男子体操を中心に記事を書いています。 土佐弁が好きです。

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体操の技を覚えよう【平行棒02】腕支持系の技

前回のチャプター01では、ノーマルな支持系の技を紹介しました。 今回は「腕支持系」の技の紹介になります。 腕支持とは、肘を曲げて前腕から上腕までをバー上に置き、ふたつのバーの上に両肩が乗った状態をいいます。 前回紹介した技にも「腕支持受け」という要素がありましたね。 ここではそんな腕支持の状態から始まる技を紹介します。 ほとんどの場合、ノーマルな支持から行う技と同じ動きを腕支持から始めることによって難度が上がります。 それでは見ていきましょう。 ➀前振り上がり【A難度

    • 体操の技を覚えよう【平行棒01】支持系の技

      技を覚えようシリーズも残すところ2種目。今回からは平行棒の技を覚えていきましょう。 平行棒の技の要素は他の種目に比べてはるかに多様で、複数の要素を組み合わせてひとつの技とするケースも多く、技数が豊富な種目です。 そんな特性があるに関わらず、近年では選手が実際に試合で使う技が限定されてきて、皆が似通った演技構成を持ってしまっているのが現状です。 そんな平行棒も例に漏れず4つの技グループに分けられています。 グループⅠ:支持系の技 グループⅡ:腕支持系の技 グループⅢ:超

      • 体操の技を覚えよう【跳馬05】グループ分け

        跳馬はほかの種目と違い、ひとつの技のみで得点が決まる特殊な性質を持ちます。 しかし、他の種目と同様、技グループの概念は存在し、他の種目と同様、4つの技グループに分けられています。 このグループ分けが跳馬において効力を発揮するのが、種目別です。 個人総合を戦う選手は6種目を演技する中で跳馬は1つの跳躍技のみ演技します。 しかし、種目別跳馬を戦う選手は2本の跳躍技を揃えなければなりません。 種目別跳馬は2本の跳躍技の得点の平均を決定点として争われるためです。 この2本の跳

        • おもしれージュニア

          3月下旬にジュニアチームカップという世界中のジュニア選手が集まって行われた競技会がありました。 ドイツの首都ベルリンで、21の国から12歳~18歳の若き才能が集まり、しのぎを削ったこの大会。 ヨーロッパだけでなく、アメリカ大陸の国も集まる貴重な機会です。 ジュニアが集まる国際大会なんていうのはアタクシの大好物なのでもちろんチェックしますよね。 YouTubeでライブ配信もしていて、アーカイブが残っているので今でも見られます。 今回はその中から面白い演技をする選手を紹介し

        体操の技を覚えよう【平行棒02】腕支持系の技

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          体操の技を覚えよう【跳馬04】ロンダートから入る技

          これまでは前転とび、側転とびと、よく見られるとび方の種類の技を紹介していきました。 ここではロンダートから入る3つのとび方を使った技についてまとめています。 ▼ユルチェンコとびロンダートから入る技の中にもとび方は3種類あるのですが、中でもよく使われるのがユルチェンコとびです。 ユルチェンコとびとは、 ロイター板を踏む前にロンダートを経ることで進行方向とは反対向きにロイター板を踏み切り、バック転のような動きで進行方向にお腹を向けた倒立位で跳馬に着手する跳び方のことでしたね

          体操の技を覚えよう【跳馬04】ロンダートから入る技

          パリ五輪予選・男子種目別W杯制覇者

          2024年のシーズンが明けてから、2月~4月にかけて計4試合が行われた種目別ワールドカップ。 7月に始まるパリ五輪の出場権を懸けた予選大会でもあったこの大会は、例年以上にレベルの高い戦いとなりました。 カイロ・コトブス・バクー・ドーハと4都市で4大会が行われ、その順位に応じてポイントが与えられます。その4試合中ポイント上位の3大会の合計で争われました。 詳しいルールは過去の記事に書いてありますので興味のある方はどうぞ。 そして4月のドーハ大会をもって2カ月に及ぶ予選レース

          パリ五輪予選・男子種目別W杯制覇者

          体操の技を覚えよう【跳馬03】側転とび

          前回は跳馬において数あるとび方のうち、基本となる前転とびを使った跳躍技を紹介しました。 今回はふたつ目のとび方、側転とびの技を紹介します。 側転とびとは、助走路を走ってロイター板を踏み切った後に体を1/4だけひねらせて横向きで跳馬に着手するとび方です。 正確なデータがあるわけではありませんが、現在の男子跳馬では最もよく使われているとび方といっても過言ではないでしょう。 そんな側転とびにも、前回紹介した前転跳びのように、「1回宙返りにひねりを加える技」、「2回宙返りの技

          体操の技を覚えよう【跳馬03】側転とび

          体操の技を覚えよう【跳馬02】前転とび

          前回の記事では、跳馬には助走から跳馬に手をつくまでを指す「第一局面」と、跳馬から手が離れてマットに着地するまでの「第ニ局面」の概念があることを伝えました。 第一局面、跳び方の種類が様々あることがわかったところで、今回はその跳び方のひとつである「前転跳び」に焦点を当てます。 体操競技におけるこれまでの種目は、価値をもつ技を最大10まで揃えて演技を構成し、その価値点・グループ点・組み合わせ加点の合計でDスコアが出される仕組みでした。 しかし、跳馬はひとつの技だけで完結する種目

          体操の技を覚えよう【跳馬02】前転とび

          2023年世界選手権予選 各種目でEスコアが最も高かった選手

          パリ五輪まで100日を切り、すっかりムードはパリ五輪を鶴望するばかり。 2023年の世界選手権は、パリ五輪の出場権を懸けた予選とも言える大会でした。 その世界選手権の予選の男女全演技が、FIG(国際体操連盟)公式チャンネルにアップされています。 再生リストは男女全選手全演技、実に1500ほどのビッグデータが格納されています。 今回はその中から、男子各種目予選でEスコアが最も高かった選手の演技を紹介します。 技を積み重ねることで加算方式を取るDスコアに対し、不確実な実施に

          2023年世界選手権予選 各種目でEスコアが最も高かった選手

          体操の技を覚えよう【跳馬01】跳び方の種類

          体操の技を覚えようシリーズも折り返し、今回からは4種目め、跳馬の技を覚えていきましょう。 跳馬という種目は、最大25mの助走路を一直線に走り、ロイター板を踏み切って跳馬本体に倒立位で手を着いたのち、空中で回転したりひねったりして両足で着地するという種目です。 ほかの種目がおよそ1分間の演技になる中、わずか10秒間の演技で点数が出てしまいます。 そんな刹那にも、要素はたくさんあり、跳躍技もたくさんあります。 今回は跳馬の技を覚える前に抑えておきたい要素を紹介します。 ▼

          体操の技を覚えよう【跳馬01】跳び方の種類

          2024パリ五輪予選・種目別ワールドカップの現状

          2024年五輪イヤーが明け、体操界は2月から国際的なシーズンイン。 種目別スペシャリストたちがオリンピック出場権を懸けた予選の対象である 種目別ワールドカップが各地で開催されています。 2月15日~18日、エジプトのカイロでワールドカップシリーズ大会が幕を開け、 2月22日~25日には、ドイツのコトブスで、 3月7日~10日には、アゼルバイジャンのバクーで、それぞれ大会が行われました。 これまで3大会が終了し、残るは4月17日~20日のカタール・ドーハ大会を残すのみとなり

          2024パリ五輪予選・種目別ワールドカップの現状

          エムレ・ドダンリ(オクラホマ大)のゆか@2024年米大学対抗

          アメリカの大学生紹介。 今回はユル・モルダウアーを排出したオクラホマ大学から、エムレ・ドダンリ選手のゆか。 スピード感のある溌剌としたタンブリングが特徴のドダンリ選手のゆか。 初手に伸身の新月面宙返り(2回宙返り2回ひねり)《F難度》を実施。 さらに、開脚座からのシンピ倒立でグループⅠを消化した後のシリーズでは、伸身前宙《B難度》+前方2回半ひねり《E難度》という珍しい組み合わせを実施します。 世界でも数えられるほどしか例がない組み合わせを実施するフレッシュなゆかの演技

          エムレ・ドダンリ(オクラホマ大)のゆか@2024年米大学対抗

          ブランドン・ダン(イリノイ大)のあん馬@2024年米大学対抗

          アメリカの大学生紹介。 今回はイリノイ大学から、あん馬のスペシャリスト、ブランドン・ダンの演技を紹介します。 先の記事でも触れたように、開脚旋回が流行する中にあって閉脚で魅せるあん馬をする選手も増えています。 ダンのあん馬は閉脚で美しい旋回を終始崩しません。 冒頭に魅せるは、ショーン《E難度》、ベズゴ《E難度》、さらにベルトンチェリ(3/4ショーン)を伴うF難度のフロップ! これまでもF難度のフロップをする選手はいましたが、彼のフロップは… ベルトンチェリ→ループ→ル

          ブランドン・ダン(イリノイ大)のあん馬@2024年米大学対抗

          フレデリック・リチャード(ミシガン大)の鉄棒@2024年米大学対抗

          アメリカの大学生紹介。 今回はミシガン大学から、昨年の世界選手権アメリカ代表であり、個人総合銅メダリストのフレデリック・リチャードの鉄棒を紹介します。 シニア1年目で強豪アメリカの代表を勝ち取り、あまつさえ世界選手権の団体・個人総合のメダルまで獲得してしまうエリート。 リチャードが特に得意とするのが鉄棒です。 コバチ系とトカチェフ系を併せ持つ大変華やかな演技を見せてくれます。 2024年に入ってからの鉄棒では、昨年の世界選手権では使っていなかったF難度のリューキン(伸身

          フレデリック・リチャード(ミシガン大)の鉄棒@2024年米大学対抗

          ザック・グラナドス(ミシガン大)のあん馬@2024年米大学対抗戦

          アメリカの大学生紹介。 今回はミシガン大学から、ザック・グラナドスのあん馬の演技を紹介します。 近頃のあん馬は、開脚旋回の流行が目立ち、シュピンデル系やブスナリなど、初めから終わりまで開脚で通す選手もいるほどです。 一方で、ショーンやベズゴといった技を使い、閉脚で魅せる選手もまた然り。 一大勢力として顕著なのが、下向き転向、いわゆるロシアン転向系の技を連続して魅せる選手たち。彼もまたその1人です。 グラナドスのあん馬は、閉脚戦士の中でも特に珍しいバンメン《E難度》という

          ザック・グラナドス(ミシガン大)のあん馬@2024年米大学対抗戦

          マイケル・ジャロー(ペンステイト大)の平行棒@2024年米大学対抗

          アメリカでは、年が明けた1月初週から各大学による対抗戦が 始まっています。 今回はその中から、ペンステイト大学に所属する マイケル・ジャローの平行棒の演技を紹介します。 近年では使う選手のいなくなってしまった、 F難度の【テン・ハイビン】を構成に入れた今日では珍しい演技。 【テン・ハイビン】以外にも、車輪ディアミドフやヒーリーの実施もかなり高精度なもので、片腕支持系の技が得意な選手であることが窺えます。 倒立の姿勢も天に向かって真っ直ぐ伸びるような表現が素敵ですね。

          マイケル・ジャロー(ペンステイト大)の平行棒@2024年米大学対抗