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崖っぷちドイツ語体験記@ゲーテインスティテュートDüsseldorf 最終章

こんにちは、シリーズものとして書いていたつもりの「崖っぷちドイツ語体験記」ですが、前回の投稿からだいぶ時間があいてしまった上に、3回目にしてはやくも最終回です。

ドイツ語初心者が、世界的にも有名なドイツ語学校であるゲーテインスティテュートの中級クラス(B1-B2)に挑戦してみた、というお話です。
このnoteを書いている時点で、全コースを終えているので、ゲーテやドイツ語留学に興味をお持ちの方は、過去2回もあわせて読んでいただけたら嬉しいです。


まず、10月から約3か月のコースを終えての感想ですが、
一言でいえば、「本当につらかった・・けれど最後は頑張ってよかった」という感じでございました。ドイツに赴任して半年、「何がつらかった?」と聞かれたらダントツ一位でこのゲーテを挙げます。

前回の投稿で感想として↓のポイントを挙げていますがこれは最後まで変わらずで、とにかく授業についていくのに必死、七転八倒して自分の力不足や課題を毎回突き付けられる超スパルタレッスンでした。

・日本人はおろかアジア人すらいない、超絶アウェー

・双方向のやり取りが中心、油断するとあっという間においていかれる

・クラスメートは超ハイレベル、圧倒的最下位からのスタート

あとは、出張や会食などが続くと欠席が立て込む時期もあり、通学の難しさを痛感した3か月でもありました。

自分としては、赴任前からオンライン会話を受講するなどステップを踏んで、満を持しての挑戦!と思っていましたが、大コケしてしまった・・というのが正直なところです。

失敗の要因としては、回を重ねるごとに授業の理解度は上がっていったものの、最後まで「この人、今何言ってたんだ・・?」状態を脱しきれなかったこと、これに尽きます。要するにリスニング力が圧倒的に足りなかったのです。

自分だけが理解できていない、次何をすればいいのかわからない、と絶望するシーンも多々ありました。相手の話、授業を最低限理解できないとそれ以上先に進めず強いストレスを感じますし、せっかくのレッスンで得られるものも半減してしまうのですよね。

ゲーテの授業は、教室の中に4人用の丸テーブルが5つほど配置されているのですが、自分が座るテーブルだけ誰も座らない、なんてこともありました。たまたまだったのか自分があまりにもできなさ過ぎて敬遠されたかはわかりませんが、皆諸外国から安くない学費を払って必死に勉強しにきているわけですから、よくわからないアジア人が全然レベルに達してなければそんな奴に付き合ってられない、もっと勉強してから来いよ!と思うのは当然だよなと激寒×漆黒×雨の中、とぼとぼ帰路を歩きながら悔しさをかみしめたのも今振り返ればよい思い出です。


最終レッスンを控えた12月下旬、前日に泊りの出張が入ってしまったことがありました。
一応、翌日の授業には間に合うフライトではあったのですが、当日を迎えたらフライトが大幅に遅延し、授業に間に合うか微妙、という状況になってしまいました。
正直、ハードな交渉もあって、遅れがなくとも疲れ切っていたので、「1秒でも早く家に帰って寝よう、デュッセルドルフまで行ってラーメンだけ食べて帰ろうよ」と悪魔のささやきが爆音で心の中をこだましていたのですが、心を奮い立たせて授業に向かいました(結果的に開始5分前に到着するというオンタイム具合・・)。

最後の授業は心なしか授業も頭にすんなり入ってきて、最後の最後で一歩だけ進めたような気がしたのでした。
そして、何より嬉しかったのが、最後に先生、クラスメートが帰り際に握手をして挨拶をしてくれたことです。

特に、先生には「あまりにレベルの差を感じたので、今度はレベルを下げて個人オンラインレッスンに切り替えようと思っている」と伝えたら、「確かにレベルは高いかもしれないが、下のクラスにするほどではない、個別レッスンで続けるのは否定しないけど、レベルは下げるな」と激励をもらったのもすごく印象に残っています。

しんどくても最後まで食らいついていくと最後はいいことがあるんだなと、しみじみ感じました。

そんなこんなで今時点では大失敗だったと認めざるを得ない挑戦ではありましたが、次に何をすればいいのか、どういう点を改善すればいいのかが痛いほど明確になったので、これはこれでよしとしよう、とポジティブに切り替えることができたのでした。


これまで個別オンラインドイツ語会話とゲーテのグループ対面レッスンを経験してきました。
両者を比較したときのゲーテのメリット・デメリットは以下のような点が挙げられます。あくまで私個人の主観ですが、どなたかの参考になったら嬉しいです。 

メリット
・ クラスメートと比較することで自分の立ち位置がはっきりわかる(リスニングは全然ダメだけど、文法や語彙力は案外そこまで差がないんだなとか)
・ 語彙力が急激に増える(授業時間が長く、教材もハイレベルなので、授業中未知の単語を辞書で調べまくる)
・ 個人レッスンのように先生が手取り足取りサポートはしてくれないので、必死度が高い(ドイツ語で仕事したり生活するのに近いプレッシャーに晒される)。

デメリット
・ 発言などアウトプットの量が授業時間に比べて圧倒的に少ない(出番がなかなか回ってこない)ので、会話力が強化しづらい。
・ 夜とはいえ、働きながら週二回通うのは物理的に難しい(出張、会食、冬場の風邪などもあって合計だと半分ちょっとくらいの参加率)。

あれだけ絶望していた割には、こうやって振り返ると案外デメリットは思いつかなかったのは自分でも意外でした。

タイトル通り、想像以上の崖っぷちドイツ語ライフを送ることになり終始ハードな点にフォーカスしてお伝えしてしまいましたが、本気でドイツ語を学びたいと思っている方にはこれ以上ない最良の選択肢であることは最後にお伝えさせていただきます!

最後まで読んでいただきありがとうございました、それではよいお年を!



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