見出し画像

「三井寺(園城寺)」お花見&参詣録【滋賀県・大津市】

三井寺滋賀県大津市にある天台寺門宗てんだいじもんしゅう総本山のお寺です。正式名称は 長等山園城寺ながらさんおんじょうじ(通称が三井寺)。ご本尊は 「弥勒菩薩みろくぼさつ」です。三井寺の名の起こりは、天智天武持統天皇の三帝が誕生の際に御産湯に用いられたと言う霊泉があり、「御井みいの寺」と呼ばれたことから「三井みい」になりました。壬申じんしんの乱に敗れた大友皇子の皇子(大友与多王よたおう)が 父(大友皇子)の慰霊のために「荘園城邑じょうゆう」を寄進し、天武天皇より「園城」と言う勅額を賜ったのが「園城寺おんじょうじ」の始まりとされています。春には広大な境内にはソメイヨシノを中心に1300本の桜が咲く、滋賀県有数の桜の名所でもあります。・・・と言うことで、今回は三井寺のお花見&参詣レポです。🙂👍



三井寺(園城寺)

三井寺みいでら滋賀県大津市、琵琶湖の南西部の長等山中腹にある1300年の歴史を持つお寺です。天台寺門宗てんだいじもんしゅう総本山で、正式名称は長等山園城寺ながらさんおんじょうじ金堂の南東に建つ鐘楼が吊る巨大な梵鐘は、湖国近江の名勝/近江八景の一つ「三井の晩鐘」として有名です。三井寺本堂金堂には ご本尊の「弥勒菩薩みろくぼさつ」が祀られています(但し、 弥勒菩薩みろくぼさつ は「絶対の秘仏」とされ、一般の参拝者が拝観することはできません😔)

近江八景/三井の晩鐘

667年に天智天皇により飛鳥から近江遷都され、この地に「近江大津京」が開かれますが、672年に壬申じんしんの乱が起き に敗れた大友皇子は没し、その(皇)子 大友与多王よたのおおきみが 父(大友皇子)の慰霊ために自らの荘園城邑じょうゆうを寄進します。686年には天武天皇より「園城」との勅額を賜り、「園城寺」の社号を与えられたのが始まりとされています。(後に智証大師円珍により再興されます)🤔

三井寺の名の起こりは、天智・天武・持統天皇の三帝の誕生の際に、御産湯に用いられたと言う霊泉があり、そこから「御井の寺みいのてらと呼ばれていましたが、転じて「三井寺」になったと言われています。😮
三井寺滋賀県でも有数の「桜の名所」でもあり、百以上の国宝重要文化財(重文)、名庭、唐院や三重の塔が建ち並ぶ広大な境内にはソメイヨシノを中心に約1300本の桜が咲き、満開時には夜間特別拝観として一帯がライトアップされ 桜と堂塔伽藍が美しく浮かび上がります。🤩2015年には、「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」の構成文化財として日本遺産に認定されました。🤓


三井寺へのアクセス

■所在地
 〒520-0036 滋賀県大津市園城寺町246

■交通手段
◆電車

 ・京阪石山坂本線 三井寺駅より徒歩7分
 ・京阪石山坂本線 大津市役所前駅より徒歩12分
 ・JR東海道本線(琵琶湖線)大津駅 または JR湖西線大津京駅より
  京阪バス三井寺下車すぐ
◆車
 ・名神高速道路 大津I.Cより 湖岸道路経由約10分
 ・国道1号線より 国道16号線経由約10分

三井寺公式HP>参拝案内>交通手段より抜粋
三井寺の所在地
大津駅から三井寺までの移動ルート

JR大津駅はJR京都駅から在来線で2駅目(京都→山科→大津)9分の乗車/200円です。大津駅から三井寺までは 徒歩で30分位です。🙂👍


境内マップ

三井寺境内の散策には、以下のURLに電子データの境内図があります。
三井寺公式HP>参拝案内>境内図Map
(⇒小window内から見えるMapを上下スクロールしながら移動するタイプ)

また、以下のURLからも「境内案内図」(下図)を参照できます。
三井寺境内マップ - 写真展つくろひ (fuji-field.jp)

三井寺 境内案内図


境内散策(大門~釈迦堂~金堂~鐘楼~閼伽井屋~霊鍾堂)

大門だいもんをくぐると、すぐ左側に拝観受付があります。ここで入山料600円を支払ってパンフを貰って下さい。ここから参拝スタートです。🙂👉

大門【仁王門】(重文)_室町時代/実は天台宗の古寺常楽寺の門だったが、豊臣秀吉が伏見に移築、その後徳川家康がこの地に再移築されたとのこと😮」
大門/後ろ姿」
辨財天社べんざいてんしゃ/ご本尊の弁財天べんざいてんは芸事・学問の徳を備える女神様です。さらに延寿、財宝を得しめる神様として崇拝されています😌」
釈迦堂【食堂】(重文)/室町時代に建立。当時は食堂として移築されましたが、現在は釈迦如来像をご本尊とする釈迦堂として信仰されています😌」
お釈迦様を拝観・・・遠くから失礼します😌」
金堂へ向かう径(おぉ、桜だ!😀)」
手水舎/ここのは檻の中に閉じ込められています(ちょっと見難いなぁ・・・)😓」
桜と金堂
金堂(国宝)_桃山時代/現在の金堂は秀吉の正室北政所きたのまんどころにより再建されたお堂です。ご本尊の弥勒菩薩が安置されています😌」
「金堂内部の展示/NHK大河ドラマ【光る君へ】関連展示」
鐘楼【三井の晩鐘】(重文)_桃山時代/最近まで瓦葺きだったが建立当初は桧皮葺きと判明し、現在は桧皮葺きに戻りました。近江八景の一つ「三井の晩鐘」の梵鐘を吊る鐘楼です😮」
堂前灯籠天智天皇大化の改新で蘇我氏を誅しその罪障消滅のため天皇自らの左薬指(無名指)を切りこの灯籠の台座下に納められたと伝えられています(別名:園城寺金堂無名指灯籠)」😮
金堂の前で咲く桜😀

金堂の奥側から霊鍾堂へ抜けるルートへ進みます。

閼伽井あかい屋(左)金堂(右)
閼伽井屋あかいや(重文)_桃山時代/天智・天武・持統天皇の産湯に使われた霊水が湧く井戸があります(三井寺の名前の由来)😌」
閼伽井屋内部/井泉が湧いています」
閼伽井石庭/日本最古の庭園とあります😮」
胎蔵界の大日如来(左)、智証大師・円珍(中央)、金剛界の大日如来(右)の石像😌」
教待堂/当寺を護持していた教待和尚像を安置するお堂。智証大師円珍を迎えると石窟に入り、後に御廟としました😮」
熊野権現社円珍大師が大峯熊野三山に入峯練行された事跡に則り、当地に熊野権現勧請かんじょうして鎮守神とされました😌」
霊鍾堂れいしょうどう弁慶鍾を安置しているお堂です🙂」
弁慶の引き摺り鍾(重文)/武蔵坊弁慶が三井寺から比叡山へ引き摺り上げたとされる梵鐘です😮」
弁慶鍾の絵馬
孔雀舎の孔雀/たまたま見事に羽を広げているところを見ることができました😀」


境内散策(一切経蔵~三重塔~唐院(潅頂堂、四脚門他)~微妙寺~毘沙門堂)

一切経蔵いっさいきょう(重文)_室町時代/一切経(経典)を収蔵するお堂。内部に一切経を納める回転式八角輪蔵が据えられています🙂」
三重塔(重文)_室町時代/1597年に秀吉が奈良県吉野の比蘇寺の東塔を伏見城に移築し、1601年に家康が三井寺に寄進した塔です。一層目には、釈迦三尊像が安置されています🙂」
三重塔(重文)/軒も深く、三重の釣り合いも良く、最上部の装飾「相輪」の一部である「水煙」などに中世仏塔の特徴が見える(・・・らしい)。高さ25m。🙄」
「三重塔→潅頂堂へ移動中」
唐院潅頂堂とういんかんじょうどう(重文)_桃山時代/後ろに建つ大師堂の拝殿としての役割を備えます😌」
唐院潅頂堂/正面(お花が活けてあります)😊」
長日護摩堂(県指定有形文化財)/1666年、後水尾上皇の寄進で再建。本尊は不動明王。長日護摩供(供物を燃やし煩悩を焼き払い、燃え供物の香りで福をもたらす修法)を行う道場です🙂」
唐院四脚門とういんしきゃくもん(重文)_桃山時代/1624年に棟門(2本柱)形式で造営されるも後から支柱を添えて四脚門形式に変更したそうです🤔」
唐院探題灯籠が脇に配された参道と桜の木々」
唐院に進む石段の参道を下から撮った所」
唐院の石段を下り微妙寺方面に向かう参道・・・桜が綺麗!😀」
村雲橋手前付近・・・桜満開で参拝者に迫ってくる感じ🤩」
村雲橋むらくもばし/この橋上で円珍大師が唐の青龍寺が焼けているのを悟り閼伽井あかいの水を撒いたところ橋の下から村雲(むらがり立つ雲)が湧き起こり、唐に向かって飛び去ったとの伝承があります🤔」
村雲橋の真横に建つ枝垂れ桜🙂」
「枝垂れ桜のアップ画像😀」
「個々の桜の花もステキ!🤩」

・・・次は微妙寺、毘沙門堂方面へ移動します。🙂👉

微妙寺びみょうじ総本山園城寺とは別の所に建てられた別所寺院。ご本尊は十一面観音・・・着物姿の女性がお寺参拝・・・絵になりますね😍」
天台大師石像
本家力軒辨慶べんけい力餅(お茶付き360円)が目当ての行列です🤤」
名物三井寺弁慶力餅の看板/お土産で買いました。柔らかくてとっても美味しかったです😋」
衆宝しゅうほう観音衆宝とは衆生が求める財宝のこと。右手を岩に左手を立膝に置く特異な観音様。信仰すれば財宝が集まり、福徳を授けられ、出世が叶うありがたい観音様です😌」
毘沙門堂(重文)_江戸時代/もとは園城寺五別所の一つとして建立(1616年)。戦後になって現在の場所に移築されました🤔」
毘沙門堂/内部の文様は彩色で描かれており、桃山建築の趣きを受け継いでいます🙂」
十八明神社(ねずみの宮)/白川院の時代、頼豪阿闍梨に皇子誕生の祈祷をするよう勅命が下り、間もなく皇子が誕生し、ご褒美に念願だった戒壇道場建立の許可を得ました。ところが横暴な比叡山の教訴で許可が取り消され、怒った頼豪は21日間の護摩供の後死去。その強念が8万4千のねずみとなり比叡山を襲撃。塔堂や経典を食い荒らしたと言われています。この社はその時のねずみの霊祀っています。(社は北の比叡山に向かって建っているらしい・・・)😱」


境内散策(観音堂~展望台~百体観音堂、望月舞台、鐘楼他~水観寺~護法善神堂)

ここから観音堂に向かう石段を上って行きます。🙂👉

「石段沿いの桜が綺麗です」
「石段を上って行くと三井寺観音堂の石碑が・・・🙂」

石段をどんどん登って行くと、お堂が建ち並ぶ踊り場のようなところに辿り着きました・・・石段のすぐ右脇から~鐘楼、観音堂、手水舎、絵馬堂、望月舞台、百体観音堂~がぐるっと取り囲むように建っています。🫡

絵馬堂(市文)(左)、手水舎(市文)(中央)、観音堂(県文)(右)
鐘楼(県文)(左)、百体観音堂(県文)(中央)、望月舞台(県文)(右)
観音堂(滋賀県指定文化財)_江戸時代/西国三十三箇所観音霊場の第14番礼所。ご本尊は如意輪観音。1689年に再建されました😌」
観音堂の受付処」
水子地蔵尊観音堂の正面すぐ左の所に立っておられます😌」
手水舎絵馬堂の間の石畳につながる石段を上って展望台へ・・・すると、桜キレイ!!😀」
「辺り一面桜の木が満開です!!😄」
「うぉ!一際立派な桜の木🤩」
展望台からの眺めです🫡」
絵馬堂(大津市指定文化財)/江戸時代後期(1801年)に建てられた御堂建築。残念ながら絵馬は全て外されていました😑(その横から見た景色はgood!でした🫡)」
手水舎(大津市指定文化財)/明治時代(1882年)に建てられた六角舎です。水鉢も六角形で上部に花弁風のガラスが嵌め込まれています🙂」
世継地蔵堂(大津市指定文化財)/石段を少し下りた踊り場に建っています。1819年建立😌」
望月舞台(滋賀県指定文化財)/今だけの床面写し桜(床面にアクリルが敷き詰められ、逆さ富士ならぬ、逆さ満開桜が楽しめると言う趣向で、5分毎に参拝客の入れ替えをしています🤔)」
望月舞台/拝観者が鑑賞中&撮影中」
望月舞台/うまく撮影できませんでしたが、床にアクリルが敷かれて満開の桜を綺麗に映し出しているはずです😓」
百体観音堂(滋賀県指定文化財)三井寺の如意輪観音像を中心に西国三十三箇所の観音像と、坂東三十三所、秩父三十四所の百体の観音像を安置するお堂です😮」
鐘楼(滋賀県指定有形文化財)/1814年上棟。総欅造りです🙂」
鐘楼/どーぞ、お入りください!」
鐘楼/両側の階段で2階に上がれば鐘も打てます!」
「石段を下りまーす。桜まみれの景色もキレイ!🫡」
「おぉっと、こんなところに青もみじ!😮」
水観寺すいかんじ(滋賀県指定有形文化財)/五別所の本堂の中でも最古のお寺。石段を下り切ってすこし進むとあります🙂」
水観寺/本堂には薬師三尊像(薬師如来、日光・月光菩薩)、十二神将を配しています😌」
護法善神堂石橋/(橋の向こう側を出店が塞いでいるので渡れません)😮」
護法社唐門ごほうしゃとうもん(大津市指定文化財)/1799年建立🙂」
護法善神堂ごほうぜんしんどう(鬼子母神)(大津市指定文化財)/三井寺の守護神・護法善神(鬼子母神)が祀られています😌」
財林坊・本地堂(大津市指定文化財)/護法善神が祀られている。護法社を管理する僧侶の住まいです🙂」
「帰り道・・・三井寺 【春のライトアップ】やってます!🤗」
さらば三井寺!✋🙂」

参拝時期が桜満開の週末でしたので 殊の外ことのほか参拝客が多かった境内。夜も「春のライトアップ」が行われ、朝から晩まで参拝客の行列が途切れることはなさそうです・・・😊

・・・三井寺の参詣録はここまで。


感想

和歌山の紀三井寺と滋賀の三井寺 。いずれも寺名に「三井」の名を冠し、共に湧き水井戸)に因んで名付けられました。紀三井寺は 境内にある3つの湧き水( 清浄水、楊柳水、吉祥水)が名の由来。三井寺の方は 湧き水(井戸)は1つですが、その水を産湯うぶゆとして使われたのが天智・天武・持統の三帝みかど産湯うぶゆとして使われた井戸=御井みいが境内にある「みいのお寺」と言うことから御井寺>みい寺>三井寺(通称)となった・・・と言うのが謂れとされています。まぁ、どちらの由緒も成程駄洒落感なるほどだじゃれかん満点で 親しみが湧きますね。
三井寺には桜満開の4/7に参拝へ行きましたが、期待通り境内のそこかしこで満開の桜に 逐一見惚れてしまいました。😍3月末頃は どこも桜の開花が例年より遅い状況でしたが、4月に入って一気に開花→満開になった所も多かったようです。この時期 三井寺では「春のライトアップ」も実施され、これまた幻想的な花見が楽しめ、夜桜見物も賑わっているようです。いつもの神社仏閣の参拝に加え お花見も一緒に楽しめるのって 何だか得をした気分。まー私と同じようにお花見&参拝されている方が多かったのも確か。でもさすがに境内でブルーシートを敷いてどんちゃん花見なんてできませんから、皆さん節度を持ってお花見されていました。なので 私も最後まで気持ち良くお花見&参拝ができて良かったと思います。同じ時期 京都の人気花見スポットに比べれば、参拝人数なんて可愛いものだったのではないでしょうか?🤗

最後まで本記事を読んでいただき、ありがとうございます。😌


まとめ

今回の散策ルート


おまけ1

ではここで、三井寺のお土産Best3の発表です!😋

第1位:べんけいひきづり鐘まんじゅう/今だけさくらあんのもみじ饅頭風の饅頭です🤤(甘過ぎずソフトな口当たりで美味でした!😋)」
第2位:三井寺力餅/境内の本家力軒でも試食可能です🤤(お餅がとにかく柔らかい。保存料等の添加物は一切使用していないため、消費期限2日間です😮)」
第3位:栗らくがん/原材料:えんどう、グラニュー糖、栗のみのシンプルなだ菓子。お茶うけにピッタリ🤤」


おまけ2

三井寺の真正面に位置するのが「琵琶湖疏水」。琵琶湖の水を京都へ供給するため、明治時代に造られた運河です。その両岸には、山桜、ソメイヨシノなど約100本の桜並木があり、ここの桜も有名です。・・・三井寺参拝後にちょっとだけ見物しました。🙂👍

第一トンネル東口上からの眺め🙂」
第一トンネル東口上から眺め2😊」
疏水沿いに下流へ最初の橋の上からの三井寺方面のビュー🙂
「さらに下流へ移動して北国橋上から眺めた三井寺方面のビュー🫡
バイバ~イ!🖐️🙂


おまけ3

今回の花見で印象に残った桜たちです・・・



この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?