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DX戦記~ゼロから挑んだデジタル経営改革ストーリーを読んで~

新聞広告を見て購入。
自社のDX化、顧客のDX化にヒントを得ることが目的。

内容は、

上記企業の代表取締役社長中西さんが自社のDX化を進めるにあたってのいくつかの失敗談、それによって学んだことをが描かれている。
ビジネス書ではあるが、ストーリー仕立てのため非常に読みやすい。

個人的な学びとしては以下。

・変革を進める際には理念(あるべき姿・軸)が大事であり、その議論を時間をかけて決める。ブレてはいけない。
※間違っていれば変更すればよいが、信念はブレない。

・必ず失敗は起きる。DX化を教科書通りに進めても各企業ごとに文化・人・制度が違うため100%の答えはない。失敗は起きるという前提で、その失敗を乗り越えていくことが必要。

・推進者は忍耐が必要。2点目に繋がるが、必ず反発は起きる。高い視座で見る人、現場の視座で見る人、それぞれ見ている景色が違い、どちらが正しい、間違っているということではない。だからこそ難しい。
現場に迎合することは簡単。迎合しないことは忍耐が必要。
よく言われる社長は孤独。文句を言われてへこんでる人は推進者には向かない。

読んでいて共感する点が多い。

CRMを導入するが、導入することが目的になり、現場からは入力手間の不満が出る、最後は使われない、ただの顧客管理ツールとなる。

なぜこのツールを導入するのか?
そこから導かれる未来はどのような景色なのか?正しく入力することで、
・月ごとの商談件数
・リード化数
・受注数
・どこに歩留まりがあるのか?
あらゆる問題を定量的に把握することができる。
把握することで、歩留まりを改善する研修であり、指導など打ち手が打てる。
結果、数値が改善する。成長する。生産性が上がる。給与が上がる。
これはあなたたちのためなんだよ、その絵を分かりやすくどのように見せることができるか?そこがポイントなんだと思う。

このあたりの苦労、実際にどのように乗り越えたかという点が描かれており、実体験としての学びがある。

興味深いのは、最後に書かれているがDX化を行ったことで、社員の意識が変わり新たな連鎖反応が生まれていくということ。良いサイクルができると。

この企業のHPを見ても、いち不動産会社ではないなというのがすぐ分かる。小さな変化が大きな変化に繋がっていくんだと感じた。

DX化とは何か?DX化が進まないという企業担当者は何かしらヒントを得ることができるのではないかと感じた一冊。

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