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コロナ時代を振り返る #1

「コロナ後遺症」
「ゾンビ企業の倒産」
「五類移行」
2024年の5月にも目にした新聞のトピック。
そして、懐かしい友人と会って語った「オンライン授業」という響き。
それらを目にして耳にして、改めて最近、
「自分はコロナ禍で、どんな生き方をしていたんだったかな」
と思った。
考え事をしていて眠れない日々が続く今、ちょっと再考してみた。

春学期:~2020.4月末


3月の前半は帰省していた。
この時も警戒ムードだったけど、その後の事態は想定されていなかったので、普通に友人と会ったり、サークルでご飯に行ったりと、日常だった。
中旬に差し掛かるころから、事態が大きく変わって、世界が「外出自粛強制」状態になったはずだ。
この時はまだ日吉に住んでいたが、一桁ずつでも日に日に増えていく感染者は、遂に日吉東急アベニューにも現れてしまった。

当時のコロナに対する恐怖心もあり、このニュースだけで一気に外出に伴う世間の目が厳しくなったことを覚えている。
辛うじて近くに住む友人たちとは会えていたが、周りの飲食店は閉まり、バイトもなくなり、春学期の延期も決まり。。。
この先どうするのかわからない不安を抱えたまま4月を迎えた。

緊急事態宣言が発令

ここで改めて、全ての行動にストップがかかった。
授業が延期になったが、代わりにやることもない。
日課となっていた元住吉までの散歩、そしてこのタイミングで自転車も納車したため、友人と、あるいは一人でたまにサイクリングに出かけることはできた。
感染の恐れがあった外出だったが、街には人もほとんどおらず、すれ違う人すらいなかった。
もはや外の方が感染リスクがないんじゃないかって。

3月には行けていたmuiにも、他のカフェにも行けず、もちろん他の街に行くことも難しく、段々退屈になってきた4月の半ば。
サークルの新歓活動がオンライン化したので、試行錯誤していたのは覚えてる。
まあまあ色々考案していたな。
(その後このサークルは辞めるんだけど、コロナで活動できなくなったってのは辞める理由の一つに十分合理的だったと思う。
なんやかんやで最後まで誤魔化せたと思う。)

精神へのダメージ

また、付き合い初めだった当時の彼女とも別れたのも4月。
地元との遠距離恋愛が、いつ終わるかもわからないパンデミック蔓延るこのご時世、継続なんてできるわけもなく、振られてしまった。
コロナを言い訳にしているだけなのかもしれないが、「コロナがなかったら。。。」と当時は凄く凹んだ。

そうなるといよいよメンタル的にもやばかったらしい。
失恋のショック×コロナの閉塞感×対人交流のない孤独×etc…
特に「会話の無い生活」が大きい変数だったと思う。
後日談だが、最寄りのローソンに行くときの顔が死んでいて、この頃は「あいつ自殺するんじゃないか」と近所で疑われていたらしい。
後にも先にもこれを言われたのはこの時期だけだったから、自分としては耐えていたつもりだったけど、自分が思っていた以上に限界が近かったのかもしれない。

コロナによる対人接触の制限が、非常に深刻な影響を及ぼしていたと思う。

そんなコロナ初期の楽しみ

一方で、それなりに楽しかったこともある。
一番は、本に没頭できたことだ。
バイトも授業も私的な用事も何もないため、時間は無限にあった。
実家から送ってもらったり、友人から借りた小説などを、寝る間も惜しんでただひたすら読み漁った。
今もこの時間ばかりは惜しく、この時間をまた味わうためだけにこの時期に戻りたいと、たまに思ったりもする
それくらい、ただただ活字に集中できた。
同時期にロシア語のテキストなどを友人から借りて、少し勉強していたが、キリル文字は難しすぎて諦めた。
戦争が始まった後、ちゃんとやっておけばよかったと後悔した。

その他、ちゃんと健康に気を遣って料理をしたり、シフォンケーキをひたすら焼いたり、友人と電話やらで話したり(zoomってもう少し後だった気がする)、それなりに娯楽らしいことはしていたが。。。
結局、本が楽しかった、という記憶ばかりがよみがえる。

あれ?

…と、輝かしい側面があったことは否定できない。
辛かったのは事実だが、一過性の苦痛以上に、その後の自分の価値観にも影響が大きかった読書経験の方が貴重であり、嬉しい誤算である。

しかし、こう振り返ってみると、記憶があいまいな点が多い。
本来はもっと辛かったのかもしれないし、逆にもっと色々してたかもしれない。
そして、数少ない会話の機会において、「あの時の自分たちがどんな会話をしていたのか」、これがどうしても思い出せない。
きっとこの会話の中に、パンデミックに生きる自分たちの本質か何かがあったんじゃないかと思うが、渦中にそんなことに気づくわけがない。


この時期に関して特に重要なイベントとして覚えていることはこれくらい?
次のフェーズ、「コロナ禍の大学2年生」が始まってからの記録は、また別の場所で整理したい。






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