彼女たちのコズミック・イラ Intermission.04

閑話です。組織別のキャラ紹介、及びコンパス関する考察です。あのガバガバ組織がどう形成されたかの経緯です。

次回からが本作の最終章となります。シンやヒルダの前で尊いキララクが展開されるのですが、なんだかヘンなやつらが出てきて阻止されます。それでは。


この度は『彼女たちのコズミック・イラ』を読んでいただきありがとうございます。筆者のレイヴンです。こうして閑話、および考察(しているとはいってない)を4回も挟むなど二次創作でも異例なのですが、投稿回数が増えているため書いてみることとしました。

というのも18禁SSのように女性キャラにスポットを絞っているわけではなく、オリジナル作品のように数人の人物で話を進める展開でもない、割と大風呂敷な話となっているので、どうあってもキャラや設定が増えてしまうというもの。

というわけなので、今回は組織別、あるいはグループ分けで人物の紹介をしていきたいと思います。あとは作者が考察のような何かで生み出した、C.E.75以降の情勢も書ければと。

・人物、機体紹介

◇ヤマト隊

キラが不在でヒルダさんが隊長代理を務めていましたが、メンデル周辺の戦闘でキラが帰還をしました。これにより5人体制の部隊となり、ミレニアムは割と安定した運用がなされると思います。

ライフリとイモジャはコンパスのフラッグシップ機体でしょうから、おそらくは再生産がされるかと。というかマイフリとデスティニーを紛争に投入したら、それこそ核ミサイルが飛んできそうですし。

部隊のヒエラルキー最下層であったアグネスですが、御覧の通り戦場で漏らすほどの洗礼を受けて一端の兵士となった感じです。キラはたぶん本当にギリギリで間に合ったんだと思う。

ちなみにシールドでビームを防いだのは無印最終回で脱出艇を守ったシーンのオマージュです。アグネスの中の人的にどうしてもやりたかったんですよね

◇ミレニアム

劇場版では宇宙戦艦ヤ○トかと思うような暴れっぷりでしたが、操舵手がノイマンではないので普通の戦艦に戻りました。

とはいえデフォルトの装備がミネルバ級の武装に加え、耐熱耐ビームジェル、ローエングリンを追加で三門、謎のインコムユニットがたくさん、艦首衝角突撃と、バカを煮詰めたかのようなゲテモノですので、戦闘能力は高いままです。でも多分核の直撃には耐えられないと思う。

一応はミネルバ級の後継艦ですので、おそらくデュートリオンビームは搭載されているのかと。あのクソ狭範囲に照射する仕様への文句はあっても、着艦して補給するよりは早い気がしますからね。

◇アークエンジェル級3番艦セラフィム

本作のオリジナル艦船となります。1番艦がアークエンジェル(大天使)、2番艦がドミニオン(主天使)でしたので、さらに上位であるセラフィム(熾天使)と命名しました。ちなみにセラフィムは複数形で本来はセラフのようですが、二次創作なので細かいことを気にしてはいけません。

外観はほぼアークエンジェルですが、色合いは赤み掛かっており、艦載機はライジングフリーダム以外、全て連合製の機体で構成されています。だからといってコスモグラスパーはマニアックだった気がする。

オーブから出向組であるマリューさんたちは、コンパスにおいて公式ではMIAとなっていますので、その設定を活かして連合へと帰還、懐かしの母艦と兵器を引っ提げて登場という展開しました。

◇ガンバレルストライク

頑張れるストライクではありません。さすがにヤキン・ドゥーエで爆散したものを修復した機体ではないかと。ただ後継機のストライクEがユーラシア製ですので、元のストライクのパーツ生産が出来る場所となると、ルージュをしれっと修復していたモルゲンレーテだけなんですよね。

本作ではムウさんの搭乗機として出てきましたが、さすがにアカツキを乗り回すわけにもいかず、ムサラメ改だと見映えがしない、連合製ならエグザスやメビウスゼロでもいいかな……などと考えてものの今さらモビルアーマーはないかと思い、ガンバレルストライカーを出すことにしました。

実はオリジナルのガンバレルストライカーはビーム兵器なのですが、本作ではメビウスゼロと同じ実弾兵器となっています。完全に筆者の描写ミスですが、実弾兵器が好きなので勘弁してください。

◇コスモグラスパー

C.E.75時点の技術を投入して再設計をされた宇宙空間用戦闘機。多連装ミサイルポット、イーゲルシュテルン4門、旋回式ビーム砲塔2門、機体下部にはアグニを搭載と、ランチャーストライクと同等かそれを越える火力を持った機体。

たまに聞かれるのが、何も人型に拘らなければ強力な武装を積んだ兵器はもっと簡単に作り出せる、などというガンダム作品を全否定するかのような言説を体現した機体となりました。

実際こんな感じの機体を4~5機の編隊で飛ばして一斉攻撃をすれば、劇中のモビルスーツ部隊や母艦は簡単に殲滅出来るかと。逆にエース級には手も足も出ないかもしれません、そもそも戦闘機なので手足がないですからね。

その気になれば装甲をフェイスシフトやラミネートにすることも出来そうですし、ダガーシリーズやウィンダム系統の開発をするよりも、モビルアーマーの系譜を復活させるのが連合の方針となるのかもしれません。

◇所属不明艦隊

本作第二部に登場した唯一の敵性勢力。連合製の母艦に連合製のモビルスーツを運用する連中。もちろん、乗っているのはシリーズでお馴染みのブルーコスモス。ちゃっかり拝借をしてコンパスとプラントをぶっ飛ばしに来たという感じです。

ただガーティー・ルー級に関しては、連合で作られたものではないのかもしれません。あの戦艦はファントムペインでしか運用されていなかったようなので、正規軍から拝借したものではないかと。じゃあなんて出したのかと言われたら、筆者の好きな戦艦だったからというだけです。

そんなわけで割と規模が大きめの軍隊を出しましたが、本命はこれらではなく以下の連中でした。

◇民間輸送船

核ミサイル搭載型のメビウスを満載した頭コズミック・イラを体現したゲリラ母艦。こんなもの有り得ねぇよ!と普通は思われそうですが、SEEDの世界観から許されるのかなぁ……と出してみました。

特にイメージや設定はしていないのですが、おそらくはコーネリアス級だと思います。メビウスの運用くらいなら割と楽そうですからね。あと正規の訓練を受けてない連中でも使えるかと。

なお、核兵器の出処については後の展開で明るみとなります。まぁそんなもの書かなくても、劇場版の惨状を見れば察することが出来るのだと思います。

・コンパス理事国の関係性

ここからはコンパスを構成している大西洋連邦、プラント、そしてオーブの3か国の関係について考えてみようかと思います。

そもそも劇場版SEEDにおいてコンパス理事国に大西洋連邦とオーブが並んでいる時点で「どうしてあの2か国が仲良くなっているの?」と疑問に思った人も多いかもしれません。

無印SEEDでは盟主王率いる艦隊が、種死ではセイラン家が主導して同盟を結ぶという、お世辞にもオーブからの印象はよくないのが大西洋連邦という国家です。

ただこれはあくまでもカガリ、及びアスハ家から見た大西洋連邦という超大国であり、オーブ自体は大西洋連邦とはかなり良好な関係を築いていたりします。

上記のセイラン家、サハク家などはロゴスとの関係を含めてもですが、大西洋連邦とはかなり懇意だったというもの。そうでなければモルゲンレーテがアークエンジェルやG兵器の開発生産を請け負うこともないでしょうし、種死全編に渡りオーブと連合が敵対せず、対ザフト、対デュランダル議長で共闘することもなかったでしょう。

むしろオーブ内、あるいは大西洋連邦から見てもアスハ家が保守強硬派、中立という名の孤立主義ともいえる外交スタイルを取るほうが異端なのかもしれません。

こういった視点から見ると、種死におけるシンが家族を「アスハに殺された」という言動もある程度理解が出来たりもします。極端な話、オーブがマスドライバーとモルゲンレーテを大西洋連邦に引き渡せば、盟主王は大義名分を失いますので。まぁ三馬鹿の性能実験のために難癖を付けて攻撃する可能性も残っていますが。

実際アスハ家の当主であり国家元首であるカガリは、大西洋連邦とは喧嘩腰となったものの、オーブ自体が同盟国である相手と関係断絶を望んでいないのは、劇場版でも描写がされています。アスハ家云々以前の問題として、カガリに政治家をやらせるのが致命的に間違っているんだよね……

一方で大西洋連邦とプラントという、無印SEEDではバチクソに殺し合った勢力ですが、こちらに関してはそもそも大西洋連邦がプラント理事国ですので、元々は親分子分、上司と部下のような関係性で、やはり敵対するというほうが異常といえる間柄だったりします。本来プラントは理事国の管轄ですからね。

とはいえ独自の軍事力を持ったザフトに関しては、目障りであることに変わりはないので、その主要戦力をコンパスに取り込むことで、大西洋連邦は軍事組織としてザフトを支配下に、悪い言い方をすれば飼い殺しにすることを狙っているのかもしれません。

無印SEEDで大西洋連邦とブルーコスモスが一体化しているように見えたのは、互いにザフトを厄介者として認識し、利害が一致していたに過ぎないからだとも考えられます。

劇場版以降もコンパスから参加国が離脱をする可能性は高くないと思います。むしろあの世界情勢で軍閥化したブルーコスモスを国家ぐるみで支援をするほうが、悪手となるでしょうからね。まぁ首都を焼き払われて実質崩壊したであろうユーラシア連邦に関しては、メンデルやオーブの地下の比じゃない厄ネタとなりそうですが。

ニュートロンジャマーのおかげで、地球上が核の応酬にならないのだけは、唯一の救いなのかと。もし長距離弾道ミサイルが使えるなら、真っ先にオーブは地図上から消滅しているでしょう。現実世界でもNジャマーがあればなぁ……と思うことはあります。たぶんキャンセラーがすぐに作られそうですけどね。

次回からは本作の最終章です。キラとラクスが再び登場します、そしてヒルダもシンと共に巻き込まれていきます。それでは、もうしばらくの間お付き合いをよろしくお願いします。

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