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共生社会とオープン・ダイアローグ

こんにちは、対話スペースけやきのきよこです!

2023年4月9日まで、出版社SBクリエイティブさんが、『発達障害啓発週間』に合わせ、自社で出版された発達障害に関連する電子書籍9冊を期間限定で無料公開しています。
ADHD当事者として、より多くの方に発達障害について知ってもらえる機会を作っていただき、感謝です。

対話スペースけやきの参加者の方におすすめ頂いて、そのうちの『学校の中の発達障害』(本田秀夫)を読んでみました。

共生社会とは

本の中に『学校を小さな共生社会にしていく』という言葉が出てきます。
そのためには、『「みんな一緒に」ではなく、「お互いをリスペクトしていく姿勢」が大事』と書かれています。

この部分には、学校は子どもたち一人ひとりが共生社会の主体的な参加者として、それぞれを尊重しコミュニケーションする事を学ぶ場所でもある、という思いが込められているように思います。

共生社会とは、どういう物か、改めて調べてみました。
例えば内閣府の資料には
『障害がある、ないにかかわらず、女の人も男の人も、お年寄りも若い人も、すべ ての人がお互いの人権(私たちが幸福に暮らしていくための権利)や尊厳 そ ん げ ん (そ の人の人格を尊いものと認めて敬うこと)を大切にし、支え合い、誰もが生き 生きとした人生を送ることができる社会、これを「共生社会」といいます』
とあります。

そして、その続きに
『この「共生社会」をともにつくっていかなければなりません』
とあります。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/udsuisin/pdf/kyo09.pdf

『心のバリア』

人権の実現を阻むバリアには、個人の特性に合わない施設やインフラなどの物理的なバリアの他に『心のバリア』という物もあります。

障害・人種・性別などさまざまな個々人の多様性・違いに起因する差別・偏見、あるいは敵意など。
それらは人々が手をつなぐ事を邪魔し、問題解決を阻みます。

心のバリアの解消には、『自分とは違う』他者とコミュニケーションしようとする気持ちと能力を一人ひとりが持つことが大切です。

共生社会を作っていくための取り組み

異なる他者とコミュニケーションを行っていくことは、無為では上手く行きにくいのが現実です。

そのため、円滑なコミュニケーションのため、対話の場にファシリテーターが参加することや、各種の対話メソッドの利用など、その場に応じた取り組みが行われています。

オープン・ダイアローグもその一つです。
元々は精神疾患の治療法でしたが、日本では対人関係や福祉・教育の問題解決にも効果的である事が知られ、応用されるようになってきています。

オープン・ダイアローグでは、参加者の考えや声の多様性に価値が置かれます。
よって、共生社会の実現のため、重要な視点を含んでいる対話方法だといえます。
また、対話へ参加する事は、お互いの違いを尊重しお互いの意見を活かしていく事のトレーニングにもなると考えられます。

〈オープン・ダイアローグについて〉
フィンランドで考案された対話メソッドです。
対等な立場でお互いに敬意を持ちながら「聴く」「話す」を続けていくと、本人の中から自然と改善や回復が湧いてきます。

元は精神疾患の治療法として生まれましたが、
現在では福祉や教育、会社組織など色々な場所に広まりを見せています。

★対話で話された内容は外部へは持ち出されません
★対等な立場で行う、安心・安全な対話の場です
★対話中のどんな一言にも、沈黙にも価値があります。

対話スペースけやきは広島県福山市を中心に、オンライン・オフラインで対話実践やオープンダイアローグに役立つ勉強会を行っています。

下記公式LINEにコミュニティの概要や開催予定などを掲載しています。
ご興味のある方、ご質問のある方は、どうかお気軽にお問い合わせください。

https://lin.ee/biwD1RJ


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