2年

娘が家を出て2年ほど経つ。2年くらい前のnoteの日記の私はきっと、日々寂しそうにしていたんだろうけど、読み返すときっと、寂しくなるから振り返るのはやめる。娘が家を出てから、私と息子と息子のお嫁さんは別の場所に引っ越したけど、娘が自分の荷物を持っていってくれなかったので、そのまま新居に運び込まざるを得なかった。それらの段ボールは20個以上あって、娘は取りに来る様子もない。一度だか捨ててくれていいというふうに娘から言われたけど、大部分の荷物を私に箱詰めさせて、お金をかけて運び込んで、それを捨ててくれとは・・・・、言いたくないけどわがままの極みだ。いつか家族が住むこの家に娘が戻ってくるのかなとぼんやり考えて荷物を持ってきた。本当に重労働だった。甘やかしていたんだなって今は反省している。今ネットで調べると、家を出た子供の7割が実家に荷物を放置してるそうだ。さらに実家では子供に荷物を片付けてもらいたいがほとんど片付けてくれないそうだ。日本の親は優しいな。同居の息子はダイニングに置きっぱなしだった10個以上の段ボールを先日片付けてた。折りコンを買って、丁寧に詰め替えてクローゼットに仕舞っていた。片付けきれないところもあるけど、ちょっとずつでも片付けてくれてるならそれでいいや。
実家を出た娘の代わりに、彼女の荷物を段ボールに詰めて持ってきたことは良いことだと考えてた。助けになると思ってた。いつか片付けに来てくれるとも思ってた。果たしてそうだったのかな?
私は結婚して家を出た時、自分の部屋のものをほとんど持っていかなかった。いつか片付けるつもりだったけど、実際に行動には起こさなかった。押し入れいっぱいに荷物があったし、とても大切なものもその中にはたくさんあった。いつか忘れてしまったけど、実家に帰った時に押し入れが空っぽになっていた。大切にしていたものも何もかも、全て母が捨ててしまったようだ。母には伝えなかったけど、その時はとても憤慨した。せめて大事にしてるものは置いてて欲しかったって。でも何が大事なものか母には伝えてなかった。これは本当に、家族特有の甘えなんだけど、「言わなくても分かるだろう?」ってすぐ考えてしまう。言わないで分かるわけないのに。母に荷物を捨てられた私は、がっかりしたと同時に、片付けから解放されたし、片付けてくれと母から急かされることも無くなった。今から考えれば、私はのらりくらりと時間が経過するのを待って、痺れを切らした母に尻拭いさせたのだ。ものを盗んだり壊したり、誰かに暴力を振るったりするより、自堕落にしてる方が罪が軽いと思ってた。待ち合わせに5分遅れることは、1時間遅れることよりマシだと思ってた。こういうのをまとめて「甘え」と言うんだろうな。とても大切な人との待ち合わせには決して遅れないのに、家族との待ち合わせには遅れてしまうのも甘えだし、なんなら待ち合わせる相手によって優劣をつけてしまってる。
話が脱線してしまったけど、部屋を片付けたいからなんらかの策を考えなくちゃ。2年間もダンボールと一緒に住むのは嫌だよ。

お母ちゃんとお父ちゃんに会いたい。手を繋いで商店街を歩きたい。お母ちゃんに謝って欲しいことと褒めて欲しいことがあった。そしたら元に戻れたのにってずっと思ってた。でも言えなかった。だけど私もお母ちゃんに謝らなかったし、褒めても上げなかった。それじゃ虫が良すぎる。


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