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旅行雑誌「TRANSIT」で好きな特集号

普段雑誌などほとんど買うことがないが、講談社の「TRANSIT」という旅行系のムック本は好きで、気になるトピックのものは買うことがある。

TRANSITは旅行をテーマにしたマガジンで、美しい写真とともにその国の文化などに関する興味深い情報がまとめられている。
写真を眺めるだけでも楽しいし、WEBやガイドブックには載っていないような好奇心をくすぐられる話題が掲載されていることも多い。

ふと本棚を整理したら、過去に購入した結構な数のTRANSITが出てきたので、久しぶりにパラパラと眺めて旅行をした気分になった。
あまりにも昔に出版されたものは持っていないが、せっかくなので持っているものの中から、個人的に面白かった特集号を11個ピックアップしてみようと思う。

好きなTRANSITの特集号

イスラームの国々 / 特別編集号

実はそんなにたくさんのイスラム圏の国には訪れたことがない。
そんな僕にとって、イスラムの国々の写真はとても新鮮で憧れのような気持ちを抱かせてくれる。

中東は紛争が度々起こるため、現在は行くことができない国も多い。イエメンなどは昔から特に興味がある国だが、まだ比較的治安が良かった頃に訪れておけばよかったとつくづく思う。サウジアラビアやイスラエル、イランなど、行けなくなる前に訪れておきたい国が山ほどある。

エキゾチックな美しい写真だけでなく、イスラム文化についての情報も網羅されているので、読みながら楽しく勉強できる号だ。

アルゼンチン / 第21号

南米に訪れたことはあるのだが、アルゼンチンには行ったことがない。

アルゼンチンは個人的にとても魅力的な国だ。
チェ・ゲバラの生まれた国で、歴史や食文化にも特に興味があり、パタゴニアの大自然のような地理的なことにも非常に惹きつけられる。ブエノスアイレスは個人的に、特にストリートスナップを撮り歩きたい街の一つだ。

この特集号はとにかくパタゴニアの風景写真が美しいので、久しぶりに写真に見入ってしまった。
アルゼンチンは日本から距離的に遠い国の一つなので、現在のライフスタイルだとなかなか行けそうにないが、暇ができたら行ってみたい。

スペイン / 第22号

スペインは飯が旨い上に、美しい建築やアートがたくさんある。また気候も快適で国民性的にも陽気な人が多いため、旅行で行くのにはとても楽しい国だと個人的には思う。特に南部のアンダルシアでは自由なバル文化が根付いており、いくらでも楽しめた記憶がある。

スペイン号では、スペインのアイコニックな建築や離島の風景の写真が美しく掲載されていて、旅行欲が掻き立てられる内容。バックパッカー的な旅をしたくなる。
個人的にはバスク地方には行ったことがないので、次に行く際はバスクで食い倒れの旅などしてみたい。

ブラジル / 第25号

ブラジルも訪れたことがないが、憧れの地の一つである。
大都会には、美しく華やかなビーチとファベーラのような場所が一つの都市に混在し、非常にドラマチックな印象がある。
またアマゾン川を始めとしたスケールの大きな大自然や民族的な文化はとても興味がある。サルバドールのカーニバルについても一度は経験してみたいイベントだ。

この特集号ではブラジルの魅力が網羅的に写真やテキストでまとめられており、想いを馳せずにはいられない。個人的にブラジル人の知り合いがいないこともあり、想像できるようでできない謎のロマンを雑誌から感じる。

いつかまとまった時間ができたら、ブラジルの大都市から田舎の方まで心ゆくまで巡りたい。

南インド / 第35号

南インドは、今まで訪れた中でも最も気に入っている地域の一つだ。
北インドよりマイルドな国民性で、ぼったくりも諦めが早く旅行がしやすい。また魚介を使ったミールスなどの食事が美味しく、ラッシーを飲みながらいくらでもダラダラできる。特に田舎では時間の流れ方がゆったりしていて、何もしなくても満足してしまうような不思議な空気感がある。

インドの写真は見ていて飽きることがない。南インド号では、水辺の風景写真や人々の生活を捉えた写真が多数掲載されており、実際に訪れた身としてはとても懐かしいような気分になる。

なんだかんだ体力も精神力も使う国だが、不思議とまた行きたくなってしまう国なので、いつか行こうと思う。

アイスランド / 第37号

アイスランドは日本から遠くて物価も高く、移動手段も限られそうなので時間や金銭的に余裕がないとなかなか行く気にならない。でもかねてから行きたい国の一つだ。

大自然を撮影した写真はどれも美しく、まるで異世界に行ったかのような気持ちになる。
またあまり馴染みのないアイスランドの文化的なデータについてもまとまっていて面白い。アイスランドの経済発展の歴史や、環境的なサステナビリティに関する取り組みに関して学びが多かった。
ビョークなどの有名なアーティストを生み出していることもあり、音楽やアート的なカルチャーも気になる。

ちなみにアイスランドは北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界に位置する、地形的にも特別な国だ。地理的なことについて学ぶのが大好きなので、旅先で実際に地形を見て勉強したい。

ポルトガル / 第40号

ポルトガルは昔訪れたことがあるのだが、すごく好きだった国の一つ。
建築が美しく、ご飯が美味しい。国境を接しているスペインと文化的に似ているところも多いが、国民性的にはスペインより少しシャイで優しい人が多かった印象。

アズレージョや海の写真が美しく、個人的には昔ポルトガルに行ったときの思い出が蘇ってくるような内容だった。ポルトガルはユーラシア最西端なので、日本からはるばる行くとエモい感じになるかもしれない。

バカリャウやパステル・デ・ナタなど、食事やスイーツがとても美味しいのも魅力的な国。日本でも美味しいポルトガル料理を食べられたら良いのにと思う。

韓国・北朝鮮 / 第42号

韓国には友人がおり、個人的によく訪れていたのだが、この特集号では北朝鮮についても特集されている。
韓国と北朝鮮って、数十年前までは互いの領土を激しく奪い合って争っていたのだから、今は安全に韓国に行くことができることに変な感じがする。

また韓国ドラマが好きでよく観るので、韓国の写真は馴染みがあるし観ていて楽しい。韓国の食卓の写真が個人的に好き。
そしてこの特集号ではあまり馴染みのない北朝鮮の写真も多く掲載されているのが興味深い。少し前までは日本海側などで拉致が頻繁にあったため怖いイメージが先行する国ではあるけれど、写真として観るととても美しいから不思議な気持ちになる。社会主義的な閉鎖された生活の現実など、文化的な考察が掲載されているのも勉強になる。

砂漠の惑星 / 第44号

世界の砂漠について特集した号。
砂漠には形容詞難いロマンがあるが、この特集号に掲載された砂漠の写真は本当に綺麗。砂漠だけでなく、砂漠と縁が深い先住民族の写真なども非日常感があり観ていて楽しい。

また砂漠の定義や種類に関する知識のみならず、現在も大きな問題になっている砂漠化などの環境問題に関する学びを得ることができる。環境に関する知識は今後どのような職業の人間にも必要不可欠になると思っているので、TRANSITを取っ掛かりとして学び始めるのは結構おすすめ。

ちなみに写真で見ると美しい砂漠だけど、実は過酷な環境であることを改めて学ぶことができた。個人的にはモロッコのサハラ砂漠ぐらいしかまともに砂漠に訪れたことがないが、写真での美しさとは裏腹にとても歩きにくく寒暖差の激しい環境だったことを思い出す。

中国 / 第46号

実は中国へは行ったことがないのだが、かねてから興味がとてもある。特に食文化に。

この特集号では中国の食文化に関して、地域ごとの特色を写真とともに勉強することができる。広大な中国は地域によって異なる食文化を持っているらしく、食に限らずとも一つの街に滞在しただけでは多くを理解するのは不可能だと思う。
食の歴史は人間の歴史でもあると思うので、観光よりも食い倒れ的な旅をしながら各地を巡り、文化的な理解を深めてみたいと思う。

ちなみに余談だが、中国の食に興味がある人には、Netflixの「美味の起源」というドキュメンタリーがおすすめ。とにかく旨そうな料理がたくさん出てくるので、夜中には観ないことを推奨する。

TRANSIT SORA / 特別編集号

意外にもあまり共感されたことがないのだが、旅の移動時間が何よりも好きだ。
移動時間だけでなく、空港やバスターミナルなどで待っている時間も好き。トランジットに十何時間かかったとしても、平気で過ごすことができる。映画「ターミナル」のように空港で暮らせると思う。

この特集号は特別編集号で本自体のボリュームも少ないが、空港で撮影された写真が主に掲載されており、眺めていると旅行のモチベーションが高まる。
空港では考え事をしたり、何もせずボーッとしたり、他の旅行者を眺めたりと、無限に楽しむことができる。読んでいて無性に旅行したい気分になったので紹介した。

まとめ

今回の記事はだいぶニッチなコンテンツになったが、旅行や写真が好きな人にはTRANSITはおすすめの雑誌だ。
TRANSITは大型の本のため、人によっては本棚の場所を取るのがネックだ。しかし興味のある号は買ってみると、美しい写真を存分に楽しむことができてインスピレーションを得られるかもしれない。

また興味深い特集が出たら、手にとってみたいと思う。

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