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週刊審判ダイジェスト 第4号(2024年5月14日)

今週のプレイ

【4人制】塁審が追うべき打球とは

日本野球協議会オペレーション委員会審判部会が発行する『審判メカニクスハンドブック』の「四人制メカニクス」の「四人制審判取り決め事項」をみてみると、「塁審が打球を追うケース」のところに、

①自分の責任範囲に飛球(ライナー)が打たれたら、必ずゴーアウトして、止まって判定する。
②トラブルボールになると判断したときは、いい角度をとりながらできるだけ近づいて、止まって判定する。
③ライナー性の打球で、明らかにヒットになると判断したときは、打球の行方を確認し、その後のプレイに備える。

『審判メカニクスハンドブック』「四人制メカニクス」
日本野球協議会オペレーション委員会審判部会

とあります。これはMLBアンパイアマニュアルの『Mechanics for The Four-Umpire System』の「General Principles(↓)」から抜粋して翻訳し、内容を一部組み替え、まとめたものです。

(前略)
(2) One umpire will go out on ALL fly balls and line drives to the outfield, as well as on all batted balls that have potential for trouble (out-of-play areas, spectator interference, etc.). Outfield coverage is not required on line drives in the gap that are immediately read as non-catchable and are not susceptible to trouble such as spectator interference or a ground-rule double.
(3) Umpires going out on fly balls/line drives to the out- field should go out as far as possible, but are cautioned to be stopped when making calls.
(後略)

拙訳:
(2) 審判員は必ず1人、すべての外野へのフライボールやライナーを追い、トラブルボールになる可能性の打球(ボールデッドエリア、観衆の妨害など)も同様にゴーアウトする。捕球される可能性がないライナー性のあたり、もしくは観衆の妨害やエンタイトルツーベースなどのトラブルボールにはならないと即座に読める打球に関しては、外野飛球の責任範囲に含まれない。
(3) 外野に打球を追った審判員はできるだけ打球に近づくように努めるが、判定を下すときは必ず止まること。

ここで何点か深堀りして確認しておきたいことがあります。

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