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提案 | Recruiting Designer、Company Designerという2つの職種設置

こんにちは!田儀です。

ゲーム業界で今とある変化が起きていることをご存知でしょうか?
ゲーム業界の名だたる企業がこぞって社員の賃上げを実行しているという変化です。

👇参照記事
「コーエーテクモ、新卒初任給29万円に引き上げ 競合ゲーム会社の初任給は?」

その背景には、大きく3つの観点があるようです。
 1. 採用力の強化
 2. 社員の離脱防止
 3. 競合への戦力流出阻止

「うちはゲーム業界ではないから関係ない」とは思わないほうが良い理由は
ゲームもオフライン→オンラインへの変化しているからです。

私達が日頃関わっている「スタートアップ」「DX」「SaaS」に非常に近くないでしょうか?そんなゲーム業界が「離脱防止/流出防止」の戦略を取ってきたという出来事から、今のスタートアップ業界にどのように転用するべきなのかを考えてみました。


1. 結論:新職種を創るべき

今のスタートアップ業界にどのように転用するべきなのかの結論は
「人事を2つにわけ、新職種を創る方がいい」というものです。

どのように分けるかというと、👇の2つです。

💡Recruiting Designerとは?
 Mission:常に自社にフィットする” 採用活動 ”を実行する
 Task  :採用戦略、マーケティング、採用手法運用、選考ディレクション

💡Company Designerとは?
 Mission:常に自社にフィットする” 組織運営 ”を実行する
 Task  :オンボーディング、Mission/Vision/Value浸透、Culture醸成


2. なぜこの結論に至ったか:市場について

まず、なぜゲーム業界が「離脱防止/流出防止」の戦略を取ったことを重く受け止めたかの理由は3つです。

 理由1:他業界にもその施策は波及するケースが多い
 理由2:流出が減る→人材の流動性が下がる→採用スタイルが変わる
 理由3:人材流動性が低い状態の採用施策は誰も知らない

また、私達が取組中の課題も、
・事前に防げていればと思う場面は多い
・事前に回避できていれば「競合より一歩リードする」状態を作れた
と考えれば、どう未来の課題を解決するかは今から取り組んだほうが良い状態だと言えるのでは無いでしょうか。

<現在、声高に言われている課題>
・組織面:スタートアップは規模拡大すると、組織運営に苦労しやすい
・採用面:2030年には労働人口が644万人不足すると予測されている


3. なぜこの結論に至ったか:人事領域について

大手/スタートアップに限らずですが人事領域には大きく2つの課題が存在しています。

 3-1. 採用活動と経営/事業計画とのズレ

採用要件は企業毎様々ではありますが、大半は「〇〇がアレばOK」という考え方です。この考え方は構造化面接を簡略化したものですが、個人的には良い状態ではないと思われます。

採用要件は「経営戦略→事業戦略→採用戦略→採用要件」という順で決定されるものですが、経営戦略や事業戦略を鑑みない状態では、手段が目的化してしまいがちです。具体的には経営戦略や事業戦略が変わっているのに、「〇〇がアレばOK」で採用活動を進めてしまう… などの事象が発生してしまいます。

 3-2. 採用を原因とする、組織運営の複雑化

事業計画、経営計画を練ったものの、採用計画をKPI達成のみとして捉えて採用活動を進めているというお話をよく耳にします。

採用計画をKPI達成のみとして採用活動が行われた結果
組織運営を行おうとすると「彼方を立てれば此方が立たず」な状態に陥っている組織が多いのではないでしょうか?

💡彼方を立てれば此方が立たず
片方の面目が保たれるようにすると、もう片方の面目が保たれず、その逆もまた然り。 双方の体面が傷つかないようなことをするのは困難なことであるという意味。

※ちなみに、よくある原因は?
採用した方が👇の状態になっているためです。
 ・業務スキル    :マッチしている
 ・仕事における価値観:人によって異なる
 ・人生における価値観:人によって異なる


3. どのように組織を成長させるべきか

スタートアップにおいて取るべき戦略は「減らさず増やす」です。

実はとても簡単なことなのですが、1名退職者が出ると1名増員で想定していた計画達成には2名の採用が必要になります。例えですが、8ヶ月間で1名ずつ採用する計画を実行する場合、以下のようになります。

ですが、隔月で1名退職者が出てしまった場合、採用人数は大幅に増加することになるのです。

私は左側を選びたいです。。(切実に。。)


仮にエージェント経由で採用したとして、
退職者0名/退職者4名の採用費の差は大きく異なります。

※年収600万円、採用Fee35%で算出


採用費を減らせば、既存社員がより活躍しやすく、長期的に働ける環境を用意するために1,000万円使っていいですよと言える。そんな組織にできたかもしれないのです。


 3-1.​​ 「減らさず増やす」を実現する概念と戦術

では、どのように「減らさず増やす」を実現していくのか戦術を2つ考えてみました。

1つ目: Recruiting Ops
1つ目は“ Recruiting Ops ”という概念の導入です。すごーーく簡単に説明すると「採用の組織の両方を一つの線で繋げよう」という考え方です。

2つ目: Recruiting Opsの実行者を設置する
本ブログの冒頭で記載した「Recruiting Designer」と「Company Designer」は、人事業務を「採用業務」と「組織業務」の2つに分け、それぞれに高い専門性を確保しやすくし、Recruiting Opsという共通目的を実現するための協力関係にある職種だとお考え下さい。

私のリサーチ能力不足かもしれないのですが、
同様の職種名は少なくとも国内にも海外にも存在していないようです。

・採用活動、組織運営の” 難易度 ”
・採用活動、組織運営の” 重要性 ”
は年々高まってきています。

そのため、多くの企業でこの採用活動、組織運営のどちらとも高いレベルで実行できる人事経験者を求めているものの、市場にはほぼおらず、長い間苦労しているという話を耳にすることもチラホラ。。

そのため、Recruiting Opsの考え方をもとに
採用活動、組織運営それぞれ専任者を設けることによって組織運営が改善するのではと考えました。

それがRecruiting Designer、Company Designerという職種です。

 3-2. リクルーター/HRBP/CHRO/などとの違い

どの職種もそうなのですが、役割と求められる成果が異なるだけで
目的は「採用した人が活躍できる組織を作ること」です。

その上で、"経営戦略","事業戦略","採用戦略","採用実務","組織設計","組織運用",でそれぞれ役割の有無をまとめてみました。

オレンジ色の部分が新職種の役割です。

もう少し細かい粒度で記載すると、冒頭に記載した👇のように表現出来ます。

💡Recruiting Designerとは?
 Mission:常に自社にフィットする” 採用活動 ”を実行する
 Task  :採用戦略、マーケティング、採用手法運用、選考ディレクション

💡Company Designerとは?
 Mission:常に自社にフィットする” 組織運営 ”を実行する
 Task  :オンボーディング、Mission/Vision/Value浸透、Culture醸成

一方で、採用活動の実務部分は両職種が協力をしつつ、ディスカッションをしながら進めていくことで「採用に偏った状態」「組織に偏った状態」にならず、組織運営で適切な状態を維持できるようにできるのではと考えています。


4. 最後に

いかがでしたでしょうか?
採用領域、組織領域のご支援を行っております。
ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡をいただければ幸いです。採用状況を鑑み、無料でカウンセリング・商談も実施しておりますので、よろしくお願い致します。


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