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「在宅勤務」へのこだわりが薄れつつある

コロナ禍をきっかけに弊社でも在宅勤務制度が取り入れられ、そろそろ3年になろうとしている。

当初は週に1度しか出社せず、月曜出社の次が翌週の金曜だったりすると、会社の匂いが随分と久しく感じることもあった。しかしウィズコロナの昨今では、出社は原則週3日となり、在宅勤務の日のほうが少ないのが実情だ。

社会情勢の変化に伴い、在宅勤務制度がなくなったという他社の話を聞くたび、次は我が身かと身構えることもあったが、この頃は比較的穏やかに捉えることができる自分がいる。

家で過ごすことが苦ではない

もともと出不精で非アクティブ属性な私は、家で過ごす時間を苦痛には感じない。毎週末に予定が入っていないと落ち着かない人もいるだろうが、私はその逆だ。人と話すこともそんなに得意ではない。学生時代、初期費用が掛かる怪しい在宅ワークに応募しそうになったことがあるくらいだ(テープ起こしとか)。

そんな性質だから、家で仕事をやっていいというお達しが出たときは小躍りした。会社員は会社に行って仕事をしなければならない。これは常識だった。家で仕事をやるなら、不安定なフリーランスになるしかない。それが覆されたのだ。

会社員でありながら家で仕事ができて、安定した収入が得られる。何の憂慮もない。願ったり叶ったりであった。満員電車で片道1時間の通勤もしなくて良いのだ。

心持ちの変化

こんな働きかたが一生続けば良いと当初は思っていたが、3年近くこのような生活を続けていると、在宅勤務に対する有難みが薄れてきた。

自宅の環境が悪いわけではない。仕事用のデスクも用意したし、部屋に一人で籠って没頭できる。ディスプレイも27インチの4K解像度で、会社の備品より広くて使いやすい。

それでも、在宅勤務にはメリット・デメリットがあり、同じように出社勤務にもメリット・デメリットがある。絶対的にどちらかがいいとは言えないものだと感じるようになった。

具体的には、また別の機会に述べたいと思う。

自宅か会社かの問題ではない

家で仕事ができるか、ということは、実は自分にとってはそれほど重要なことではないのだ、ということが分かった。大切なのは、自分が望むように一日を過ごすことができるか(ストレスがないか)ということ。

考えてみてほしい。もし会社のフロアに他に誰もいない状況だったら、自分はそこで仕事をすることが苦痛だろうか?

その答えがNoだとしたら、在宅勤務がいい(=人間関係のストレスが嫌だから)、ということになるのではないだろうか。逆に言うと、人間関係のストレスがないのであれば、在宅勤務でなくても良いということになるので、もし転職を検討しているのであれば、必ずしも在宅勤務を取り入れている会社にこだわる必要はないのではないだろうか。

在宅勤務がなくなったら退職する! 在宅勤務がある会社に転職する! なんていう話も聞いたりするが、大切なのは家で仕事をするか会社で仕事をするかではなく、自分が望むように働くことができるか、である。

出社もそこまで悪くない

駅まで歩いて、電車に乗って、また駅から会社まで歩く……実は結構、いい運動になっていて、私の場合はこれだけで一日7000歩くらいになる。
会社のデスクや椅子は自宅に用意したものよりも快適で、広い。
冷暖房も、会社なら気兼ねなく使えるが、自宅では持ち出しになる(弊社では手当の支給はない)。

週2日に在宅勤務するくらいのハイブリッドワークが、バランスが取れていてちょうどよいと感じているが、在宅勤務制度がなくなったからといって、転職を検討するほど絶望するかというと、そこまでではない。

仮にもし、転職先がフルリモートの会社だったとして、誰にも相談できず、何でもかんでも自分一人ですべて解決しなければならない環境だったら? 業務時間中は常にカメラONで、PC画面を上司が監視していたら? 「こんなこともできないんですか?」とため息をつく同僚がいたら?

結局は、居心地の良い場所を見つける。それに尽きるのではないだろうか。


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