議会で、地震対策について質問しました。
3月12日、ふじみ野市議会で、一般質問で「地震対策」について、耐震化、火災対策、重機の確保、要配慮者への対応など、市役所の考えを聞きました。今年1月1日に石川県能登地方で発生した能登半島地震について、我々はいくつかの教訓を得ることができると考えたからです。
(質問:耐震化、火災対策、重機の確保)
能登の地震では、耐震化が進んでいない住宅が多く倒壊し、被害の大きさにつながったとされます。また、輪島市では一か所の出火から200棟の焼失につながったとされます。消防庁は、焼け跡を調べたところ「電気配線に溶けたあとがあったことから、地震の揺れで電気系統がショートするなどして出火した可能性があると報告しています。また、道路に広がったがれき撤去に使う重機が不足し、交通の遮断解消に時間がかかった、倒壊した建物の中の捜索が遅れたと指摘されています。本市の地震対策で、耐震改修促進の状況、発災時の火災対応、重機の確保はどのようになっていますでしょうか。
(市の回答要旨)
耐震改修:本市において、平成22(2010年)に「ふじみ野市建築物耐震改修促進計画」を策定しています。住宅の耐震化は、令和5年3月時点で、94.47%となっています。
窓口において耐震診断及び耐震改修等の支援策の情報提供や、市報、市HPにより耐震関連の周知を図っています。
火災対応:本市の総合防災訓練や自主防災組織において行われております初期消火訓練や、ハザードマップに記載されている家具の固定などの対策の周知を引き続き推進してまいります。
重機の確保:市内の建設業者18社で構成される「ふじみ野市災害対策協会」と平成23(2011)年に、協定書を締結しており、災害規模に合わせ、重機を作業員とともに、災害現場に投入し、復旧作業を実施します。
(再質問:耐震化の広報)
耐震性のない住宅は市内に、2000から3000、あると推察します。市では、耐震診断と改修について補助を行っていますが、対象者に対し、個別のお知らせなど、アウトリーチの広報は行っては?
(市の回答要旨)
難しいと考えるが、他市の事例を調べたい。
(再質問:感震ブレーカー設置の広報)
火災の要因として、停電後、通電復旧時の通電火災が考えられています。地震の揺れを感知すると自動的に電気を遮断する感震ブレーカーの設置の啓発を進めているとのご回答でしたが、具体的な方法は?
(市の回答要旨)
家具の固定や感震ブレーカーの設置の重要性については、春と秋の火災予防運動期間に市報にわかりやすい記事を掲載したい。
(再質問:準防火地域での防火措置)
市内の準防火地域で、防火措置が取られていない建物があると思いますが、どのような対応をとられていますか。
(市の回答要旨)
既存不適格建物の存在することは承知している。準防火地域に限らず、市の全区域で住宅の不燃化を研究したい。
(意見:プールの貯水)
輪島の火災の消火では、小学校のプールの水が役立ったとされています。本市においても、学校のプールの貯水しておくことをお願いします。
【意見:重機の運転手の確保】
重機の確保の措置がとられているということでした。発災時には運転される方が被災される可能性もありますので、台数より運転手の方の数を多めに確保していくことが重要であり、対応をお願いします。
(質問:要配慮者への対応)
大地震が発生しますと、避難生活の長期化が予想されます。障がい者や一部高齢者など、要配慮者が避難する場所として福祉避難所があります。また、避難が長期化する中で、働いている両親が、子どもを日中、預けられるサービスも課題になります。福祉避難所の収容体制(人数、対応人数)及び子どもの預かりの対応についてうかがいます。
(市の回答要旨:福祉避難所)
令和3年5月に、災害対策基本法施行規則が改正され、福祉避難所についてあらかじめ受入対象者を特定し、本人とその家族のみが避難する施設であることを公示する制度が創設されました。現在、個別避難計画の策定を進めており、現段階では、収容者数及び対応する職員の人数を示すことは難しい状況です。
(意見:医療的ケア者への対応)
発災時には、福祉避難所自体がうまく運営できないことが想定されます。これはインフラと人、職員が被災するの二つの理由からです。電源の確保、これは車のディーラーや自動車修理業者がバッテリーなど持っているはずで、協力体制を構築することも一案と考えます。医療的ケアの方及びすべての障がい者の方についても、介助者が被災するケースもありますので、近隣地域で支える体制が必要と考えます。こうした支援や避難の体制構築を進められることをお願いいたします(下のURLは、内閣府の医療的ケア者への対応策)。
https://www.bousai.go.jp/kaigirep/chuobou/jikkoukaigi/18/pdf/shiryo2-2.pdf
(意見:子どもの預かり)
能登の地震では、七尾市で認定NPO法人カタリバが、現地や関連の子ども支援団体と連携して、1月4日に七尾市で子どもの居場所を開設しています。こうした民間の取組の事例も含めて、体制の構築に努めていただければとお願いいたします。
https://www.katariba.or.jp/news/2024/01/15/43397/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?