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君、77歳。~生きてくれて、ありがとう~

呼吸が止まった姿のまま
救急車まで歩いた君
身体の色を紫にして
拙く耐えたサイレンの中
呼吸器に繋がれて
「会わせる人 呼んでくれ」
医師の言葉に
ゲンコツで壁を殴った 
君への声

持続透析に繋がれては
40℃越える熱の中で
笑顔が戻らぬ覚悟をした
時が戻らぬこと憎んだ
平成の最後の年
祈る手に血の滲む
マスク外して呼吸器の
隙間でキスした 
君への声

命さえ続くなら
限られた時間でも
息をしてくれた君
あの日から五年経ち
君の命に灯が灯り
君の手に灯が溢れ
命を重ね何度目の
命を重ね何度でも

君への声

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25歳 上の夫(令和5年、77歳。重篤な基礎疾患があります)と私との最後の「青春」の日々を綴ります。

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