも8時過ぎにしか起きないのに6時に起きた。まだ寝ていてもいいけれど、薄暗い時分から起き出すのもちょっといい。
 夕べは忙しくて夕食後の片付けもできなくて、食洗機に食器を入れるのも億劫で、お風呂から上がってそのまま寝オチ。

 起きたとき、キッチンに汚れ物がたまっ

もっとみる
“ちょいと本屋に顔出してくる“

“ちょいと本屋に顔出してくる“

嬉しい話を耳にした。

街の一角で、元気に賑わっている小さな本屋さんがあるらしい。

街からどんどん本屋さんの姿がなくなって、大型新刊書店も閉店したり、寂しい話題にうんざりしていた矢先。これはホットな情報だ。

「ちょいと本屋に顔出してくる」

そんな感じでご近所さんが、
注文した本を取りに行ったり、
今日のラインナップを見に寄ったりして、
本屋さんでの時間を愉しんでいるらしい。

え、ほんと? 

もっとみる
「女」を語って思わずクスッ 〜辞書コラム

「女」を語って思わずクスッ 〜辞書コラム

女とは、いったいどんなものだと説明できるだろう。
魔性だとか女神だとか、小うるさいだの逞しいだの形容することばは数あれど。

辞書で引いてみると、これがなんとも素っ気ない。

確かにそうではあるけれど、もっと味わい深さはないものか。まあ、それを辞書に求めるのは間違いかもしれないが。

いや、ところがそうでもないらしい。
「女」の説明に7ページもの分量を割いてる辞書がある。

「類語ニュアンス辞典」

もっとみる
あなたをもっと知りたくて 〜辞書コラム

あなたをもっと知りたくて 〜辞書コラム

こんな会話が熟年夫婦の間でさえ、交わされているらしい。
もちろん男ばかりの溜息でなく、女も実社会のやるせなさと戦っている。

ところで。……実社会ってなに?
社会ではダメ?

はい、ハルカコラムでは辞書を引く。
でもその前に、ちょっと自分の頭でも考えてみたい。

思い浮かぶ「実社会」のイメージワードは、「厳しさ」「競争」「対立」。
ほんわかしたワードは皆無かな。

では今回は、いろんな辞書の「実社

もっとみる
笑う国語辞典 〜辞書コラム

笑う国語辞典 〜辞書コラム


惰性で会う、惰性で付き合う。

こんなこと言われて嬉しがる女がどこにいる!

でも男の方は涼しい顔してこんなことを言う。

習慣化したことから抜け出せずに新しい展開が望めないってことでしょ。
悪い意味で使うことが多いけど、今は楽しい感じの繰り返しっていう惰性でいいんじゃない?

え? イマイチ納得しづらいけれど……。

そんなときは辞書を引こう。
明鏡国語辞典(第三版)に「惰性」はこう書かれてい

もっとみる
寝台列車で辿りついた遠くの町を、あてもなく歩く

寝台列車で辿りついた遠くの町を、あてもなく歩く

サンライズ瀬戸・出雲という寝台列車があるのをご存知だろうか。
東京〜岡山間を14両編成で走る寝台特急である。岡山からは7両編成ずつに分割され、それぞれ山陰方面、四国方面へと出発する。

これまで何度もサンライズ特急の寝台券を買い求めたものの、いつも完売。
超人気の寝台特急で、きっぷ入手はなかなか困難。
10年ほど前にやっと取れたと喜んでみたものの、インフルエンザで泣く泣く乗れず。ああ、私とサンライ

もっとみる
消えた“ことば”、わかりますか 〜辞書コラム

消えた“ことば”、わかりますか 〜辞書コラム

次の言葉の共通点、お気づきになられるだろうか。

1)西ドイツ
2)iモード(アイモード)
3)キーパンチャー
4)ウォームビズ
5)MD(エムディー)

昔懐かしい言葉なんだけど……と思った方は、ほぼ正解としてしまおう。

実はこれら、三省堂国語辞典(三国)から消えたことばなのだ。

上の5つは、先日買った『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』から引用した。この本には1,000語の消えたことば

もっとみる
自分の“幸せな死にざま”を、意識したことありますか。

自分の“幸せな死にざま”を、意識したことありますか。

タイトルで大きなことを言ってしまった。
今日はそれに見合う小説と、人生観について話そうと思う。

紹介したい小説は、『たったひとつの冴えたやりかた』。

宇宙冒険ものと少女漫画が合体したような中篇SFだ。
著者のジェイムズ・ティプトリー・ジュニアにしては軽めで読みやすいオーソドックスな作品である。

軽いお涙ちょうだいモノと揶揄する声もあるけれど、もう少し深読みすれば人生のパートナーになりうる1冊

もっとみる
本のタイトル、見比べまSHOW☆

本のタイトル、見比べまSHOW☆

人間は外見じゃないよと言うけれど、キレイな顔やスタイルのいい人にハッとすることがあります。

同じように、本もタイトルだけで惹かれるときがある。
吸引力というか、運命の出会いのように自分の好奇心にピタッとハマる瞬間が。

今日はマイ本棚から、そんな出会いで買ってしまった“魅惑のタイトル本”を見ていこうと思います。

▼魅惑のタイトル-1 封印と謎

『封印の昭和史』 
『封印作品の謎』
『逆説の日

もっとみる
夏はワクワクミステリを。子供の頃の興奮、再び。

夏はワクワクミステリを。子供の頃の興奮、再び。

夏、真っ盛り。
涼を求めて図書館で読書なんて方、けっこういらっしゃるかも。

そんな図書館の本にも、思わぬガッカリがあるものです。
コーヒーの染みがついていたり、ページが破れていたりとか……。

いえ、これは「たとえば」のお話し。

実は図書室本にまつわるオモシロ小説を見つけたんです。しかもnoteで。

山田星彦さんが書かれた創作小説『小学生探偵 小寺理緒』です。

お話しはこんな感じ。

もっとみる