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台湾のインバウンド状況2023年8月。日本のインバウンドの戻りはすごい。

コロナの話題も聞かなくなった今日この頃。インバウンドに沸く日本。
3月に約3年半ぶりに日本に帰った時は東京に外国人の方がいてびっくりした。
日本のコロナ前2019年の訪日客数3188万2000人。消費額は4兆8,135億円だった。JNTOが情報を公開しているデータで見ると各国の訪日具合がわかりやすい。(わかりにくいか…)

2019年1月23年7月までの各国旅行推移

19年1〜7月同月比で比較すると19,624,803人(19年)と13,032,855人(23年)で約66%の回復してきている。韓国84.88% 台湾74.59%と19年に迫る勢いで訪日客数が戻ってきている。アメリカはすでにコロナよりも113.47%超えている。訪日客数は少ないものの宿泊日数は韓国・台湾よりも長い日数と消費金額もかなり大きい。

2019年と23年1〜7月累計比較

日本人の出国状況

日本のパスポートがビザなしで227都市のうち、193都市に行くことができるという世界最強(現在はシンガポールが1位)のパスポートなのに所持率がなんと約17%という状況。同じ島国の台湾やイギリスなどは60%らしい。
海外に住んでいるのでなぜ出ないのかが不思議ではあるものの、日本国内で満足できる優れた国なのでしょう。

台湾のインバウンド状況

台湾国内のコロナ前とコロナ後の月別状況。中国はさておき2019年の日本の旅行者(青)は月で20万人を超す勢いで訪台していたのにも関わらず、パスポートでも言及した通り他国と比較していもかなり減少している。
2019年の日本人の訪台数は 2,167,952人と中国に次ぐ2番目の国であったが、現状19年1〜7月で比較すると約35%とコロナ前の状況に戻ってきていない。
1〜7月の2019年6,966,024人と23年3,232,316人を比較すると約46%と、日本の観光と比較するとコロナ前の66%前後まで戻ってきているので20%近い開きがある。

台湾国内のコロナ前とコロナ後の国別/月別の状況

19年1〜7月で日本の訪台数が35%しか回復していないのは少しショック。円安も海外旅行を選択しない大きな理由か。
他の国は韓国57%、香港60%、アメリカ76%、東南アジアのベトナム・タイ・シンガーポールなどは95%近くまでコロナ前とほぼ同じ水準まできている。

コロナ前1〜7月の台湾入国数値を月別で比較

台湾人の出国先

台湾の人は約2,300万人の人口だが2019年はのべ約1,710万人海外に出国している。ちなみに日本の2019年の出国数はのべ約2,000万人である。
このコロナ後の急激な日本の伸び、台湾人の友達はよく海外(日本)にいくし、その回数はかなり多い。聞いていると都心部だけではなく、地方にもいく台湾人をよく見る。今後インバウンドは多くの海外旅行者にリーチさせ、ストーリー性のある印象に残るもがないと選んでもらうことも難しいだろう。

台湾の出国国別

19年と23年1〜7月累計比較だと日本・韓国への渡航は約75%と戻りつつあり、東南アジアのベトナム・タイ・シンガポールやアメリカ・ヨーロッパも80%とかなり回復している。

コロナ前1〜7月の台湾出国数値を月別で比較

台湾への渡航者の年齢層

高齢者の渡航者比率は若干下がった。1〜9歳が増えたので家族旅行などが増えたのか?

台湾への日本渡航者の年齢層

2019年と2023年の各国渡航者の年齢層の比率差

全体的に見てコロナ前より高齢者の比率が増加している。

2019年と2023年の各国渡航者の年齢層の比率差

台湾への各国旅行者の平均宿泊日数

全体的に宿泊日数はコロナ前と比較して増加傾向にある。
アメリカの宿泊日数も大幅に増加傾向にある。

各国旅行者の平均宿泊日数

今後の台湾インバウンド

台湾人の日本への渡航回復とは逆に、日本人の台湾への渡航の回復は遅れている。20〜30年代の減少も大きく、今後は若年層へのアプローチとリピーターへの新しい提案も必要だろう。日本のパスポート所持率も大きな課題になるが、今後経済的にも成長していく近場の東南アジアからのインバウンドも期待ができそうだ。
台湾から日本へのインバウンドは今後も変わらず続きそうだが、訪日リピーターにどのように認知アプローチしていくのかで旅先決定も大きく変わるのではないかと思う。日本の人と話すと受け入れインフラが…とかよく聞くが、台湾の旅行者と話すとむしろ必要なくすでに快適だという。

参考資料
JNTO
交通部觀光局觀光統計資料庫


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