たかまっく

地の底にいる。

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    美談に朽ちる前に、日記を書いた。2023.9.19-11.30

    2023年9月19日から11月30日までの絵日記を一冊にまとめたZINE。 いつも通り生きていたら、突然色々なことが無理になり心も体も壊れ、現在進行形で休職中。 暴走する心身を落ち着かせるために絵日記を始めた。忙しく生きていたらわざわざ直視しない違和感や嫌悪感、ささやかな嬉しさなど、感情を解きほぐすことで自分という存在が保たれる気がした。 この日々を「人生にとって大事な期間だった」と安い美談でまとめないように、感情と日常の解像度が高いうちに綴った。 完治もなければオチもない、ドラマチックなことなんて起こらない日々徒然の記録。 著者  :たかまっく 印刷製本:株式会社コーヤマ H 182mm × W 128mm / 170P+cover ©︎Takamakku.2024.Printed in Japan
    1,430円
    takamakku
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    美談に朽ちる前に、日記を書いた。2023.9.19-11.30

    2023年9月19日から11月30日までの絵日記を一冊にまとめたZINE。 いつも通り生きていたら、突然色々なことが無理になり心も体も壊れ、現在進行形で休職中。 暴走する心身を落ち着かせるために絵日記を始めた。忙しく生きていたらわざわざ直視しない違和感や嫌悪感、ささやかな嬉しさなど、感情を解きほぐすことで自分という存在が保たれる気がした。 この日々を「人生にとって大事な期間だった」と安い美談でまとめないように、感情と日常の解像度が高いうちに綴った。 完治もなければオチもない、ドラマチックなことなんて起こらない日々徒然の記録。 著者  :たかまっく 印刷製本:株式会社コーヤマ H 182mm × W 128mm / 170P+cover ©︎Takamakku.2024.Printed in Japan
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最近の記事

初めて署名を出した。

インスタを見ていると、今日はストーリーで「ALL EYES ON RAFAH」と書かれた画像がやたらと流れてくる。AIで生成された画像で、砂漠のような荒野にテントが「ALL EYES ON RAFAH」の形に立ち並んでいた。実際には存在しない光景だが、ガザでの襲撃に対する抗議のムーブメントであることはすぐにわかった。 ガザについてはニュースやSNSで連日目にするので、大変なことが遠い国で起こっているんだなとは思っていたのだが、正直「遠い国」くらいの認識だった。毎週のようにデ

    • 鳩の交尾にやたらと出くわす。

      最近道を歩いていると鳩の交尾をよく見かける。ボーボー鳴いてるなと思ったらメスの鳩の上にオスがちょこんと乗っかり、2,3秒で事を済ませまた首を前後に振りながらボーボー言って飛んでいく。以前唐突に鳥の交尾の仕組みが気になって調べたことがあったが、詳しいことは忘れてしまった。流石に哺乳類とは違ったことだけ覚えている。 今日も散歩をしている時に求愛真っ盛りな鳩を見かけたのだが、随分いちゃついているように見えた。2羽は歩道橋の手すりに横並びになり、くちばしをくっつけたり頭をお互いに寄

      • おしゃれなカレーがまずかった。

        おしゃれなカタログギフトをもらった。インスタに部屋を載せていると時々取材を受けることがあり、その謝礼として頂いたものだった。おしゃれな瓶やおしゃれな袋、おしゃれなマカロンやおしゃれなレトルトカレーのセットなどいくつかの選択肢から好きなものを選ぶことができる。無駄な出費を抑えたい今の心境としては瓶や袋よりは実利に繋がるものがよく、マカロンは腹の足しにはならないのでカレーのセットを選んだ。 数日前に注文し今日届いたので早速食べてみると、驚くほどまずかった。レトルトカレーは期待値

        • 人毛は重油の回収に使われるらしい。

          友人に連絡したりSNSに投稿するほどではないけれど、自分だけで処理するには惜しい話のネタになりそうな事が起こる時がある。最近はそんなことばかりである。 髪を切りに行った。自分が通っているのはフリーの美容師で、シェアオフィスのような空間にいくつもの小さな個室が並んでおり、それぞれ個人経営の美容師やらネイルサロンやらエステやらが店を構えている。そこで店を出しているカマダさんという美容師にここ4年ほど髪を切ってもらっている。自分はカマダさんの技術に絶対の信頼をおいており、別人のよ

        初めて署名を出した。

          わからないまま、違うまま愛する。

          アマプラでウェス・アンダーソンの「犬ヶ島」を観た。この前久しぶりに「グランド・ブダペスト・ホテル」を見直したら、こんなに面白かったっけとしばらく余韻に体が包まれるほど引き込まれた。初めて見た時は構図と色合いが計算されたおしゃれな映画だなーという印象で、それは即ち「面白くはない」を意味した。 あの頃から自分の感性が変わったのか、非現実的な色彩や構図の精巧さ、共感の余地を与えないほどテンポ良く進む会話、人形のように無機質な役者の表情と抑揚のない話し方など全てが小気味よく感じた。

          わからないまま、違うまま愛する。

          あ、なんか無理。

          文フリに行こうと思っていたが、ベッドでぐったりしていたら夕方になってしまった。諦めて昼寝をしたら夢を見た。日差しがさす自分の部屋で存在しない恋人と談笑していて、ミントの匂いがした。起きたら一人だった。こんな夢を見たという、山も落ちもない話をする相手は思い浮かばなかった。 ずっと部屋にいたのに宅配を受け取れなかった。再配達用の紙切れを取りにポストを開けると会社の人事から書類が来ていた。所得補償保険の申請書の不受理通知だった。主治医が書いた内容に不備があった。 せっかく休職し

          あ、なんか無理。

          歯を白くしてみることにした。

          何かするかと思い立ち、歯のホワイトニングをすることにした。半年くらい前にスポーツジムのチョコザップに入会したものの、休職して余分な支出削減のために休会していた。3ヶ月以上休会すると自動的に課金が復活するらしく、勿体無いので最近甲斐甲斐しく通っている。月額料金内にホワイトニングなど体のお手入れ系サービスの利用料も含まれているため使ってみることにした。 適当に運動し、予約したホワイトニングの部屋に入る。口を全開のまま固定するカジュアルな猿轡みたいなものを口にはめ、薬剤を歯に塗り

          歯を白くしてみることにした。

          初めて懸賞に当たった。

          生まれて初めて懸賞に当たった。記憶のある限りではこれまで福引や抽選で景品をもらったことはなく、当選の連絡が来たときはピンと来なかった。インスタのストーリーに流れてきたキャンペーンで、企業アカウントをフォローした人に抽選で北欧デザインの家具や雑貨をプレゼントする企画だった。応募したのは随分前だったし、確か当選者1名の狭き門で期待していなかったのですっかり忘れていた。 当たったのはGUBIというデンマークのブランドのポータブルライトだった。充電式で好きな場所に持ち運べる間接照明

          初めて懸賞に当たった。

          男子中学生がお茶してた。

          豪徳寺の小洒落たカフェに行ってみたら、男子中学生の二人組がいた。学校の帰り道なのか、制服姿でにこにこ話しながら窓辺の席でレモンスカッシュを飲んでいた。教科書が入った大きなリュックを床に置いていた。 土曜日の昼下がり、店内は「ランチ後にちょっとお茶でも」な大人客がほとんどで、中学生の男子が二人でいる光景はとても新鮮に見えた。そして、彼らがとても純朴な出立ちであることがより新鮮さを際立たせていた。夏服に変わったばかりなのか、シワのない半袖のワイシャツは窓からの日差しを受けて真っ

          男子中学生がお茶してた。

          深夜、コインランドリーでサンポー平岸を思う。

          深夜1時。近所のコインランドリーに初めて来ている。コインランドリーの前を通るとお湯と洗剤が混ざった匂いが漂っていて、その匂いを嗅ぐとなぜか懐かしい気持ちになる。どこかの銭湯かもしれないし、誰かの家の風呂かもしれない。どこで嗅いだかは思い出せないが、同じ匂いを嗅いだ過去があることをいつも思い出す。 コインランドリーに来るのも随分久しぶりだ。最後に使ったのは学生会館に住んでいた頃だと思う。大学進学に伴い実家を出るとき、親には「お前は炊事洗濯何一つできないんだから」と言われ一人暮

          深夜、コインランドリーでサンポー平岸を思う。

          二丁目棒立ちDuolingo。

          なんとなく新宿二丁目に行ってみた。どこの店も扉を開け放って路上でもグラス片手に盛り上がっているゲイで活気付いている。以前は二丁目に集まる人たちに根拠のない苦手意識を抱いていた。一緒だと思われたくないという鬱屈した縄張り意識が根底にあったのかもしれない。そのくだらない自意識はもうすっかり消え去り、二丁目に集まる人たちを素直に楽しそうだな〜自分も混ざりたいな〜と思えるようになったのは嬉しい変化だ。 二丁目に足を運んだは良いものの、行きつけの店があるわけでも一緒に行く友人がいるわ

          二丁目棒立ちDuolingo。

          「あいつの料理は美味しいけれど、思いやりがない」

          昼間は友人とランチと散歩を楽しんで良いGW後半戦だな〜これはまさしくゴールデンだな〜と気分よく過ごしていたが、夜一人でここ数ヶ月の出来事やこれからのことを考えていると地獄みたいな気分になった。地獄みたいな気分を発散しようとNetflixでドラマを見ていると、木南晴夏の「あいつの料理は美味しいけれど、思いやりがない。あいつは料理じゃなくて、料理を作ってあげてる自分が好きなんだ」というセリフが妙に刺さって更に地獄みたいな気分になった。 今日はそうめんで冷やし中華もどきを作った。

          「あいつの料理は美味しいけれど、思いやりがない」

          都市伝説に心が躍る。

          先日初めて日光東照宮に行ってきた。仲のいい先輩と、現代社会を生きるのは負荷がでかいとよく話していて、蓄積した疲れを消化するために「パワースポット行こうの会」が昨年発足された。自分と先輩、そして歩くパワースポットと称されるエネルギーに満ち溢れた別な先輩の3人で、その名の通りパワースポットに行く会だ。心が疲弊した時は大自然に囲まれたくなるので目的地は自ずと都心から離れた場所になり、前回は奥多摩の「セラピーロード」というハイキングコースだった。GWだし他県まで足を伸ばしてみようとい

          都市伝説に心が躍る。

          狭小ベランダで限界チルタイム。

          まだ習慣ってほど染み付いてはいないが、最近夜中にベランダに出てぼーっと過ごすのがお気に入りだ。とはいえ我が家のベランダは大した広さはなく、住宅に囲まれているので眺望という概念は無い。部屋は2階で通りからも周りの建物からも視界に入りそうなので、人が寝静まった夜間だけのお楽しみである。隣の部屋の住人はやたらと神経質で何度も壁ドンを喰らっており、深夜のベランダでうるさくしようものなら何をされるかわからないのでなるべく物音を立てないようにそろりそろりと外に出る。落ち着くんだか疲れるん

          狭小ベランダで限界チルタイム。

          スタバで号泣している人が羨ましかった。

          渋谷のスタバで最近買った本を読んでいると、店の壁際で電話をしながら嗚咽する声が聞こえてきた。20代半ばくらいだろうか。男性がスマホを耳に当てながらおいおい泣いて、言葉にならない音を通話の相手にぶつけていた。 自分はイヤホンをつけていたし、彼も泣きながら話していたので正確になんと言っていたのかはわからない。彼が嘆いていたのか、喜んでいたのか、怒っていたのか、悲しんでいたのか、涙の正体はわからないけれど、広い店内で無関心な個人が集まる中で1人泣き続けられる彼を羨ましく思った。

          スタバで号泣している人が羨ましかった。

          書けども書けども紙が来る。

          休職中は然るべき給付金を受け取るために様々な紙に氏名や生年月日、住所や振込先を書かねばならない。一つ一つは大したことはなく慣れてしまえば機械的にこなせるようになるのだが、量が多くて骨が折れる。今月から書かなきゃいけない紙が増え、主治医や会社の人事に問い合わせなきゃいけない。ああ面倒くさい。紙を用意するだけで労働が免除されるので贅沢を言ってはいけないが、面倒くさい。 家にいると、ずっとベッドに横たわってNetflixオリジナルのサスペンスドラマを見て一日を終えてしまいそうなの

          書けども書けども紙が来る。