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40代妻子持ちの転職活動振り返り③(引き継ぎ編その2)

氷河期世代の中年サラリーマン、takaです。

15年以上勤めた中小企業から、プライム上場の中堅メーカーへの転職が決まりました。転職活動の経緯や背景、感じたことなどを連載します。


転職先を見つけるまで

転職活動開始から内定受諾までの経緯は別の記事にまとめましたので、こちらをご参照ください。

引き継ぎのフロー

以下の流れで引き継ぎを実施しました。今回は以下の太字項目についての手記となります。

  • 引き継ぎのスケジュールを検討する

  • 退職の意思を伝える

  • 引き継ぎ先を決める

  • 関係者と調整する

  • 業務を洗い出して文書化する

  • 引き継ぎ先へ説明する

  • クライアント(顧客)に挨拶する

  • ベンダー(外部スタッフ)に挨拶する

  • 書類関係の手続きを確認する

  • 菓子折りを選定する

  • 私物を少しずつ持ち帰る

  • 最終出社日

前回の手記は以下を参照ください。

引き継ぎ先を決める

辞める人間が引き継ぎ先の人選をして、部門間の人員調整までするというのは一般的なのでしょうか? 会社の規模や辞める人間の職位にもよるかもしれません。

しなしながら人事というのは、現場間の話し合いで折り合いがつくものではありません。特にキーマンを動かしたいときは、お互いがお互いの事情を優先せざるを得ないので、さらに上の階層で決めてもらわないと平行線(時間の無駄)になります。

必ずどちらかが割を食うことになりますが、それが人事というものなので仕方がありません。

関係者と調整する

このステップが最も難儀なものとなりました。

後任のA氏は、現場の第一線で活躍する作業者です。顧客からの信頼も厚い。

このA氏をチームの司令塔としてリーダー職に充てた場合、これまでA氏がこなしていた現場作業を誰がやるのか、という問題になります。

マンパワー的な要因であれば、やりくりのしようがあったかもしれませんが、問題は物量ではなく、作業の質にあります。スキル的にA氏の代替を担える人員がチーム内にいませんでした。

このリソースを補うには、他のチームからエース級のメンバーを引っ張ってくるほか、選択肢はありません。しかしながら、メンバーを奪われる側のチームとしては、当然、「その人がいなくなったら業務がまわらないです」となります。しかしこちらとしても、「その人に来てもらわないとチームの運営が破綻します」となります(辞める人間にそれを言わせるのです。本当におかしいと思いませんか?)。

あちらを立てればこちらが立たず。

どちらを優先するのかは、会社が決めることです。すなわち、さらに一階層上の職位者が判断し、命令するほかありません。現場のリーダー同士が話し合ったところで、平行線を辿るだけです。

直属の上司は最後まで判断を下しませんでした。現場間の調整によりボトムアップで決定させようとしたため、意識のすり合わせや会議体の場が無駄に多く発生しました。皆で合議して八方よしの結末などない、ということを上司が理解していなかったのです。

私は会議の度に、「ご負担をおかけして申し訳ありません」と謝罪の言葉を述べることになりました。

皆、大人なので、言葉にはしませんでしたが、節々から態度に滲み出ていました。

お前が辞めると言い出さなければ、こんな調整しなくて済んだ。お前が面倒を起こした。お前のせいで。

「まぁ、人生だからしょうがないよね」

と口で言ってくれる人もいましたが、私はそそくさと会議室を去るのが精一杯でした。

最終的には、さらに一階層上の上司も巻き込んで、トップダウンで人事が決まりました。

他のチームからエース級のスタッフを引き抜くことになりました。

以下の記事に続きます。

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