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ボーイズカップルの日常をシェアしたい。「TaikiNoah」に込められた思い

ボーイズカップルがキャラクターに!「TaikiNoah」プロジェクト

日本人のTaiki(タイキ)と韓国人のNoah(ノア)は、ともに世界で活躍するモデルであり、交際3年以上のカップル。
彼らがキャラクターになり、イラストや実録マンガの展開を繰り広げていくプロジェクト「TaikiNoah(タイキノア)」のスタートにあたって、プロジェクトに込めた思いを語ってもらいました。


―まず、お二人のことをまだよく知らないという方に向けて、モデルとしてのお話を聞かせてください。それぞれモデルになったきっかけは?

Taiki 大学生の時に「究極を目指したい」という思いがあったんです。当時の僕は「毎日成長しないとつまらない」と考えていたんですけど、モデルって絶対に努力をしないと進めない世界だと思ったんですよね。ランウェイを歩く時って、語ることもなくただ歩くだけ。その歩く瞬間に自分の人生が詰まっている…すごい努力や成長を要求される仕事だと思って目指しました。なので、就活も一切しませんでした。
ただ目標は「モデルになること」ではなく、「パリコレを歩くこと」でしたね。

Noah 私はもともとモデルを目指していたわけではなくて、Taikiと出会って「一緒に何かしたい」という思いが強かったんです。

Taiki Noahと初めて出会った時に「原石を見つけた!」という気持ちを抱いて、僕から誘いましたね。韓国のコンビニの前で、ウォーキングを教えたりしました。

Noah 「Taikiと一緒なら何でもできる、何でも大丈夫」と思って…それは今もなんですけど。だから、「愛のために、自分のためにもモデル頑張ってみよう!」という気持ちがきっかけです。

―お二人のきっかけが対極的なんですね。

Taiki 出会った時はお互い自分と性格が似てる、と思ったんですけど、付き合っていくうちに「あれ?正反対だったな」と気付いたところがたくさんありましたね(笑)。

―Noahさんは、実際モデル活動を始めてみていかがでしたか?

Noah とにかく新しい世界で、すごく緊張しました…。ドイツにいた時、企業のモデルをやったことはあったんですけど、それとは全然違う世界でしたね。Taikiがひとつひとつアドバイスをくれて、すごく助けてもらいました!

二人で初めて行ったファッションパーティーでのツーショット。衣装も二人セットで借り、記念すべき初めてのオフィシャル写真です。


―さっき「付き合ってみたら正反対だった」と言ってましたけど、モデルの仕事をするなかで衝突したことはありましたか?

Taiki 衝突ってほどではないんですけど…太りたくないのにNoahがいっぱいごはん作ってくれるから、「食べなきゃいけないじゃん!」って怒っちゃったりしました(笑)。

Noah 「じゃあ食べなきゃいいじゃん!」って言い返しました(笑)。

Taiki あと、僕は仕事のことを思ってファッションのイベントなど、自ら社交的な場によく行って自分を売り込んだりしていたのですが、人付き合いが苦手だったNoahは連れ回されて疲れてしまってましたね。

Noah 今はかなり変わりましたし、色んな人と会うのは楽しいですけど…。私が育った環境で子どもの頃は、LGBTQに対する偏見も強くて「仲良くなってもまた傷つけられるかもしれない」という怖さがあったんですよね。だから周りに対して「近付かないで」という気持ちが強かったです。Taikiさえいてくれればいい、と思ってたし。

Taiki でもそれじゃ日本での生活が楽しくないだろうって、仕事だけじゃなくて友達を紹介したりしました。

Noah そのうちにだんだん慣れてきたんですよね。


「ありのままの日常」をシェアしたい

―そうやって、モデルとして活躍されてきたお二人が今度はキャラクターになって、イラストやマンガを展開していく「TaikiNoah」のプロジェクトですが、始まったきっかけは何だったんでしょうか?

Taiki 日本で「ゲイ」というと、やっぱりまだまだテレビに出ている面白いオネエキャラのタレントさんの印象が強いと思うんですけど…自分たちは、モデルというお仕事はさせていただいてますが、中身は至ってテレビ的タレントではない、どこにでもいる様なゲイだと思っています。なのでありのままのゲイライフを知ってもらいたい、また同性を好きになることは変なことでもないし、特別なことでもない。色んな人がいるよってことを伝えたいな、とずっと考えていたんですよね。

Noah なのでゲイカップルである自分たちの日常を、たくさんの人にシェアしたいという気持ちがありました。

―イラストやマンガで発信することで、よりたくさんの人に知ってもらえるんじゃないか、と。

Taiki そうですね。そのほうがもっと親しみを持ってもらえるんじゃないかなと思いました!!

Noah 「私たちカップルだよ」と言うと、よくすぐに「どっちがどっちなの?」とこんな風に聞かれるんですけど、その様な事をいちいち聞かなくなるくらいナチュラルな世界になって欲しいなと思います。

Taiki ストレートの方からするとわからないことばかりだし、悪気はなくて好奇心で聞いてくるだけだと思うんですけどね(笑)。
僕はNoahが言うようにナチュラルな世界…ゲイであろうがレズビアンであろうがバイであろうがトランスジェンダーであろうがストレートであろうが、いつかは、そんなことがもうどうでもいいことぐらいになって、誰も気にしない世界が来ると思っていて。その第一歩というか、まずはいたって普通のゲイカップルの生活を知ってもらえたら嬉しいな、と思ってます。
あと、さっきNoahが言ったようにまだまだ「偏見が怖い」と感じているセクシュアルマイノリティの人は少なくないと思います。特に10代は…僕もそうだったんですけど。

Noah それくらいの年齢は、やっぱり心配になることばっかりなんじゃないのかな。そんな方々に「自分にオープンに生きるって楽しいよ!」と伝えたいですね!私は今、すっごく楽しいので。

Taiki 誰かのために生きてるわけじゃないですからね。自分自身の人生。カミングアウトしてつらい思いをしたとしても、一人じゃないって思って欲しい。もちろん、絶対カミングアウトすることが良いとは思ってません。でももし、どこか引っかかるところがあるなら「自分らしく生きる」ってことを大事にしてもらえたら嬉しいですね。
僕は生まれ変わっても、またゲイでいたいと思ってます。

Noah うんうん、私も!

―お二人もつらい思いをした経験があるから、そう思うんですよね。そのあたりのストーリーも今後マンガで紹介していくということなので、ぜひたくさんの人に読んでいただきたいですね。

Taiki インスタのフォロワーさんによく「なれそめを教えてください」とよく言っていただいてたんですけど、もうすぐマンガになるからと思って「もう少し待っててください!」と返していたんですよね。お待たせしちゃっている方たちに、知ってもらえるのもすごく楽しみです!

―実際、イラストやマンガを初めて見た時はどんな気持ちでしたか?

Taiki まさか自分がマンガの主人公になるなんて想像もしてなかったので(笑)、やっぱりまだ実感できないところはありますね。嬉しいんだけどちょっとくすぐったい、みたいな。

Noah 思ってもなかったことだもんね。

うるひこ先生によるマンガは、毎週Twitterにて配信。ほのぼのとした日常やなれそめエピソードなど、英語版中国語版も同時に展開していきます。


全く違う人間同士として、これからも生きていきたい

―マンガで描かれるエピソードは、全て実話なんですよね。

Taiki はい。マンガにするためのエピソードを出していくなかで、付き合ったばっかりの時こんなことあったなーとか、この3年半を振り返るきっかけになりましたね。嬉しくもあり、「もっと頑張らなきゃ!」って気持ちにもなりました。

Noah マンガを読んで初めて出会った時のことを思い出して、「もしTaikiと出会ってなかったらどうなってたんだろう」ってすごく思いましたね。Taikiがいなかったら日本で生活することもなかったし。
あと昔のケンカの話とか思い出して、また「やっぱりお互い正反対だね」って思ったりもしました(笑)。

Taiki そうだね(笑)。僕は、恋人だから「言わなくても伝わる」みたいな関係が理想で素敵だなと思ってたんですよ。

Noah 「いや、言わなきゃわかんないし」って言ったよね。

Taiki 僕らはカップルだけど、でも一人一人違う人間なんだよなって、昔のことを振り返って思いました。

―改めて、自分たちは違う存在だと実感したんですね。

Taiki だからこそ、お互いを理解して尊重し合って、これからも生きていきたいなって思います。
…でもマンガにしてもらうほど僕らは特別じゃないんですよ、普通ですよ~って思ってるので、ちょっとしたプレッシャーもあります(笑)。

Noah ね(笑)。でも楽しんでもらえたら嬉しいです。

―このプロジェクトとは別で、「neufneuf(ヌフヌフ)」としてアーティスト活動も始められるんですよね。

Taiki はい。音楽については全く新しい道を進む感覚なんですよね。イラストやマンガは、今までや今の自分たちを手段を変えて表現していく感じですけど。今までは主にファッションパーティー、イベントでのDJをすることはありましたけど、ここからは本格的に音楽の質を高めて、聴いてくれる人たちを楽しませるために、しっかりやっていきたいです。

Noah 大変だけど、でもすごくわくわくしてます!みんなを巻き込んで、どんどん楽しいことをやっていきたいな。

―最後にファンの方や、これからファンになってくださる方へメッセージをお願いします。

Taiki あの、「ファン」っていう呼び方に慣れないんです…(笑)。
とにかく、「見つけてくれてありがとう」という気持ちです。知ってもらえたことだけですごくありがたいんですけど…イラストやマンガを通して、好きになってもらえたらもっと嬉しいです。

Noah 気になってくれた人、好きになってくれた人と交流する場を作っていきたいですね!私たちがみんなに、楽しんでもらう場を作りたいって思ってます。


TaikiNoahプロジェクトスタートにあたって、イラスト担当の真嶋しま先生・マンガ担当のうるひこ先生からメッセージをいただきました。


Taikiさん、Noahさんをキャラクター展開されるにあたって、イラストを担当させていただき大変光栄に感じております。
事前にInstagramを教えていただいたので、お二人のビジュアルや雰囲気を把握しておこうと更新される度に確認しているうち、すっかりファンになってしまいました!笑
お二人ともお写真から幸せオーラが滲み出ておりますので、こちらまで気持ちがほっこりいたします。
また、モデルさんなので二次元のキャラクター並みのスタイルと美しいお顔お持ちですので、本当に目の保養です…!
そんなステキなお二人をイラストからも、少しでもお伝えできるよう、頑張らせていただきたいと思います!!
真嶋しま

お二人のインスタグラムを見た最初の感想は、こんなに美しい二人がカップルで、さらに二人ともモデルとして活躍されているなんて…
そんな夢のような人生があるのか?と思ったほど、絵に描いたような、憧れのような、そんな印象でした。
正直…最初は、自分とは正反対の華やかな遠い世界を、漫画を通してうまく表現できるかどうかとても緊張していた部分がありました。
しかしこのプロジェクトを通して、お二人のエピソードを聞いていくと「大切な人に出会えた」という、多くの方と何も変わらない純粋な恋愛だということを感じ、一気に親近感がわき、モデルの華やかなTaikiさんNoahさんから、一組の素敵なカップルとしてより広い視野でお二人のことを応援したくなったのが印象的でした。
普段、漫画を描くときは盛り上げて見せ場をつけて印象深くするシーンを作るのですが、TaikiさんNoahさんのエピソードを描くときは、一切そういった脚色をしないように気を付けました。
二人の当時のリアルな気持ちを表現できるように、ありのままの出来事を再現できるように描いています。
実際、本当にかわいいエピソードばかりです。
読む方にもそんなリアルなお二人を思い切り楽しんでいただけたら嬉しいです。
うるひこ


モデルとしての活動を続けつつ、新しい世界を展開していくTaikiとNoah。
真嶋しま先生によるイラスト、うるひこ先生によるマンガはTwitterで配信していきますので、ぜひお楽しみください!


このnoteでは、インタビューやコラム、デート日記などを配信していく予定です。
「二人のこんな話が知りたい!」など、リクエストお待ちしています!

「TaikiNoah」を知ってくださりありがとうございます! ご感想や、「二人のこんな話が知りたい!」などリクエストお待ちしています!