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【インテリアデザイン】下北沢のサロン〜基本計画編〜

ヘアサロンとアイラッシュサロンが入った店舗の計画を行いました。私がいつも通っている美容師さんの独立プロジェクトで、パートナーの奥様が経営するアイラッシュサロンと共に開業します。このプロジェクトは物件探しのお手伝いからプロジェクトに参画することになりました。

始まり

ある日、いつものように美容室でカットをしていただいた日の晩、「実は独立をするのでメニューやロゴなどのアートワークを作っていただけませんか?」とお願いがありました。過去にもLINEのアイコンの製作をさせていただいていたので、当時仕事のなかった私にはとても嬉しい依頼でした。一応、建築設計の端くれでデザインもそれなりにやってきた私は無理を承知で「それならば、内装の設計からトータルでデザインさせていただけませんか?」と逆にお願いしてみました。私の逆依頼を快諾してくださり、それからこのプロジェクトはスタートしました。

打ち合わせ

まず、スケジュールと与条件を整理していきました。初めに決まっていたことは、ヘアサロンとアイラッシュサロンが同居するビューティサロンということです。融資計画、想定の工事計画ともにリンクさせて、いつまでに物件を押さえておけばよいかを掴み、出来るだけ良い物件に巡り会えるように準備していきました。今回は従業員数は一人ずつの2名なので、10坪程度の物件に絞ってリサーチをかけていきました。打ち合わせを重ねていくにつれ、次第に条件が整理されていきました。

基本計画・・・物件が決まる前にどのようなコンセプトで空間を作っていくかをすり合わせします。
基本設計・・・物件が決まった後に与条件を成立させるプランニングをしていきます。
実施設計・・・実際に施工するための図面を書きます。仕上げや設備など何を使うのか具体的に決めていきます。
解体工事・・・内装仕上げを必要に応じて解体します。図面と実際の建築が違っていることはよくあるのでプランを適宜調整します。
内装工事・・・図面に従って工事します。施工時のトラブルなどに対処するため現場監理を行います。

与条件

  • ヘアサロンとアイラッシュサロンは別の空間となるよう分けること

  • カット台、シャンプー台、アイラッシュブースは一つずつ

  • 坪単価の決定

  • バックルームをとる

  • タオルはレンタルを利用

  1. 水道ガス電気のインフラが整っていること

  2. サッシ、扉の状態が良好なこと

  3. 天井、壁、床の下地が良好なこと

  4. 給湯器が取り付け可能なこと

  5. エアコンがあること

  6. トイレがあること

これらがドンピシャでハマる物件はなかなか出ないものです。出来るだけ該当するものに出会えるまでは検索をかけたり、不動産屋さんに相談したりして調べていきました。

居抜きか、スケルトンか

予算のバランスがとりやすいのは居抜きだと思われます。使えるものはそのまま使い、必要に応じて変えていくことができるからです。一方、スケルトンは下地から作っていく必要がありますが、空間の自由度は高いと言えます。工事費を極限までギリギリ抑えてとにかく開店できればよい、という条件でもなければ居抜きだけに絞る必要はないと思います。

物件決定

数件の内覧を経て、とある美容室の居抜きが出てきました。数十年続けれこられたということで設備などはだいぶ古いものでしたが、外壁が煉瓦仕上げで趣があり、また角地であるため日当たりも良く広さも申し分ないということでお施主さんが一目で気に入り、インフラも整っていたのでほぼほぼ即決の形で決めました。人の第六感はなかなか侮れないものなので、きっといい美容室になるだろうと思います。

不動産会社から既存図を入手。青焼きの図面かつ、築年数は不明だが、かなり古いものだとわかる。
  1. 美容室の居抜き。天井や壁はできるだけ既存を生かす。

  2. 衛生設備機器のシャンプー台、流し台、トイレは入れ替え。給湯器は作動するものの、予算に合わせて入れ替え。

  3. 衛生設備機器のシャンプー台、流し台、トイレは入れ替え。給湯器は作動するものの、予算に合わせて入れ替え。

  4. 空調設備機器はエアコンのみ既存を使う。

  5. ・複数回にわたって改装された形跡があるので、施工単価がおおよそ1.2倍ほど見込まれる。

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