旅と道草

日本に生き方を学ぶ旅人そーちゃんです。 僕は知らないのです。 この地域、あの地域で生き…

旅と道草

日本に生き方を学ぶ旅人そーちゃんです。 僕は知らないのです。 この地域、あの地域で生きている人の暮らしを、 技術を、歴史を、教育を、精神を、知りたいのです。 まずは生まれ故郷の日本から。 僕が学んだことはこのnoteから、 いずれ文庫本として、全ての人へ。

記事一覧

第三章 第一歩 農家というもの

コケコッコー! 旅をして二日目、 農家生活一日目、 ほのぼのハウスでの生活が始まった。 昨日はすぐに寝てしまったので、 とりあえず家の中と外を見て回った。 家は手作…

旅と道草
2か月前
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第二章 第二歩 何かの縁

ついさっき初めて知り合ったおじさんと、 たくさん話した。 僕がなぜ旅を始めたのか。 おじさんの仕事は何か。 なんならお互いの家族構成まで。 不思議なものだ。 街です…

旅と道草
4か月前
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第二章 第一歩 待つ

僕は歩き出した。 太陽が少しずつ上がってきている。 日差しと空気が柔らかい。 朝の六時半。 さて、改めて初の旅先は岡山県。 スマートフォンのマップで調べると、 車で…

旅と道草
4か月前
27

第一章 第二歩 旅立ち

かくして、僕は旅に出るための準備を始めた。 まずは物理的に、近辺整理から。 教師としての生活に必要だった書類や、 小道具たちを捨てる。 次に、パートナーとの 思い…

旅と道草
4か月前
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第一章 第一歩 僕が僕であるために

ここは大阪、山の中腹にある公立の中学校。 職員室の外は木枯らしが吹き、 中では一週間ほど前からストーブが炊かれている。 生徒たちは授業が終わり、 窓の外から色とり…

旅と道草
4か月前
23

まえがき

僕の旅の話を隣人であるあなたに伝えたくて、 この本を書きました。 ちなみに、 僕は今まで本なんか書いたことはないです。 ただ、旅をするにつれて本にすべきだと 実感す…

旅と道草
4か月前
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第三章 第一歩 農家というもの

第三章 第一歩 農家というもの

コケコッコー!

旅をして二日目、
農家生活一日目、
ほのぼのハウスでの生活が始まった。
昨日はすぐに寝てしまったので、
とりあえず家の中と外を見て回った。

家は手作り感満載で、
それでいて安心するものを感じた。
この旅でどれだけの家を
見ることができるだろうか。
僕だったら台所はああしよう、など
たくさんのアイデアが浮かんでワクワクする。

コケコッコー!!

「ん?」
朝の比喩表現であるニワ

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第二章 第二歩 何かの縁

第二章 第二歩 何かの縁

ついさっき初めて知り合ったおじさんと、
たくさん話した。
僕がなぜ旅を始めたのか。
おじさんの仕事は何か。
なんならお互いの家族構成まで。

不思議なものだ。
街ですれ違う人には何の関心も持たず、
その人の過去も未来も気にならないのに、
一旦関係を持つとそれだけで
自分の人生において意味のある人物となる。

ましてや自分のことを助けてくれた人だ。
その人との関係構築に熱が入るのも
自然な行為である

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第二章 第一歩 待つ

第二章 第一歩 待つ

僕は歩き出した。
太陽が少しずつ上がってきている。
日差しと空気が柔らかい。
朝の六時半。

さて、改めて初の旅先は岡山県。
スマートフォンのマップで調べると、
車で高速道路に乗って二時間と表示された。
「意外と近いな。」

ふむ。では初めてのヒッチハイクに参ろうか。
ん?ちょっと待て。
ヒッチハイクって、どこでしたらいいんだ。

一旦立ち止まって考える。
人がたくさん通る道で、
尚且つ岡山に向か

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第一章 第二歩 旅立ち

第一章 第二歩 旅立ち

かくして、僕は旅に出るための準備を始めた。

まずは物理的に、近辺整理から。
教師としての生活に必要だった書類や、
小道具たちを捨てる。

次に、パートナーとの
思い出の詰まった物たちとも別れる。
三年も交際していれば、
そりゃあまぁたくさんあった。
「今まで楽しませてもらいました。
ありがとう、さようなら。」
掃除。

思考の整理は、モノの整理から。

さて、視界も良好になったところで、
音楽で

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第一章 第一歩 僕が僕であるために

第一章 第一歩 僕が僕であるために

ここは大阪、山の中腹にある公立の中学校。
職員室の外は木枯らしが吹き、
中では一週間ほど前からストーブが炊かれている。

生徒たちは授業が終わり、
窓の外から色とりどりのマフラーを巻いて
下校する様子が見れる。

先生たちは忙しなく次の授業の準備中だ。
と言っても、忙しないのは新卒の僕くらいだ。
他の先生は長年勤めているスペシャリストたち。
授業内容も授業形態も確立しているので、
時代や今年の生徒

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まえがき

まえがき

僕の旅の話を隣人であるあなたに伝えたくて、
この本を書きました。

ちなみに、
僕は今まで本なんか書いたことはないです。
ただ、旅をするにつれて本にすべきだと
実感することが多くなりました。
ある意味、有名作家の本に期待を抱きながら
肩に力を入れて読まずに済むんじゃないかな?
良いところを取りすぎですね。
久しぶりに再会した友人の話を聞くと思って
読んでください。

さて、まえがきという事で、

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