立原道造・ヒヤシンスハウス~詩人が夢見た小屋~
1、立原道造とヒヤシンスハウス
立原道造は『萱草に寄す』(わすれなぐさによす)など数多くの詩作で著名であるが、建築家としての属性があることは世にあまり知られていない。
立原道造は、1914年(大正3年)に生まれ、東京帝国大学工学部建築学科を卒業後、石本建築事務所(石本喜久治・分離派建築会)に入所するも、1939年(昭和14年)満24歳で結核で没する。東京帝国大学在学中、岸田日出刀研究室に属し、建築の奨励賞である辰野金吾賞を3度受賞したが、一年下の丹下健三が1度しか受賞していな