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「初めてのスカイダイビング!・・のはずが」の災難。

友人に誘われ、某所に”スカイダイビング”に行ってきた。

地上4000mから飛び降りるという恐怖心、そして、その恐怖心にわざわざ3万円という高額費用を支払う意味のわからなさに最後まで参加をためらっていたのだが、ネットに書き込まれている体験者のコメントを読んでいると、みなが口を揃えて「飛ぶと人生観が変わる」と書いていたので実際にどのように人生観が変わるのか気になり、参加をすることにした。

もしかしたら4000mから受け続ける風圧で瞼がくっきり二重になり、顔もシャープになって、地上に降りてきたときには私の顔は、横浜流星のように凛々しい男になっているかもしれない。

もしくは山崎賢人のように可愛い系になっている可能性も十分にあるだろう。
そんなことになれば、まさに人生観が変わったといってもいいはずだ。


スカイダイビング場につくと、さっそく講習が始まった。
参加者は男女合わせて20名ほどであった。

公式サイトには
「初心者安心、じっくり講習、不安がなくなるまで教えます!」
ということが書いてあったのだが、実際は私よりも一回りくらい年齢が若いであろうドレットヘアにピアスのいけいけお兄さんが

「飛ぶときはアゴあげる、飛んだらエビぞりになって、肩叩いたら手を広げるっていう感じで、よろしく~」

と言うだけの講習であった。

本当にこれだけで終わった。

そして参加者20名が死を覚悟した瞬間でもあっただろう。

その後、ものすごく小さいセスナに20人がギュウギュウに詰め込まれ、いよいよ空に旅立つことになった。

セスナ内は狭いこともあり、後ろの人が足開いて、その開いた足の中に人が入り、またその人が足を開くというような密着形式になっていた。
もちろん参加者には若い女の人もおり、その人を股の間にいれているラッキーボーイも何人か見受けられた。

ちなみに私の股の間に入っていたのはおじさんであった。
神様はなぜこんなときにでも私に試練を与えるのだろうか?
私にはそれが不思議でならなかった。


空に飛び立ち、10分、15分は経っただろうか。

これからいよいよセスナからダイビング、というところで衝撃のアナウンスが流れた。

「上空の風が強いため、一度地上に戻ります」

その後、地上に戻り1時間ほど待機したのだが、雨がポツポツと降り出し、上空の天候も思わしくないようで、そのまま中止になってしまった。


結局、私の初スカイダイビングは股の間におじさんを入れるという謎の時間を過ごしただけで終わったのであった。


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