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【本日の絵本読み】『おちゃとら』と『タンゲくん』

今学期最後の小学校での絵本読みは

見てください、この大迫力!
何ゆえ「タンゲくん」なのか、ある年齢より若い方にはわかるまい…
息子たちには解説した…はずだけれど、どうだったかなあ。

現在は猫は外飼いしないお約束(らしい)ので、タンゲくんは古き良き時代の猫物語だ。
登場人物も、部屋の間取りや家具や家電、ご近所の風景も昭和のにおいに満ちている。

絵の中に、長男のファーストピクチャーブックとして私が選んだ『てぶくろ』と『3びきのくま』が描きこんである。
それには気づかず買ったので偶然なのだけれど、偶然だからなおさら愛着が増す。
運命の出会いみたいじゃない?

もう一冊はこちら

この虎が好きすぎて、もしかしたら何度も感想を書いているかも…

内容紹介あらすじ
ある日、ソフィーとお母さんがお茶の時間にしようとしていると…、「ごめんください。ぼく とても おなかが すいているんです。おちゃのじかんに ごいっしょさせて いただけませんか。」と毛むくじゃらのとらがはいってきます。そこでお母さんは言います「もちろん、いいですよ。どうぞおはいりなさい」ふたりは次々に食べものをすすめ、それを、とらはぜんぶ食べてしまいました。家じゅうの食べ物も飲み物もなくなってしまうまでです!

ネタバラしをご容赦いただきたいのですが、家中の食べ物がなくなり母子が困っているところにご帰還したお父さんの提案で、みんなでレストランに行き、楽しいひと時を過ごしました…という結末。

しかしこの絵本について、幼い子どもに与えるのは適切ではない、というご意見があったという。


私は絵本の研究家ではないし、児童文学もジェンダーも語れるほど知らないタダノ一母親目線しか持ち合わせないが、たしかに違和感はある。
虎がかっこいいのも、非日常的なスリルがあるからだ。(単に私好み⁇)

少し怖い印象のある絵本である。
虎が家に入り込んで食べ放題しているのに恐ろしくないわけがない。
少しも暴力的でないのがむしろ薄気味悪い。

お父さんの登場はキラキラして少し芝居がかっている。
親子三人で歩く夜の町はやけに暗く景気が悪そう、明るく清潔な家の中とは大違いだ。
人相の悪い男やさっきの虎が小型化したみたいな野良猫が歩いている。

翌日母子は買い物に出かけ、虎の再来訪に備えタイガーフードを買うが、虎は二度と現れない。

やはり虎は恐ろしいものを表しているのだろうなと思う。
それが男とか女とか、どうでもいいし、やけにあっけらかんとシーンを切り替えてるのが、お父さんかどうかもどうでもいい。
とにかく夕ご飯にありつけて、夜は暗かったけど朝がちゃんと来た。
買い物に行くお金もある。
虎はもう来ないと分かったから、子どもは安心するのだろう。
それでいいんじゃないかな。と思う。

最後の「さよなら さよなら さよなら」は、私は徐々に声を小さくしながら本を閉じることにしている。


※ヘッダーは手製の"タイガーマスク"🤣

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