#仕事のコツ

昭和の時代に社会人としてデビューした私
しかも、警察社会という旧時代の組織
仕事を教えてもらったことはない
仕事は先輩から盗むものだった

自分が教える立場になった時、すごく戸惑った
教えてもらうことを当たり前に思っている新人類
教えないと不作為のパワハラだと思うZ世代
に対応しなければならない

新人警察官の教育係だったことがある
職務質問、捜査・取り調べ、交通取締・事故処理などの実務を教える実習指導員だ
ある時、「書くものを持って集合してくれ」と新人警察官を集めた
すると、ペンしか持って来なかった者が数人いた
つかさず、「ペンだけではメモは取れないよな」と言うと、ひとりが「書くものと言われたので」と答えた
確かに自分の言い方が言葉足らずだったかもしれない
言われたことに対して、すごく素直なのだが、「考えてもらいたいのだ」
また、仲間内でコミュニケーションが取れていないのか、メモ帳やノートを持って来た人間と持って来なかった人間がいたことに違和感を覚えた
我々の世代であれば、互いに声かけをして全員がペンとメモ帳・ノートを用意する
与えられて育ったのか、考える力が乏しいのだ
また、コミュニケーションも乏しい

これは警察の仕事をしていく上で、致命的なのだ
現場に行って、
・何が起きて何をすべきか
常に考えなければならない
ひとつとして、同じ現場はない

受け身ではダメなのだ
・自ら考え
・自ら実践する
新人であっても、このような気構えを持って仕事に望むことが大切ではないかと思う

指導員のスローガンに「やって見せる、やらせてみせる」というのがあった
見せるだけで教えないと私は解釈して指導していた

交番における実習指導員の巡査部長さんに2つのタイプがいた
ひとりの方は丁寧に指導していたが
もうひとりの方はほとんど教えない

半年過ぎて、その差は歴然だった
ほとんど教えなかった方は一人前の警察官として自信を持って仕事をしていたのだ
教わっていなかった新人警察官は必死に考え、勉強したそうだ

仕事のコツというテーマにそわない話だったかもしれない
コツは自分で掴むもの
教わるものではないと思う
自分の頭で考え、形にする

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?