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泣けてくるのは、なぜだろう

『幸福な王子』などの童話作家としても有名なオスカー・ワイルドは
「本当に美しいものをみると涙があふれてくる」と、
自分で書いた作品を読んで言っていたそうだ。(恐れ入る)


なかなかその域には達せないが、
味わうたびに泣けてくるシロモノというのが
わたしにもいくつか思い当たる。

たとえば、『雨ニモ負ケズ』の詩であったり、
漫画の『スラムダンク』や『ワンピース』であったり、
歌では『アンパンマンのマーチ』であったり…

ある種の試合や、ドキュメンタリーを見ても
グッときてしまう傾向はあるが、
特におもうのは、幼いときに触れてそうでもなかったものほど
長じてからガツンとくるとヤバいということだろうか。

ジャンルは様々で、泣けてくる場所も毎回異なったりして、
なぜかは、自分でもよくわからないのだが、
不思議に胸が詰まり、涙があふれてきてしまう。


ふと思い立って、日本国憲法の前文を書き写してみた。
そんなに長いものではない。
30分程度で完了した。
…が、読もうとすると妙に泣けてくる。

書いてる間は、書くことに集中しているせいか
そんなに気にならなかったのに…
まともに読もうとすると、もう駄目だ。

抜粋。「崇高な理想」なのだ。

なんだろう。

眩し過ぎるのだろうか。
その願いが、祈りが、理想が。

厳し過ぎるのだろうか。
現実が、社会が、世界が。

悔しいのだろうか。
己の非力さが。


だけど、それでも、「それでも」とおもう。
多くの人たちの本気によって、必死で託されてきたものを
ここで蔑ろにしてはいけないだろう、と。

涙の理由は定かではないけど、
泣いてるだけじゃ、どうにもならないし。
できることから、やっていくよ。
きっと、なにかしらはあるとおもうから。



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